【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、経済活動の正常化が進む中で、個人消費や企業の設備投資が堅調に推移するなど、景気は緩やかに回復する動きがみられました。一方ロシア・ウクライナ情勢の長期化などの国際情勢の不安定さや、円安・資源高によるインフレ懸念など、依然として先行きに対する不透明感は継続しています。
こうした状況の中、当社グループはブランド価値経営の下、持続的成長を可能にするために、「既存コア事業に集中し高収益化」「原価高騰対策」「成長領域への継続投資」「ESG時代を生き抜くための基盤作り」に取り組んでいます。
当社グループの当第2四半期連結累計期間の売上高は、需要が落ち込んだ衣類ケアやハンドケアといったカテゴリーが減少し、229億16百万円(前年同期比2.3%減)となりました。
利益面では、主要品目の値上げや、マーケティング費用を抑制し販売費及び一般管理費は減少したものの、原材料価格上昇に伴う売上原価率の上昇により営業利益は13億71百万円(同16.8%減)、受取保険金により経常利益は18億8百万円(同2.0%減)、前期発生した災害による損失がなくなったことにより親会社株主に帰属する四半期純利益は12億8百万円(同0.9%減)となりました。
当社グループの事業セグメントは、「生活日用品事業」の単一セグメントとしていますが、カテゴリー別の業績は以下のとおりです。
エアケア(消臭芳香剤)は、高付加価値品の強化に向けた取り組みを進めています。「消臭力 DEOX」シリーズが落ち込んだものの、「消臭力 Premium Aroma」シリーズにラインナップ追加した心地よい空間づくりをサポートする寝室用フレグランス「消臭力 Premium Aroma For Sleep 寝室用」が貢献した他、「消臭力 Premium Aroma Stick」や「消臭力 トイレ用 Premium Aroma」等の高付加価値品が伸長し、売上高は107億45百万円(前年同期比0.3%増)となりました。
衣類ケア(防虫剤)は、収納スタイルの変化に合わせたクローゼットやウォークインクローゼット用の吊り下げ収納タイプへの注力や、大容量タイプを拡売していく取り組みを進めています。春シーズンは外出機会が増加したことにより購買行動が低迷し、またシーズン後半の機会ロスもあり、「ムシューダ クローゼット用」「ムシューダ 引き出し・衣装ケース用」や「ネオパラエース」といった既存の主力品が落ち込み、売上高は40億31百万円(同9.1%減)となりました。
サーモケア(カイロ)は、収益構造改革に向けた取り組みを進めています。使い捨てカイロの販売価格を見直した結果、売上高は12億18百万円(同9.5%増)となりました。
ハンドケア(手袋)は、機能性が評価されている業務用手袋の拡売に取り組んでいます。衛生意識の高まりによる需要が落ち着いたこともあり、指先を抗ウイルス加工した「ファミリービニール うす手」手袋や使いきりの極薄手タイプが落ち込み、売上高は25億79百万円(同10.7%減)となりました。
湿気ケア(除湿剤)は、「備長炭」シリーズや「ドライペットクリア」の拡売を強化し、高付加価値品へシフトする取り組みを進めています。タンクタイプは値上げにより貢献したものの、シートタイプが落ち込んだことから、売上高は19億18百万円(同1.2%減)となりました。
ホームケア(その他)は、「洗浄力」や「米唐番」のブランドを育成していく他、育成事業としてペットケア用品拡売への取り組みを積極的に進めています。「米唐番」や「エステーペット」は伸長し、売上高は24億23百万円(同2.7%増)となりました。
② 財政状態
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比較して2億86百万円増加し、464億2百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の減少26億86百万円、受取手形及び売掛金の増加22億17百万円、商品及び製品の増加7億43百万円等です。
負債は、前連結会計年度末と比較して6億80百万円減少し、124億74百万円となりました。主な要因は、未払金の増加2億36百万円、その他流動負債の減少2億62百万円、電子記録債務の減少1億90百万円等です。
純資産は、前連結会計年度末と比較して9億66百万円増加し、339億28百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加7億58百万円、その他有価証券評価差額金の増加77百万円等です。
以上の結果、自己資本は333億35百万円、自己資本比率は前連結会計年度末と比較して1.6ポイント増加し、71.8%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末と比較して26億90百万円減少し、113億13百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、16億57百万円の支出(前年同期は4億20百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前四半期純利益17億95百万円、減価償却費6億21百万円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加額21億82百万円、棚卸資産の増加額7億86百万円、仕入債務の減少額5億35百万円、法人税等の支払額5億37百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、5億35百万円の支出(前年同期は8億89百万円の支出)となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出2億45百万円、子会社株式の取得による支出1億50百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、5億72百万円の支出(前年同期は4億20百万円の支出)となりました。支出の主な内訳は、配当金の支払4億50百万円です。
(2)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、4億59百万円です。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。