【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。収益認識会計基準等の適用による当連結会計年度の損益に与える影響はありません。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
(単位:千円)
前連結会計年度
(自 2021年1月1日
至 2021年12月31日)
当連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
増減額
増減率
(%)
売上高
9,776,033
8,531,068
△1,244,964
△12.7
営業利益又は営業損失(△)
△283,909
191,275
475,184
-
経常利益又は経常損失(△)
△337,677
1,996
339,673
-
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)
△388,543
26,218
414,761
-
当連結会計年度(2022年1月1日~2022年12月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大防止対策の効果もあり、経済社会活動の正常化及び訪日外国人の入国緩和が進んでおります。一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化及び円安の進行、資源・エネルギー価格の高騰によって、先行きは不透明な状態が続いております。
このような中、当社では前連結会計年度から取り組みを強化した「原価改善」及び「プロダクトミックス」による収益基盤強化を継続する一方で、成長戦略でも掲げております「販路拡大」に向けた販売代理店様との提携強化に取り組みました。この結果、前連結会計年度以前から減少傾向にありました当社の主力事業であるWiMAXの契約数は、当連結会計年度において7年振りに純増となりました。また、「ワイヤレスゲートWi-Fi+スマホ保険付き/PC保険付き」、「ウイルスバスター」、「ピカプロDX」等の周辺サービスの契約(販売)数は引き続き増加傾向にあり、WiMAXとの相乗効果を生み出すべく、本の要約サービス「flier」等の新サービス開拓、既存代理店様等との協業深化及び販路拡大を実現することで、成長戦略達成に向けて取り組んでまいりました。
売上高につきましては、提携代理店数は30社へ拡大し、WiMAXの契約数は通期で純増したものの、下期に拡大基調が強まったことで当連結会計年度における効果が限定的となりました。また、当社は収益認識基準の適用により、一部取引においては売上高から顧客に支払われる対価(契約獲得に応じて支払う販売手数料)を取引価格から減額しております。期初の想定より当該取引比重が高まったことや競合他社の動向により販売手数料が増加したため、期初予想の94.7%となりました。
営業損益につきましては、売上高未達の影響はあったものの、固定費の削減及び基幹システムのベンダー変更等による原価改善、採用計画の見直し等による販管費の抑制を行いました。その結果、期初予想の95.5%ではありますが、営業利益191,275千円となり6年振りの増益を達成しました。
経常損益につきましては、主に持分法適用の関連会社である株式会社closipに関する持分法による投資損失186,209千円、特別損益につきましては、主に投資有価証券売却益21,293千円、投資有価証券評価損10,035千円を計上しておりますが、黒字を確保することができました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、8,531,068千円(前年同期比12.7%減)、営業利益191,275千円(前年同期は営業損失283,909千円)、経常利益1,996千円(前年同期は経常損失337,677千円)、親会社株主に帰属する当期純利益26,218千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失388,543千円)となりました。
当社グループは、ワイヤレス・ブロードバンド関連事業の単一セグメントでありますが、売上高につきましては区分して記載しており、それぞれの事業ごとの取組みは次のとおりであります。
(単位:千円)
前連結会計年度
(自 2021年1月1日
至 2021年12月31日)
当連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
増減額
増減率
(%)
ワイヤレス・リモートサービス事業
9,650,521
8,531,068
△1,119,452
△11.6
ワイヤレスゲートWi-Fiサービス
9,648,744
8,528,897
△1,119,846
△11.6
リモートライフサポートサービス
1,776
2,170
393
22.2
① ワイヤレス・リモートサービス事業
当連結会計年度における売上高は8,531,068千円(前年同期比11.6%減)となりました。
・ワイヤレスゲートWi-Fiサービス
ワイヤレスゲートWi-Fiサービスの売上高の約8割を占めるWiMAXについては、市場の飽和及びコロナ禍の長期化によって厳しい状況が続いておりましたが、ホームルーター需要の拡大、通信量の制限解除等が追い風となっております。当社ではモバイルルーター及びホームルーター需要獲得を目指し、全国各地の販売代理店様との提携強化を進めております。この結果、前連結会計年度以前から減少傾向にありました当社の主力事業であるWiMAXの契約数は、当連結会計年度において7年振りの純増となりました。
さらに「ワイヤレスゲートWi-Fi+スマホ保険付き/PC保険付き」、「ウイルスバスター」、「ピカプロDX」等の周辺サービスの販売は好調であり、今後も新商品開拓に取り組んでまいります。
この結果、ワイヤレスゲートWi-Fiサービスの当連結会計年度における売上高は8,528,897千円(前年同期比11.6%減)となりました。
・リモートライフサポートサービス
成長戦略に掲げております「販売代理店DXシステム」の事業を進めております。販売代理店様の業務を網羅的に支援することを通じて、当社と販売代理店様との持続的な協業関係を構築していきます。それによって当社の販売力が強化されると共に、新たなコンテンツ開発・調達の強化に取り組んでまいります。当連結会計年度におきましては、「販売代理店DXシステム」を2社へ提供(一部機能)しました。
この結果、リモートライフサポートサービスの当連結会計年度における売上高は2,170千円(前年同期比22.2%増)となりました。
※参考 2020年度までの旧区分による売上高
旧区分による売上高
新区分による売上高
