【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、政府が新型コロナウイルス感染症の感染症上の位置づけを2類相当から5類感染症へ変更したことにより、経済活動は感染症拡大前とほぼ同水準に戻りつつありますが、ロシアによるウクライナ侵攻に伴うエネルギー価格や原材料価格の高騰の長期化の影響により不安定な状況が依然として続いております。
このような経済状況の中、歯科関連業界におきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大前までは歯科医療費は増加傾向にあるなど、国内歯科関連業界全体の事業環境は緩やかな回復が見られておりましたが、上記の影響により先行きが不透明な状況が続いております。こうした中でも、歯科治療領域でのデンタルソリューション関連装置等がマーケットを牽引することにより、歯科機器・用品マーケットの増加傾向は続く見通しです。
当社グループにつきましては主力の歯科医院向け通信販売事業を中心に新商品の販売及び個人医院・総合病院等の医科業界及び動物病院業界への参入拡大を引き続き進めるとともに、歯科医院及び動物病院等へ大型医療機器(デジタルレントゲン医療機器等)を販売し確実に実績を積み重ねております。その一方で利益面では、円安基調や原材料価格の高騰の影響による商品調達価格上昇の影響が続いておりますが、今年5月に歯科通販総合カタログを発刊し、価格改定により収益は改善傾向にあります。歯科以外の通販事業におきましても、第3四半期会計期間以降より順次対応を予定しております。
その他の事業については、CAD/CAM歯科技工関連機器・システム販売事業及びCAD/CAM歯科技工物製作事業において昨年2022年4月のCAD/CAMインレーの保険適用の拡大および前連結会計年度に子会社化した歯科技工所3社のM&A効果により、経営成績は堅調に推移いたしました。その一方で、歯科医院等の医療機関取引先向け電力小売取次事業「Ci電たる」では、電力市場価格高騰の影響を当社で負担していることの影響を受けており当第1四半期会計期間では赤字となっておりましたが、お取引条件の見直し及び事業経費削減等の施策により、当第2四半期会計期間では黒字に転じており、収益は回復基調となっております。
また、今年秋口に稼働を予定している新ロジスティクスセンターの開設に備え、ロジスティクスセンター及び事業企画部門等での人員強化に伴う人件費増加等により、販売費及び一般管理費が増加しております。
以上のような背景のもと、当第2四半期連結累計期間における売上高は221億97百万円(前年同期比5.9%増)、営業利益は17億68百万円(同23.9%減)、経常利益は19億53百万円(同16.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は12億26百万円(同19.8%減)となりました。
事業内容別の経営成績は次のとおりであります。
(通信販売事業)
通信販売事業につきましては、主力の歯科医院向け通信販売事業が堅調に推移し、個人医院・総合病院等の医科業界向け、福祉介護施設向け、並びに動物病院向けセールス企画を引き続き実施したことも業績に寄与し、歯科医院の患者様など個人向けの通販サービスも順調に推移しております。また、歯科医院並びに動物病院等への大型医療機器(デジタルレントゲン医療機器等)の販売も堅調に推移している一方、通信販売事業全体において円安や原材料価格の高騰による商品調達価格上昇の影響を受けております。通販事業売上高は207億49百万円(前年同期比4.7%増)、売上総利益は53億81百万円(同1.6%減)となりました。
(その他の事業)
その他の事業につきましては、CAD/CAM歯科技関連機器・システム販売及びCAD/CAM歯科技工物製作事業の業績が順調に拡大し、前連結会計年度に子会社化した歯科技工所3社のM&A効果につきましても業績に寄与しました。その一方で、歯科医院等の医療機関取引先向け電力小売取次事業「Ci電たる」では、電力市場価格高騰の影響を当社で負担していることの影響を受けておりますが、お取引条件の見直し及び事業経費削減等の施策により、収益は回復基調となっております。その他事業の売上高は14億48百万円(前年同期比27%増)、売上総利益は5億46百万円(同3.5%減)となりました。
(2)財政状態の状況
① 流動資産
当第2四半期連結会計期間末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ6億53百万円増加(4.6%増)し147億27百万円となりました。これは主として、商品及び製品が7億13百万円増加した一方で、現金及び預金が1億24百万円、未収入金が70百万円減少したこと等によるものであります。
② 固定資産
当第2四半期連結会計期間末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ70億20百万円増加(43.6%増)し231億32百万円となりました。これは主として、建設仮勘定が69億63百万円、無形固定資産その他に含まれるソフトウエア仮勘定が2億57百万円増加した一方で、ソフトウエアが92百万円、投資有価証券が46百万円減少したこと等によるものであります。
③ 流動負債
当第2四半期連結会計期間末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ66億51百万円増加(58.3%増)し180億68百万円となりました。これは主として、未払金が67億94百万円増加した一方で、流動負債 その他に含まれるデリバティブ債務が1億64百万円、未払法人税等が45百万円減少したこと等によるものであります。
④ 固定負債
当第2四半期連結会計期間末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ21百万円増加(4.5%増)し5億11百万円となりました。これは長期借入金が17百万円増加したことによるものであります。
⑤ 純資産
当第2四半期連結会計期間末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ9億99百万円増加(5.5%増)し192億80百万円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する四半期純利益12億26百万円及び剰余金の配当2億52百万円によるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、16億6百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は5億42百万円となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益18億93百万円、減価償却費1億92百万円等により資金が増加した一方で、棚卸資産の増加7億9百万円、その他の負債の減少2億12百万円、法人税等の支払額7億19百万円等により資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は4億54百万円となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出4億11百万円等により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は2億57百万円となりました。これは、配当金の支払額2億52百万円により資金が減少したことによるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第2四半期連結累計期間において、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針に重要な変更はありません。
(8)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間において研究開発に使用した額は15百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発の状況に重要な変更はありません。