【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間は、半導体不足に伴う車両メーカーの生産調整や中国のロックダウン、断続的な行動制限の影響が継続しました。この影響で自動車部品事業は前年同期比で減収となりました。一方で、空調・カスタム部品事業においては旺盛な市場需要もあり好調を維持していましたが、直近においては中国市況悪化の影響が顕在化しつつあります。なお、当社の事業分野の広範囲において、原材料やエネルギー価格の高騰という減益への影響が継続しています。
この結果、当社グループの売上高は9,232百万円(前年同期比4.1%増)と微増となりました。営業利益は、材料価格やエネルギー費用の高騰や成長投資の推進によるコスト負担増の影響が大きく332百万円(前年同期比28.7%減)となりました。経常利益は円安による為替差益の計上があり447百万円(前年同期比11.0%増)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は公開買付関連費用の計上があり181百万円(前年同期比33.8%減)となりました。
主な用途別売上高は、次のとおりです。
(自動車部品事業)
電動化領域においては、北米向け・欧州向けが半導体問題による影響を受け減収となりましたが、国内向け・ASEAN向けが微増となりました(前年同期比0.1%増)。一方、既存品については、ASEAN向け・欧州向けが好調に推移したものの国内向け・北米向けなどで減収となりました(前年同期比3.4%減)。
この結果、事業全体では前年同期比2.7%減となりました。
(空調・カスタム部品事業)
空調関係においては、ASEAN向け・北米向けを中心に個人消費者向け販売が増加したことや、欧州における環境保全を目的としたヒートポンプ需要が増加したことで増収となりました(前年同期比14.1%増)。また、カスタム関係では、工作機市場の好調が持続したことにより増収となりました(前年同期比11.1%増)。
この結果、事業全体では前年同期比13.5%増となりました。
(エレメント部品事業)
既存品については自動車用、家電用、産業機械用の各領域で顧客の在庫調整等により減収となりました(前年同期比16.6%減)。一方、光通信用はFTTx需要の増加により増収となりました(前年同期比32.2%増)。
この結果、事業全体では前年同期比3.1%増となりました。
(2)財政状態に関する説明
① 資産 12,423百万円(前連結会計年度末比 1,074百万円増加)
第1四半期に実行した第三者割当増資による現預金、売上債権及び棚卸資産が増加したことにより、流動資産が前連結会計年度末に比べて1,101百万円増加しました。一方、無形固定資産及び繰延税金資産が減少したことにより、固定資産は前連結会計年度末に比べて27百万円減少しました。
② 負債 8,024百万円(前連結会計年度末比 153百万円増加)
長期借入金の流動負債への振替え等により流動負債が前連結会計年度末に比べて2,296百万円増加しました。一方、固定負債は長期借入金の流動負債への振替え等により前連結会計年度末に比べて2,143百万円減少しました。
③純資産 4,398百万円(前連結会計年度末比 920百万円増加)
配当金の支払いにより67百万円減少しました。一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益181百万円の計上及び第三者割当増資800百万円により増加しました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、298百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。