① ワイヤレス・ブロードバンド事業
① ワイヤレス・リモートサービス事業
・モバイルインターネットサービス
7,243,722千円
・ワイヤレスゲートWi-Fiサービス
8,528,897千円
・公衆無線LANサービス
920,814千円
・リモートライフサポートサービス
2,170千円
・オプションサービス
・レンタルWi-Fiサービス
・リモートライフサポートサービス
・その他
② ワイヤレス・ビジネスドメイン事業
・その他法人向けサービス
193,603千円
13,435千円
2,170千円
100,348千円
56,973千円
合計
8,531,068千円
合計
8,531,068千円
(単位:千円)
前連結会計年度
(自 2021年1月1日
至 2021年12月31日)
当連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
増減額
増減率
(%)
LTE-X事業
125,512
-
△125,512
-
② LTE-X事業
当該事業は、前第2四半期連結会計期間末まで当社の連結子会社であった株式会社closipが営んでいた事業であるため、当連結会計年度において売上高はありません。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ88,618千円増加し、1,449,572千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは183,978千円の収入(前年同期は297,306千円の収入)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益36,869千円、持分法による投資損失186,209千円、長期前払費用の減少80,615千円があった一方で、投資有価証券売却益21,293千円、棚卸資産の増加50,161千円、仕入債務の減少33,811千円、前払費用の増加58,759千円が発生したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは4,648千円の収入(前年同期は234,643千円の収入)となりました。この主な要因は、投資有価証券の売却による収入24,648千円があった一方で、投資有価証券の取得による支出20,000千円が発生したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは100,008千円の支出(前年同期は657,432千円の収入)となりました。これは、資金減少要因として、長期借入金の返済による支出100,008千円が発生したことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、生産活動を行っておりませんので、生産実績の記載はしておりません。
b.受注実績
当社グループは、受注活動を行っておりませんので、受注実績の記載はしておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をサービス区分別に示すと、次のとおりであります。
区分
当連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
前期比(%)
ワイヤレスゲートWi-Fiサービス(千円)
8,528,897
△11.6
リモートライフサポートサービス(千円)
2,170
22.2
合計(千円)
8,531,068
△12.7
(注)当社グループは単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先
前連結会計年度
(自 2021年1月1日
至 2021年12月31日)
当連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
GMOペイメントゲートウェイ株式会社
8,764,110
89.6
7,992,516
93.7
(注)上記金額は、一般顧客に対する回収代行委託金額であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末における資産の額は、前連結会計年度末に比べ97,353千円減少し、2,939,623千円となりました。
当連結会計年度末における流動資産の額は、前連結会計年度末に比べ174,913千円増加し、2,585,725千円となりました。これは主に、現金及び預金が88,618千円、商品が50,161千円、前払費用が58,759千円増加した一方で、売掛金が14,443千円減少したためであります。
当連結会計年度末における固定資産の額は、前連結会計年度末に比べ272,267千円減少し、353,898千円となりました。これは主に、有形固定資産が16,313千円、ソフトウエアが3,407千円、投資有価証券が171,218千円、長期前払費用が80,615千円減少したためであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債の額は、前連結会計年度末に比べ128,762千円減少し、2,015,559千円となりました。
当連結会計年度末における流動負債の額は、前連結会計年度末に比べ37,233千円減少し、2,005,388千円となりました。これは主に、未払法人税等が13,673千円増加した一方で、買掛金が33,811千円、未払金が5,947千円、1年内返済予定の長期借入金が8,374千円減少したためであります。
当連結会計年度末における固定負債の額は、前連結会計年度末に比べ91,529千円減少し、10,170千円となりました。これは主に、長期借入金が91,634千円減少したためであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の合計は、前連結会計年度末に比べ31,409千円増加し924,064千円となりました。これは主に、利益剰余金が26,218千円増加したことによるものであります。
b.経営成績
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前期比1,244,964千円減(12.7%減)の8,531,068千円となりました。これは主にワイヤレス・リモートサービス事業のワイヤレスゲートWi-Fiサービスにおいて、「ワイヤレスゲートWi-Fi+スマホ保険付き/PC保険付き」及び周辺サービスの「ウイルスバスター」、「ピカプロDX」等の販売が伸びている一方で、主力事業であるWiMAXの契約伸び悩みがあったためであります。
サービス区分別の業績の詳細については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご覧ください。
