【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1) 財政状態の状況当第3四半期会計期間末における資産合計は14,816百万円で前事業年度末に対し287百万円増加しました。流動資産は5,110百万円で主に売掛金が518百万円増加した結果、前事業年度末に対し542百万円増加しました。固定資産は9,705百万円で主に投資有価証券が66百万円増加し、有形固定資産が206百万円、繰延税金資産が60百万円、投資その他の資産のその他に含まれる関係会社株式が30百万円減少した結果、前事業年度末に対し255百万円の減少となりました。負債合計は10,005百万円で主に支払手形及び買掛金が197百万円増加し、長期借入金(1年内返済予定含む)が42百万円、賞与引当金が93百万円減少した結果、前事業年度末に対し74百万円増加しました。純資産合計は4,810百万円で主に利益剰余金が161百万円、その他有価証券評価差額金が52百万円増加した結果、前事業年度末に対し213百万円増加しました。この結果、当第3四半期会計期間末における自己資本比率は32.5%、1株当たりの純資産は2,297円83銭となりました。 (2) 経営成績の状況当第3四半期累計期間(2020年4月1日~2020年12月31日)における北海道の経済環境は、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動が抑制され引き続き厳しい状態にありました。当業界におきましては、同感染症拡大防止の中で消費者の生活様式や購買動向の変化を背景に内食需要が増加した一方で、先行きへの不安感から消費者の節約志向が強まり、厳しい経営環境となりました。このような情勢下におきまして、当社は「おいしく、北海道らしく。」の方針と、日々お客様へ安全・安心な製品を安定して供給する使命に基づき、科学的根拠に基づく感染防止対策に全社を挙げて取り組みつつ、日常業務の着実な遂行に努めてまいりました。また、生産、販売、管理の各部門における業務の見直しや諸経費の抑制に努め、経営基盤の強化へ取り組んでまいりました。製品別の売上状況につきましては、食パン部門は、主力の「絹艶」は大きく伸長するとともに、新製品「ちぎれるブレッド」シリーズの寄与もあり、好調な売上となりました。菓子パン部門は、主力の「北の国のベーカリー」シリーズやペストリー類の「ずっしり」シリーズが伸び悩み、前年同期の売上を下回りましたが、ハードロール系の「北海道をしっかり香ばしく」シリーズのラインナップ見直しや、「牛乳入りパン」、「ラブラブサンド」シリーズの拡販により、売上の確保に努めました。和菓子部門は、主力の串団子が伸長するとともに、一口サイズのカップ和菓子「いろどり茶屋」、お手頃サイズの「2個入り和菓子」が順調に推移し、前年同期の売上を上回りました。洋菓子部門は、チルドならではのおいしさを引き立てた「カップデザート」シリーズや「一本バナナのクレープ」等のクレープ製品が好調に推移し、前年同期の売上を上回りました。調理パン・米飯部門は、具材をたっぷり入れた食べ応えのある「具だくさんおにぎり」や、丼もの製品を積極的に拡販しましたが、サンドイッチや弁当の販売が減少し、前年同期の売上を下回りました。以上の結果、当第3四半期累計期間の業績につきましては、売上高は13,078百万円(対前年同期比98.0%)となりました。一方、利益面は、小麦粉をはじめとする原材料価格の値下がりやエネルギーコストの低減、旅費交通費等経費の減少により、営業利益は265百万円(対前年同期比247.2%)、経常利益は267百万円(対前年同期比229.5%)、四半期純利益は192百万円(対前年同期比179.3%)となりました。
なお、前事業年度の有価証券報告書に記載した新型コロナウイルス感染症の影響下における経営課題等について重要な変更はありません。
(3) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社の運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための原料費、労務費、経費のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備新設、改修等によるものであります。当社は事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当第3四半期会計期間末における借入金の残高は3,769百万円となっております。また、当第3四半期会計期間末における現金及び現金同等物の残高は2,188百万円となっております。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した新型コロナウイルス感染症がもたらす資金面への影響について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動当第3四半期累計期間の研究開発費の総額は108百万円であります。