【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、足元における新型コロナウイルスの感染再拡大、資源価格の上昇に伴うエネルギー・食料品の価格上昇を背景として、消費者の節約志向の高まりや購買力低下により個人消費の回復基調に弱さが懸念される一方、政府の物価高対策により消費回復の下支えが見込まれるなど、先行きは依然として不透明な状態が続いております。
当社が属する食事宅配市場は、共働き世帯の増加やライフスタイルの多様化、女性の社会進出、食料品の購入や飲食に不便を感じる高齢者を中心とする買物弱者の増加といった社会的背景や、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴って、宅配需要が増加しているため堅調に推移しております。
このような状況下、当社におきましてはMFD事業において、定期購入サービスである「栄養士おまかせ定期便」の利用者拡大及び健康食通販カタログ『ミールタイム』及び『ミールタイム ファーマ』の紹介ネットワーク拡大を軸に推し進め、新規・定期購入顧客数の拡大に努めました。
CID事業においては、旬や国産の食材にこだわった冷凍食品を当社の埼玉工場で製造し、WEBサイトを通じて販売するサービス『旬をすぐに』を展開しており、駅構内での広告掲出や他社とのコラボレーション等の実施により、サービス認知度の向上、サービス内容の改善及び新規顧客の獲得に努めました。
マーケティング事業においては、健康食通販カタログ『ミールタイム』及び『ミールタイム ファーマ』の2誌に掲載する広告枠の販売並びに健康食通販カタログ『ミールタイム』の紹介ネットワークを活用した業務受託における新規クライアントの開拓及び既存クライアントからの複数案件の獲得に努めました。
以上の結果、当第3四半期累計期間の売上高は2,158,065千円(前年同四半期比10.1%減)、営業利益は36,131千円(前年同四半期比48.7%増)、経常利益は1,225千円(前年同四半期は経常損失1,734千円)、四半期純利益は526千円(前年同四半期は四半期純損失2,581千円)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① MFD事業
当セグメントにおきましては、季節ごとの商品入れ替えや、当社の管理栄養士・栄養士による食事相談サポート付き「私のおせち」の販売、紹介ネットワークの管理栄養士・栄養士に向けた「ミールタイム栄養士スキルアップセミナー」の実施により、認知度の向上及び新規顧客の獲得に努めました。
また、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で休止していた医療機関への営業活動を再開し、医療機関への営業拠点として神奈川支社を2022年5月2日付で開設し、本社・大阪支社・神奈川支社の3拠点体制といたしました。当社サービスの認知度向上に向けて、紹介ネットワークの拡大と深耕を通じて新規顧客の獲得に努めるとともに、当社の管理栄養士・栄養士が顧客の疾病、制限数値、嗜好に合わせて食事を選び定期購入できるサービス「栄養士おまかせ定期便」への積極的な移行を中心として販売に注力しました。
しかしながら、新型コロナウイルスの感染再拡大などの影響により医療機関からの新規顧客が減少したことから、前年同四半期比で収益が悪化しました。
この結果、MFD事業における売上高は1,743,700千円(前年同四半期比7.9%減)、セグメント利益(営業利益)は377,061千円(同9.3%減)となりました。
② CID事業
当セグメントにおきましては、より品質が高く、販売価格の高い製品の販売を開始しました。また、JAとのコラボレーションにより日本各地の特産野菜を使用したメニューを発売し、新規顧客の獲得及び販売数の拡大に努めました。
しかしながら、依然として損益分岐点に達しておらず、SNSプロモーション等により増加していた前年同四半期の販売数を下回ったことから、収益が悪化しました。
この結果、CID事業における売上高は110,821千円(前年同四半期比45.2%減)、セグメント損失(営業損失)は331,393千円(前年同四半期は営業損失358,782千円)となりました。
③ マーケティング事業
当セグメントにおきましては、健康食通販カタログ『ミールタイム』及び『ミールタイム ファーマ』の2誌による広告枠の販売、また、紹介ネットワークを活用した業務受託において複数の案件を獲得しました。
この結果、売上高は303,542千円(前年同四半期比1.0%減)、セグメント利益(営業利益)は214,814千円(同3.4%減)となりました。
当第3四半期会計期間末における総資産は前事業年度末より269,248千円減少し、5,193,379千円となりました。これは主に、原材料及び貯蔵品の増加5,810千円があった一方、減価償却累計額の増加182,874千円、現金及び預金の減少56,306千円、商品及び製品の減少36,219千円によるものであります。
当第3四半期会計期間末における負債は前事業年度末より263,744千円減少し、4,555,710千円となりました。これは主に、未払金の増加22,527千円があった一方、買掛金の減少36,531千円、長期借入金の減少202,770千円及び未払消費税等を含むその他の流動負債の減少38,129千円によるものであります。
当第3四半期会計期間末における純資産は前事業年度末より5,503千円減少し、637,669千円となりました。これは主に、四半期純利益の計上による利益剰余金の増加526千円があった一方、自己株式の取得に伴う株主資本の減少6,313千円によるものであります。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
特記すべき事項はありません。