(売上原価及び売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は前期比1,845,955千円減(30.2%減)の4,265,606千円となりました。これは主にワイヤレスゲートWi-Fiサービスの原価改善施策を実行したことによるものであります。この結果、当連結会計年度における売上総利益は前期比600,991千円増(16.4%増)の4,265,461千円となりました。
(販売費及び一般管理費並びに営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は前期比125,807千円増(3.2%増)の4,074,186千円となりました。これは主に販売代理店等の販売強化投資による増加があった一方で、前期は自社ECサイトの「みんなのらくらくWi-Fi」のマーケティング投資があったことによるものであります。この結果、当連結会計年度における営業利益は前期比475,184千円増(前期は営業損失283,909千円)の191,275千円となりました。
(営業外収益、営業外費用及び経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、前期比5,128千円増(207.2%増)の7,603千円となりました。これは、主に貸倒引当金戻入額が4,679千円、助成金収入が1,680千円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度における営業外費用は、前期比140,638千円増(250.1%増)の196,882千円となりました。これは、主に株式会社closipに係る持分法による投資損失186,209千円が発生したこと等によるものであります。この結果、当連結会計年度における経常利益は前期比339,673千円増(前期は経常損失337,677千円)の1,996千円となりました。
(特別損失及び税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度における特別損失は、前期比74,637千円減(88.1%減)の10,035千円となりました。これは、投資有価証券評価損10,035千円を計上したことによるものであります。この結果、当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は36,869千円(前期は税金等調整前当期純損失422,350千円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における法人税等合計は、前期比5,731千円増(116.5%増)の10,651千円となりました。これは、主に当連結会計年度において、税務上の課税所得が増加したことにより法人税、住民税及び事業税が増加したことによるものです。この結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は前期比414,761千円増(前期は親会社株主に帰属する当期純損失388,543千円)の26,218千円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資金需要
当社グループの資金需要は、営業活動については、主にワイヤレス・リモートサービス事業における運転資金(通信回線利用料・人件費等)、新規会員の獲得や既存顧客の退会防止に向けた施策のための販売関連費用であります。投資活動については、主にワイヤレス・リモートサービス事業における通信設備、サーバ及びソフトウエアの取得であります。
c.財務政策
当社グループの運転資金及び投資資金については、まず内部資金より充当し、不足が生じた場合は、必要に応じて銀行借入により調達を行っております。長期借入金等の長期資金の調達については、事業計画に基づいた資金需要等を考慮の上、調達規模及び調達手段を適宜判断していく方針であります。
③重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択、適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を及ぼす見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えています。
a.固定資産の減損処理
保有する固定資産について、原則として継続的に収支の把握を行っている管理会計上の区分を単位としてグルーピングを行い、当該資産グループ単位で減損の兆候を把握しています。減損損失を認識するかどうかの判定および使用価値の算定に際して用いられる将来キャッシュ・フローは、経営環境などの外部要因に関する情報や当社グループが用いている内部の情報に基づき、合理的な仮定を置いて計算しています。
将来の市場環境の変化などにより、見積り額と実態に乖離が生じた場合、減損損失が発生する可能性があります。
b.投資有価証券の減損処理
当社グループが保有する市場価格のない株式等は、投資先の純資産額等による実質価値の下落率や業績予想等による回収可能性等により総合的に判断し処理しておりますが、将来の市況悪化または投資先の業績不振等により、現状の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生し、減損処理が必要となる可能性があります。
c.繰延税金資産の回収可能性の評価
繰延税金資産については、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を十分に検討し、回収可能見込額を計上しています。しかし、繰延税金資産の回収可能見込額に変動が生じた場合には、繰延税金資産の取崩しまたは追加計上により利益が変動する可能性があります。
d.貸倒引当金
売上債権等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を算定しております。また、入手可能な情報により個別の収益獲得能力等を評価し、総合的に判断して債権の回収不能見込額を見積っております。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断する為の客観的な指標等
当社グループは、企業価値の最大化を図るため、持続的な成長を目標に掲げ、成長性と収益性を重要な経営上の指標としております。これに基づき、当社グループでは売上高及び営業利益を特に重視しております。引き続きこれらの指標について増加するよう取り組んでまいります。
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