【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当第2四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年9月30日)における当社グループの財政状態及び経営成績の状況の概要は、次のとおりであります。
(1)経営成績の状況当第2四半期連結累計期間のわが国経済は、ウィズコロナの新たな段階への移行が進むなか緩やかに持ち直しておりますが、世界的な物価高騰やエネルギーの供給不安等の課題があり、先行きは不透明な状況が続いております。砂糖業界におきましては、消費者の低甘味嗜好や安価な輸入加糖調製品・異性化糖・高甘味度人工甘味料の増加等により砂糖消費量は減少傾向にあり、厳しい状況が依然として続いております。このような状況のもと、当第2四半期連結累計期間の売上高は、主に砂糖事業及び飼料事業の売上の増加により、前年同期比16.4%増の30,501百万円となりましたが、経常利益は、砂糖事業及び飼料事業の損益悪化により、前年同期比24.2%減の1,426百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期は持分法適用関連会社の株式売却損675百万円を特別損失へ計上したため、前年同期比50.3%増の981百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。<砂糖事業>海外市況につきましては、ニューヨーク市場粗糖先物相場(当限)において1ポンド当たり期初19.37セントで始まり、世界景気の後退懸念から17セント台に一時的に下落したものの、原油価格の上昇に伴い、18.42セントで当第2四半期連結累計期間を終えました。一方、国内市況につきましては、期初204円~205円(東京精糖上白現物相場、キログラム当たり)で始まりましたが、急激な円安やエネルギーコスト上昇の影響を受けて、8月に216円~217円に上昇し、そのまま当第2四半期連結累計期間を終えました。ビート糖は、新型コロナウイルス感染症の影響により落ちこんでいる販売量が、清涼飲料や外食向け等の業務用において回復しつつあり、販売価格の上昇もあって、売上高は前年同期を上回りました。精糖は、家庭向けの販売量が減少したものの、業務用の販売量に回復が見られ、売上高は前年同期を上回りました。砂糖セグメントの売上高は前年同期比18.2%増の21,400百万円となりましたが、販売費の増加等により損益が悪化し、前年同期比16.4%減の871百万円のセグメント利益となりました。<食品事業>イーストは、主に業務用の生イーストの販売量が増加したことにより、売上高は前年同期を上回りました。オリゴ糖等食品素材は、ラフィノースやフラクトオリゴ糖の販売量が増加したことにより、売上高は前年同期を上回りました。食品セグメントの売上高は前年同期比11.9%増の1,252百万円となり、販売費の削減に努めたこと等により、15百万円のセグメント利益(前年同期は3百万円のセグメント損失)となりました。<飼料事業>配合飼料は、販売量はほぼ変わらないものの、販売価格が上昇したことにより、売上高は前年同期を上回りました。ビートパルプは、繰越在庫の販売が減少したことにより、売上高は前年同期を下回りました。
飼料セグメントの売上高は前年同期比11.9%増の5,020百万円となりましたが、原材料価格高騰の影響を受け、230百万円のセグメント損失(前年同期は171百万円のセグメント利益)となりました。 <農業資材事業>紙筒(移植栽培用育苗鉢)は、そ菜用の販売量増加により、売上高は前年同期を上回りました。農業機材は、ビート用移植機等の売上が増加し、売上高は前年同期を上回りました。農業資材セグメントの売上高は前年同期比28.7%増の1,513百万円となり、そ菜用紙筒の売上増加の影響等により、76百万円のセグメント利益(前年同期は27百万円のセグメント損失)となりました。<不動産事業>不動産セグメントは、売上、利益ともほぼ前期並となりました。不動産セグメントの売上高は756百万円となり、セグメント利益は480百万円となりました。<その他>その他の事業は、石油類の販売価格上昇や経費削減により、売上高は前年同期比1.5%増の558百万円となり、98百万円の営業損失(前年同期は120百万円の営業損失)となりました。
(2)財政状態当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末比8,133百万円減の92,325百万円で、このうち流動資産は、主に棚卸資産の減少により前連結会計年度末比8,128百万円減の46,823百万円となり、固定資産は、前連結会計年度末比4百万円減の45,501百万円となりました。一方、負債の合計は、前連結会計年度末比7,802百万円減の24,737百万円で、このうち流動負債は、主に短期借入金の減少により前連結会計年度末比7,142百万円減の15,484百万円となり、固定負債は、前連結会計年度末比660百万円減の9,252百万円となりました。純資産は、主にその他有価証券評価差額金の減少により前連結会計年度末比330百万円減の67,587百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、7,597百万円の収入となり、前年同期に比べ、5,797百万円の資金の減少となりました。これは、主に売上債権の増加で2,349百万円、棚卸資産の増加で2,022百万円、法人税等の支払額の増加で594百万円の資金の減少となったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、613百万円の支出となり、前年同期に比べ、1,464百万円の資金の減少となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出で666百万円の資金の減少となったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、11,126百万円の支出となり、前年同期に比べ、2,690百万円の資金の減少となりました。これは、短期借入金の収支差による支出で2,600百万円の資金の減少となったことによるものであります。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前年同四半期連結累計期間末に比べ5,503百万円減少し、7,007百万円となりました。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は302百万円であります。
(6)主要な設備当第2四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設等は次のとおりであります。
会社名
事業所名(所在地)
セグメントの名称
設備の内容
投資予定額
資金調達方法
着手年月
完了予定年月
完成後の増加能力
総額(百万円)
既支払額(百万円)
提出会社
本社(東京都武蔵野市)
不動産
吉祥寺保育園新設
178
2
自己資金
2022年10月
2024年3月
生産能力には影響を及ぼしません
提出会社
飼料事業部(北海道標茶町)
飼料
標茶営業所新築
330
6
自己資金
2022年10月
2024年3月
生産能力には影響を及ぼしません
(7)経営成績に重要な影響を与える要因当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、前事業年度の有価証券報告書の「対処すべき課題」及び「事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループの売上高の約7割を砂糖事業が占め、他の事業におきましてもほとんどが砂糖事業に付随又は関連する事業から成り立っていることから、国の農業政策や砂糖業界を取り巻く国際情勢、原料甜菜の生産状況など砂糖事業に特有のリスクが、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
(8)資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループが事業を行う上で必要となる運転資金、設備投資、借入金の返済及び利息の支払い並びに配当金及び法人税の支払い等に資金を充当しております。 運転資金等の資金需要に対しては、営業活動によるキャッシュ・フローと金融機関からの借入により資金を調達しており、金融機関からの借入金額は年間の資金計画に基づき適切な水準とし、資金繰りを考慮し返済方法を決定しております。また当社及び子会社の余剰資金を、当社グループ内で融通し合うことにより資金の効率化を図り、グループ外部への資金流出を抑えております。 設備投資については、過剰な投資とならないよう当社グループの現況に見合った年間の投資計画を策定し、老朽化した設備の更新のほか、製造コストの削減、製造工程の改善、製品の品質向上、環境対策等を目的とした設備投資又は将来の利益獲得のための先行投資を行っております。 重要な資本的支出の予定及びその資金調達方法は、「(6)主要な設備」及び前事業年度の有価証券報告書の「設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであり、設備の新設・更新については自己資金によっております。