【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
以下に記載する事項は、当四半期報告書提出日現在において入手し得る情報に基づいて当社グループが判断したものです。
(1) 業績等の概要
売上高
23,702
(+
151)
営業損益
81
(△
795)
税引前損益
1,201
(△
320)
四半期純損益
840
(△
309)
(注)1.単位:億円、( )内
前年同期比較、△はマイナスを表示
2.「当社株主に帰属する四半期純損益」を四半期純損益として表示しています(以下、同じ)。
第3四半期連結累計期間(2022年12月に終了した9か月間。以下「当期」という。)の世界経済は、一部地域に弱さがみられるものの、緩やかな持ち直しが続いています。先行きについても緩やかな持ち直しが続くものと期待されていますが、世界的な金融引締めに伴う影響、物価上昇等による下振れリスクの高まりがあります。米国及び欧州では、緩やかな持ち直しが続いており、今後も続くものと期待されていますが、金融引締め等による下振れリスクがあります。英国では、足踏み状態であり、引き続き足踏み状態が続くと見込まれています。中国では、新型コロナウイルス感染症の再拡大の影響により、弱さがみられますが、各種政策の効果もあり、持ち直しに向かうことが期待されております。国内経済は、各種政策の効果もあって、持ち直していくことが期待されているものの、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の下振れが国内の景気を下押しするリスクがあります。設備投資は持ち直しているものの、輸出は弱含んでいます。
こうした状況下、当社グループの売上高は、エネルギーシステムソリューションが、火力・水力の既受注案件の工事進捗等の影響や、送変電・配電システムの増収による影響で増収、インフラシステムソリューションは、鉄道・産業システムが増収、ビルソリューションは、昇降機の海外事業及び照明は増収になったものの昇降機の国内事業が減収、空調事業の連結除外の影響等により減収、リテール&プリンティングソリューションは、リテール事業、プリンティング事業がともに増収になった結果増収、デバイス&ストレージソリューションは、半導体が増収になったものの、HDD他がモバイルやデスクトップのHDD市場縮小、ニアラインHDD市場の調整等の影響で減収になった結果減収、デジタルソリューションは、中部東芝エンジニアリング㈱の売却影響等があったものの官公庁向けシステム、民間向けシステム、関係会社がともに伸びており増収になった結果増収、全体としては前年同期比151億円増加し2兆3,702億円になりました。営業損益は、インフラシステムソリューションとデジタルソリューションが増益になったものの、エネルギーシステムソリューション、ビルソリューション、リテール&プリンティングソリューション、デバイス&ストレージソリューションはともに減益となり、前年同期比795億円減少し81億円になりました。税引前損益は、空調事業の売却益や当社保有の関連会社株式の一部譲渡益、特別配当等により増益となったものの、キオクシアホールディングス㈱の持分法投資損益差等の影響で減益となり、前年同期比320億円減少し1,201億円になりました。当期純損益は、前年同期比309億円減少し840億円になりました。
事業の種類別セグメントの業績は、次のとおりです。
セグメント
売上高
営業損益
エネルギーシステムソリューション
4,402
(+
787
:
122
%)
△109
(△
190)
インフラシステムソリューション
4,450
(+
284
:
107
%)
83
(+
14)
ビルソリューション
3,484
(△
861
:
80
%)
41
(△
138)
リテール&プリンティングソリューション
3,768
(+
422
:
113
%)
△84
(△
171)
デバイス&ストレージソリューション
6,001
(△
597
:
91
%)
292
(△
266)
デジタルソリューション
1,589
(+
28
:
102
%)
135
(+
3)
その他
1,627
(+
19
:
101
%)
△324
(△
45)
消去
△1,619
(+
69
:
―
%)
47
(△
2)
合 計
23,702
(+
151
:
101
%)
81
(△
795)
(注)単位:億円、( )内 前年同期比較、△はマイナスを表示
①エネルギーシステムソリューション
発電システムは、原子力が安全対策工事関連の工事進捗差等の影響により増収、火力・水力は既受注案件の工事進捗差等の影響により増収になった結果増収、送変電・配電等は、送変電・配電システム、太陽光発電システムが増収となった結果増収になり、部門全体として増収になりました。
損益面では、発電システムは東芝プラントシステム㈱のPJ案件のコスト精査、電力事業プラントに関する製品保証引当金の見直しの影響で減益、送変電・配電等はグリッド案件の構成差、発電事業における燃料費・海上輸送費高騰による影響で減益になり、部門全体として減益になりました。
②インフラシステムソリューション
公共インフラは、社会システム事業の規模減等の影響で減収になったものの、鉄道・産業システムは、産業システム事業の新型コロナウイルス感染症の影響による市況低迷からの回復を主因とした規模増・為替影響等で増収になり、部門全体として増収になりました。
