【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当第2四半期連結累計期間の日本経済は、ウィズコロナの新たな段階への移行が進む中で各種政策の効果もあり個人消費をはじめ景気は緩やかな持ち直しが見られました。一方で、半導体不足やサプライチェーンの混乱による供給制約、世界各国の金融引き締めの影響、長期化するウクライナ情勢に伴うエネルギー価格の高騰などによる、先行き不透明な状況が続きました。
当社グループが参画しております半導体・半導体製造装置市場におきましては、世界的なインフレの進行や中国経済の減速などを背景としたスマートフォンやPCなど民生機器の購買力低下により、メモリーなど一部の半導体需要に一服感が見られましたが、EV向けなどの半導体は引き続き強い需要が継続しました。
FPD製造装置市場におきましては、コロナ禍による在宅関連需要が一巡したことや景気減速の影響を受け、縮小傾向となりました。
このような環境のもと、当社グループは、継続的にお客様へ商品やサービスを提供するために在庫の確保や代替部品への切り替え提案を積極的に実施してまいりました。また、今後の更なる半導体製造装置需要増加見込みに対応すべく、子会社である内外エレクトロニクス株式会社江刺事業所の新築工事や技術者の採用を進めてまいりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の連結業績は、半導体メーカーの活発な投資を背景とした旺盛な半導体製造装置需要により受注が増加し、2022年5月13日に公表しました業績予想を上回り、売上高は半期ベースで過去最高となり、232億43百万円(前年同期比35.0%増)となりました。損益につきましては、人件費を中心に販売管理費は若干増加しましたが一定範囲内で抑制したことにより、営業利益13億78百万円(前年同期比74.4%増)、経常利益13億74百万円(前年同期比75.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益9億18百万円(前年同期比74.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(販売事業)
半導体・FPD製造装置などの各種コンポーネンツ(部品)及び同装置等の販売事業におきましては、売上高211億28百万円(前年同期比36.1%増)、セグメント利益9億3百万円(前年同期比73.1%増)となりました。
(受託製造事業)
半導体・FPD製造装置などの組立及び保守メンテナンス等の受託製造事業におきましては、売上高41億51百万円(前年同期比34.3%増)、セグメント利益4億56百万円(前年同期比85.1%増)となりました。
②財政状態
当社グループの当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ30億10百万円増加し、282億57百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金が15億67百万円、受取手形及び売掛金が3億円、建設仮勘定が15億51百万円増加し、電子記録債権が1億69百万円、商品及び製品が82百万円、投資有価証券が1億59百万円減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ25億70百万円増加し、183億22百万円となりました。この主な要因は、支払手形及び買掛金が2億45百万円、電子記録債務が9億63百万円、長期借入金(1年以内を含む)が6億8百万円、その他の流動負債が7億72百万円増加したことによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ4億40百万円増加し、99億34百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が5億31百万円増加し、その他有価証券評価差額金が1億11百万円減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の37.6%から35.2%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ15億55百万円増加し、114億93百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は23億68百万円(前年同期は19億60百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益13億74百万円、減価償却費1億19百万円、棚卸資産の減少額1億17百万円、仕入債務の増加額12億40百万円の増加要因があった一方、売上債権の増加額1億29百万円、法人税等の支払額5億19百万円の減少要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は10億8百万円(前年同期は1億69百万円の使用)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出9億93百万円の減少要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は1億89百万円(前年同期は6億63百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入10億円の増加要因があった一方、長期借入金の返済による支出3億91百万円及び配当金の支払額3億87百万円の減少要因によるものであります。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当社グループは、新たな市場開拓への取組みとして、次世代に向けた高真空機器ユニットや制御機器の開発力強化のため、それを推進する開発・設計に携わる人員の強化・拡充を進めております。当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は19百万円です。
(5) 主要な設備
当第2四半期連結会計期間末において、継続中の重要な設備の新設の計画は、次のとおりであります。
会社名
事業所名
所在地
セグメントの名称
設備の内容
投資予定金額
資金調達方法
着手及び完了予定年月
総額
(百万円)
既支払額
(百万円)
着手
完了
内外エレクトロニクス株式会社
江刺事業所
岩手県
奥州市
受託製造
工場建屋及び
付帯する設備
2,350
778
自己資金及び借入金
2022年3月
2022年12月
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通しについて重要な変更はありません。