【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1) 業績の状況 当社グループは「働くをもっと楽しく、創造的に」というミッションのもと、人生の大半を過ごすことになる「働く」という時間において、ただ生活の糧を得るためだけではなく、1人でも多くの人がより楽しく、自由な創造性を存分に発揮できる社会を実現することを目指し、仕事の効率化や創造的な働き方を実現するサービスの開発・提供に取り組んでおります。 このようなミッションのもと、現在の主力サービスであるビジネスチャットツール「Chatwork」は国内中小企業を中心とした顧客企業の労働生産性の向上や働き方の多様性を提供しており、国内利用者数NO1(注1)のサービスとなります。中長期のビジョンとしてこのビジネスチャットの中小企業市場における圧倒的なシェアを背景に、あらゆるビジネスの起点となるビジネス版スーパーアプリとしてプラットフォーム化していく事でさらなる中小企業のDX化に貢献してまいります。 当第2四半期連結累計期間においては、「Chatwork」の普及とビジネスチャットのプラットフォームを活かした周辺サービスの拡大に投資をおこなってまいりました。また、2023年2月に連結子会社化した株式会社ミナジンのPMIが順調に進捗しており、人事労務領域へのサービス拡張が進んでおります。以上の結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は2,924,535千円(前年同四半期比36.0%増)、EBITDA(注2)は134,521千円の損失(前年同四半期は127,745千円の損失)、営業損失428,552千円(前年同四半期は247,922千円の営業損失)、経常損失431,093千円(前年同四半期は248,036千円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失は422,366千円(前年同四半期は229,057千円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
セグメント別の経営成績は次の通りであります。
(Chatworkセグメント) Chatworkセグメントは、引き続き主力サービスである「Chatwork」の利点を訴求し、新たな機能追加と顧客の開拓に努めました。以上の結果、売上高は2,810,859千円(前年同四半期比39.2%増)、セグメント損失は463,319千円(前年同四半期は290,803千円のセグメント損失)となりました。 なお当セグメントが当社の主力事業であり、本社機能も含めて各間接費の全てが当セグメントの維持・拡大のために費やされていることから、間接費の全額を当セグメントにおける費用として計上しております。
Chatworkアカウント事業のARR(注3)、課金ID数、ARPU推移
2020年12月期第4四半期末
2021年12月期第4四半期末
2022年12月期第4四半期末
2022年12月期第2四半期末
2023年12月期第2四半期末
ARR(百万円)
2,268
3,426
4,391
3,702
4,686
課金ID数(万)
45.7
54.7
66.8
59.1
72.0
ARPU(円)
409.9
529.4
547.4
516.2
548.3
(セキュリティセグメント) セキュリティセグメントについては、引き続き当社としては積極的な事業拡大は行わない方針としております。その結果、売上高は113,676千円(前年同四半期比13.0%減)、セグメント利益は34,766千円(前年同四半期比18.9%減)となりました。 なお、当セグメントのセグメント利益については、前述のとおり間接費を全てChatworkセグメントにて計上していることから、当セグメントの売上高より当セグメントに要した広告宣伝費、販売促進費及び業務委託費等の直接経費のみを控除した金額を計上しております。
(2)財政状態の分析(資産) 当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて485,659千円増加し、5,886,046千円となりました。これは主に、のれんが1,048,612千円増加、ソフトウエアが440,304千円増加、現金及び預金が1,253,578千円減少したことによるものであります。(負債) 当第2四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べて796,619千円増加し、3,327,074千円となりました。これは主に、長期借入金が491,946千円増加、契約負債が124,794千円増加、1年内返済予定の長期借入金が112,826千円増加したことによるものであります。(純資産) 当第2四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べて310,960千円減少し、2,558,971千円となりました。これは主に、資本金が60,688千円増加、資本剰余金が60,688千円増加、利益剰余金が422,366千円減少したことによるものであります。この結果、自己資本比率は43.0%(前連結会計年度末は52.4%)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況 当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて1,253,578千円減少し、1,596,745千円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは254,395千円の支出となりました。これは主に、税金等調整前四半期純損失431,093千円の計上、前払費用が146,921千円増加、減価償却費を186,282千円計上したことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、1,234,336千円の支出となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出580,349千円、長期預金の預入による支出350,000千円、無形固定資産の取得による支出231,924千円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、235,133千円の収入となりました。これは主に、長期借入れによる収入300,000千円、長期借入金の返済による支出102,260千円によるものであります。
(注)1.Nielsen NetView 及びNielsen Mobile NetView Customized Report 2022年5月度調べ月次利用者(MAU:Monthly Active User)調査。調査対象はChatwork、Microsoft Teams、Slack、LINE WORKS、Skypeを含む47サービスを Chatwork株式会社にて選定 2.EBITDA=営業損益+減価償却費及び無形固定資産償却費+株式報酬費用 3.Annual Recurring Revenueの略。毎年継続して発生する収益 MRR(Monthly Recurring Revenue、毎月繰り返し 得ることのできる売り上げ)の12倍
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