損益面では、公共インフラは社会システム事業の減収による影響等で減益になったものの、鉄道・産業システムは産業システム事業の増収、前年の構造改革がなくなったことによる影響等で改善し、部門全体として増益になりました。
③ビルソリューション
昇降機の海外事業及び照明が増収になりましたが、空調事業の連結除外の影響や、昇降機の国内事業の減収の影響等により、部門全体として減収になりました。
損益面では、空調事業の連結除外の影響や、昇降機の国内事業及び照明の減益等により、部門全体として減益になりました。
④リテール&プリンティングソリューション
リテール事業、プリンティング事業がともに増収となった結果、部門全体として増収になりました。
損益面では、プリンティング事業が増益となりましたが、プリンティング事業ののれん減損、リテール事業の減益等の影響で減益になった結果、部門全体として減益になりました。
⑤デバイス&ストレージソリューション
半導体は、産業向け等の市況堅調等により増収になったものの、HDD他はモバイルやデスクトップのHDD市場の縮小、ニアラインHDD市場の調整等の影響で減収になった結果、部門全体として減収になりました。
損益面では、半導体は増収により増益になりましたが、HDD他は減収による影響、製品保証引当金の計上等の影響で減益となり、部門全体として減益になりました。
⑥デジタルソリューション
中部東芝エンジニアリング㈱の売却影響等があったものの、官公庁向け、民間向けシステム及び関係会社がともに伸びており、部門全体として増収になりました。
損益面では、中部東芝エンジニアリング㈱の売却の影響があったものの、好調な需要に支えられて増収となった影響で前年より増益になり、部門全体として増益になりました。
なお、上記の事業の種類別の売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高が含まれています。
(2) 流動性及び資金の財源
①キャッシュ・フロー
当期における営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期の1,652億円の収入から2,221億円減少し、569億円の支出になりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期の812億円の支出から1,114億円増加し、302億円の収入になりました。
これらの結果、当期のフリー・キャッシュ・フローは、前年同期の840億円の収入から1,107億円減少し、267億円の支出になりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期の2,117億円の支出から731億円減少し、1,386億円の支出になりました。
その他に為替の影響によるキャッシュの減少が1億円あり、2022年12月末の現金及び現金同等物の残高は、2022年3月末の4,429億円から1,654億円減少し、2,775億円になりました。
②資本の財源及び資金の流動性
資金調達
当社グループは、金利上昇局面への対応及び事業に必要な基本的資産である固定資産の手当てとして、安定的な長期資金をバランスよく調達・確保するよう配慮しています。固定資産については、株主資本・固定負債を含めた長期資金で賄えるよう、長期資金比率の適正化を図っています。
資金調達の直接・間接調達の比率については、資金調達環境等を十分鑑み、バランスの取れた資金構成の維持を基本方針としています。当期末の直接調達枠は、コマーシャル・ペーパーの発行枠を国内6,000億円、国内普通社債の発行枠を3,000億円保有しています。
流動性管理
2022年12月末においては、現金及び現金同等物として2,775億円、コミットメントライン未使用枠の2,580億円を合わせ、5,355億円の手許流動性を確保しました。
格付け
当社は、S&Pグローバル・レーティング・ジャパン㈱(以下「S&P」という。)、㈱格付投資情報センター(以下「R&I」という。)、㈱日本格付研究所(以下「JCR」という。)の3社から格付けを取得しています。当四半期報告書提出日現在の格付状況(長期/短期)は、S&P: BB+(アウトルックはネガティブ)/B、R&I: BBB(格付けの方向性は安定的)/a-2、JCR: BBB+(見通しは安定的)/J-2です。
③資産、負債及び資本の状況
総資産は、2022年3月末に比べ2,285億円減少し、3兆5,060億円になりました。
株主資本は、2022年3月末に比べ179億円減少し、1兆1,887億円になりました。
借入金及びリース債務残高は、2022年3月末に比べ138億円減少し、4,886億円になりました。
この結果、2022年12月末の株主資本比率は2022年3月末に比べ1.6ポイント増加し、33.9%になり
ました。
(注)1.四半期連結財務諸表は、米国会計基準に準拠して作成しています。ただし、当社グループの営業損益は、売上高から売上原価、販売費及び一般管理費並びにのれん減損損失を控除して算出したものであり、経営資源の配分の決定及び業績の検討のため、定期的に評価を行う対象となる損益を示しています。訴訟和解費用等は、当社グループの営業損益には含まれていません。
2.事業の種類別セグメントの業績を現組織ベースで表示しています。
3.なお、以上の定性的情報は、特記のない限り前年同期との比較で記載しています。
(3) 対処すべき課題
前事業年度の有価証券報告書に記載された「対処すべき課題」は、当四半期報告書提出日現在において、変更ありません。
<株式会社の支配に関する基本方針>
ア.基本方針の内容
