【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年9月30日)におけるわが国経済は、入国制限などの水際措置を、4月29日をもって終了したことによるインバウンド需要の増加及び5月8日をもって新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけを5類に引き下げたこと等により、人流も増加し個人消費は回復基調にあります。
外食産業におきましては、ウクライナ情勢の長期化に伴うエネルギー価格高騰と円安を背景に輸入食材や肥料等の価格が上昇したことで食料価格の高騰が懸念される等、物価を押し上げる要因が重なり、取り巻く環境は厳しい状況が続いております。
このような環境の中で、当社グループは、引き続きご来店頂けるお客様に安心してお食事を楽しんでいただけるよう努めております。
営業面においては、主力業態であるしゃぶしゃぶ・日本料理の「木曽路」部門において付加価値の高い料理・サービスを手頃な価格で提供すること及び店舗教育の推進により営業力を強化しました。また、第2の柱としての焼肉部門の強化と経営資源の集中を図るため、中部地区で展開していた焼肉の「じゃんじゃん亭」を「くいどん」へ業態転換を行いました。
費用面においては、客数予想をもとにしたシフト管理の徹底等により人件費をコントロールすると共に、新規仕入先との取引を積極的に推進し原価低減を図る等、経費削減に努めました。
また、2023年7月1日に株式会社木曽路は子会社である株式会社大将軍の吸収合併を行いました。この吸収合併により、管理部門業務などの重複する業務を統合して業務効率化に努めてまいります。更に企業規模の拡大により業務の対応範囲を拡張し生産性向上に繋げて収益力アップを図ってまいります。
店舗展開、改築・改装につきましては、1店舗の出店と7店舗の改装を実施し、当第2四半期連結会計期間末の店舗数は194店舗となりました。
なお、働き方改革の一環として当社グループ全体で、5月8日、9日の2日間、全店一斉休業を実施しました。今後も働き易い魅力ある企業作りにも努めてまいります。
(財政状態の状況)
当第2四半期連結会計期間末の総資産は466億41百万円(前連結会計年度末比17億71百万円の減少)となりました。この主な内訳は、流動資産が192億38百万円、有形固定資産が170億70百万円、無形固定資産が27億56百万円、投資その他の資産が75億75百万円であります。前連結会計年度末からの主な減少要因は、流動資産が23億59百万円の減少となったことによるものであります。
一方、負債合計は197億47百万円(同 13億33百万円の減少)となりました。この主な内訳は、流動負債が160億45百万円、固定負債が37億1百万円であります。前連結会計年度末からの主な減少要因は、借入金が8億89百万円の減少となったことによるものであります。また、当第2四半期連結会計期間末の純資産合計は268億93百万円(同 4億37百万円の減少)となりました。この主な内訳は、資本金が126億48百万円、資本剰余金が124億67百万円、利益剰余金が23億59百万円であります。前連結会計年度末からの主な減少要因は、利益剰余金が6億37百万円の減少となったことによるものであります。
以上の結果、当第2四半期会計期間末の自己資本比率は57.7%(前連結会計年度末は56.5%)、1株当たり純資産額は955.01円(同 970.53円)となりました。
(経営成績の状況)
当第2四半期連結累計期間の売上高は238億65百万円(前年同期比 19.1%増加)、営業損益は3億96百万円の損失(前年同期実績 16億97百万円の損失)、経常損益は3億80百万円の損失(同 16億77百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損益は4億12百万円の損失(同 16億35百万円の損失)となりました。
なお、当社グループの売上高は、通常の営業形態として、主力商品である「しゃぶしゃぶ」の需要が年末年始を含めた冬季に高まるため、通常、第3及び第4四半期連結会計期間の売上高は第1及び第2四半期連結会計期間の売上高と比べ高くなる傾向があります。
当第2四半期累計期間におけるセグメント別の経営成績については、当社の事業は飲食店としての事業がほとんどを占めており実質的に単一セグメントでありますので、その経営成績を部門別に示すと次のとおりであります。
(部門別売上高)
部門
事業内容
前第2四半期累計期間
(自 2022年4月1日
至 2022年9月30日)
当第2四半期累計期間
(自 2023年4月1日
至 2023年9月30日)
前年同期比
増減率
木曽路
部門
しゃぶしゃぶ・日本料理の「木曽路」
15,486百万円
18,559百万円
19.8%
焼肉部門
特選和牛の「大将軍」
国産牛焼肉の「くいどん」
3,864
3,998
3.5%
その他
部門
居酒屋
342
507
48.3%
和食 しゃぶしゃぶの「鈴のれん」
283
327
15.6%
その他
156
698
346.2%
調整額
△91
△227
-
合 計
20,042
23,865
19.1%
(注)部門別売上高は連結取引高の相殺消去前の数値であります。
木曽路部門
しゃぶしゃぶ・日本料理の「木曽路」業態は、店舗の異動はなく、当第2四半期連結会計年度末店舗数は126店舗であり、2店舗の改装を行いました。店内飲食での宴会需要や予約獲得状況、インバウンド需要が回復基調にあること等から来店客数は前年より伸長いたしました。
このような環境の中で新規顧客の獲得、来店動機づくりにTVCMを実施するとともに、引き続き、お持ち帰りお弁当販売やご自宅でお楽しみいただける「しゃぶしゃぶセット」等の販売で売上高の増加に努めました。
その結果、売上高は185億59百万円(前年同期比 19.8%増加)となりました。
焼肉部門
特選和牛の「大将軍」及び国産牛焼肉の「くいどん」は、1店舗の出店と4店舗の改装を行い当第2四半期連結会計年度末店舗数は49店舗となりました。中部地区では焼肉の「じゃんじゃん亭」から「くいどん」への業態転換を行う等、営業体制の再構築を行いました。休業を伴う改装を行った一方、来店客数が回復したこと等により、売上高は39億98百万円(同 3.5%増加)となりました。
その他の部門
居酒屋(とりかく、大穴)業態は、1店舗の業態転換により当第2四半期連結会計年度末店舗数は8店舗であります。宴会需要が回復し来店客数が増加したこと等により、売上高は5億7百万円(同 48.3%増加)となりました。
和食 しゃぶしゃぶの「鈴のれん」業態は、店舗の異動はなく、当第2四半期連結累計期間末店舗数は5店舗であります。当期は来店客数が増加したこと等により、売上高は3億27百万円(同 15.6%増加)となりました。
その他業態は、食肉加工卸売、からあげ専門店の「からしげ」、外販(しぐれ煮、胡麻だれ類)及び不動産賃貸等であります。前連結会計年度に株式会社建部食肉産業を子会社化したこともあり、売上高は6億98百万円(同 346.2%増加)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが2億3百万円の支出超過となりました。主な要因は、税金等調整前四半期純損失、棚卸資産の増加があったことによるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローは、17億54百万円の支出超過となりました。主な要因は、新規出店等に伴う有形固定資産の取得等によるものであります。財務活動によるキャッシュ・フローは、12億49百万円の支出超過となりました。主な原因は、長期借入金の返済による支出と配当金の支払による支出によるものであります。
以上の結果、当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末比32億8百万円減少し、140億12百万円となりました。
(3)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。