当社グループが株主の皆様に還元する適正な利潤を獲得し、企業価値・株主共同の利益の持続的な向上を実現するためには、株主の皆様はもちろん、お客様、取引先、従業員、地域社会等のステークホルダーとの適切な関係を維持、発展させていくことも必要であり、これらのステークホルダーの利益にも十分配慮した経営を行う必要があると考えています。
また、当社株式の買付の提案を受けた場合に、その買付が当社の企業価値・株主共同の利益に及ぼす影響を適切に判断するためには、各事業分野の有機的結合により実現され得るシナジー効果、当社グループの実情、その他当社の企業価値を構成する要素が十分に把握される必要があると考えます。
当社取締役会は、上記の要素に鑑み、当社の企業価値・株主共同の利益の確保、向上に資さない当社株式の大量取得行為や買付提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当ではなく、このような者による当社株式の大量取得行為に関しては、必要かつ相当な手段を採ることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えています。
以上の考え方に基づき、当社は、2006年6月に当社株式の大量取得行為に関する対応策(いわゆる買収防衛策)を導入し、2009年6月及び2012年6月に更新してまいりましたが、経営環境等の変化、金融商品取引法整備の浸透の状況、株主の皆様の意見等を考慮しながら慎重に検討した結果、2015年6月以降、当該対応策を更新しておりません。
イ.基本方針の実現に資する特別な取組み
当社及び当社株主の最善の利益のために行動することが当社取締役会の責任であり、最も重要であると認識しております。
当社は潜在的な投資家やスポンサーとのエンゲージメントと戦略的選択肢の検討を行うため、2022年4月、すべての委員が当社から独立した社外取締役で構成されている特別委員会を設置しました。
潜在的な投資家及びスポンサーとの協議は経営陣主導で行われるものとし、既に協議を開始しています。特別委員会は、事前に方針を確認し、適時にその状況の報告を受け、重要な局面で意見を述べることにより、経営陣とともに交渉を関与するものとしています。また、特別委員会は、提案やストラクチャーの比較を徹底的に行い、株主を含むあらゆるステークホルダーにとって最良の非公開化その他の選択肢に関する提案を特定します。
(4) 研究開発活動
当期における研究開発費は1,107億円でした。
なお、当期において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 従業員数
当社及び当社グループの従業員数は前連結会計年度末に比べて著しい変更はありません。
なお、従業員数は、正規従業員及び期間の定めのある雇用契約に基づく労働者のうち1年以上働いている又は働くことが見込まれる従業員の合計数で、2022年12月31日付退職者が含まれています。
(6) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの受注高については、前年度大口案件の反動を主因として減少し、受注残高については火力事業の案件等の工事進捗に伴う売上高計上で前年度に比べて減少しています(受注高及び受注残高は、いずれも社内管理上の経営指標です)。なお、未充足の履行義務に配分した取引価格の総額については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 四半期連結財務諸表に対する注記10.」をご参照ください。
当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、事業の種類別セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。販売規模については、「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 業績等の概要」の売上高をご参照ください。
(7) 主要な設備等
当期において、主要な設備に重要な異動はありません。
前連結会計年度末に計画した重要な設備の新設・改修等に係る設備投資計画について、以下のとおり変更しました。変更点は下線で示しています。設備投資の資金は、自己資金等をもって充当する予定です。なお、2022年度の設備の新設・改修等の計画のうち、主なものの変更はありません。
(2022年12月31日現在)
セグメントの名称
設備投資
計画額
(変更前)
設備投資
計画額
(変更後)
主な内容・目的
(変更前)
主な内容・目的
(変更後)
エネルギーシステムソリューション
220億円
130億円
再生可能エネルギー関連設備
再生可能エネルギー関連設備
インフラシステムソリューション
210億円
170億円
―
―
ビルソリューション
180億円
130億円
―
―
リテール&プリンティングソリューション
90億円
90億円
―
―
デバイス&ストレージソリューション
1,000億円
1,200億円
パワー半導体製造装置、ニアラインHDD製造装置
パワー半導体製造設備、ニアラインHDD製造設備
デジタルソリューション
30億円
30億円
―
―
その他(※1)
470億円
450億円
IT更新/次世代基幹システム、研究開発機構
IT刷新/次世代基幹システム、研究開発新棟
合計
2,200億円
2,200億円
―
―
(注)※1.その他には全社共通の設備投資を含みます。
2.無形資産を含む、発注ベース。
3.金額には消費税等を含めておりません。
