【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種等の対策が進んだことにより、行動規制や入国制限の撤廃等が進み、経済活動の回復が見られた一方で、中国のゼロコロナ政策やロシアのウクライナ侵攻による地政学リスクの発生等により、サプライチェーンの混乱、エネルギー資源や原材料価格の高騰等によるインフレの拡大など、先行き不透明な状況が続きました。国内経済においても、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の拡大等により、まん延防止等重点措置の全面解除など行動制限が緩和され、景気は回復基調となりつつあったものの、変異株の再拡大、地政学リスクに伴うエネルギー資源や原材料価格の高騰及びインフレ抑制のための世界的な金利上昇に伴う円安の進行等により厳しい状況が継続しました。
このような状況の中、当第3四半期連結累計期間におけるバルブ事業の国内市場では、前期及び当期に実施した価格改定効果のほか、半導体製造設備向けが好況を維持している一方で、海外市場においても、為替の影響のほか、米州向け及びアセアン向けを中心に増収となりました。伸銅品事業においては、原材料相場の上昇に伴う販売価格の上昇及び販売量の増加により増収となりました。その結果、売上高の総額は前年同期比20.9%増の1,182億59百万円となりました。
損益面では、営業利益は、バルブ事業において半導体製造設備向けが好調を維持したほか、景気回復に伴う国内及び海外市場における増収による増益等により、前年同期比30.7%増の85億25百万円となりました。経常利益は、前年同期比42.0%増の94億65百万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期比69.5%増の64億88百万円となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、従来の方法に比べて、当第3四半期連結累計期間の売上高は676百万円減少し、売上原価は197百万円減少し、販売費及び一般管理費は236百万円減少し、営業利益は243百万円減少し、経常利益及び税金等調整前四半期純利益はそれぞれ17百万円減少しております。また、利益剰余金の当期首残高は3百万円減少しております。詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。
セグメントごとの経営成績は、次の通りであります。
① バルブ事業
バルブ事業の外部売上高は、半導体製造設備向けは国内・海外とも増収となったほか、国内市場では価格改定効果が寄与し、海外市場においては、為替の影響のほか、米州向け及びアセアン向けが増収となったこと等から前年同期比19.7%増の921億25百万円となりました。営業利益は、原材料価格高騰を価格改定効果でカバーするとともに、増収効果もあり前年同期比29.0%増の113億38百万円となりました。
② 伸銅品事業
伸銅品事業の外部売上高は、売価に影響を与える原材料相場の上昇に伴う販売価格の上昇及び販売量の増加により、前年同期比23.9%増の245億71百万円となりました。営業利益は、直行率の改善等により黒字化したものの、当第3四半期における原材料相場の急落に伴う販売単価の下落の影響やエネルギーコストの上昇等により、前年同期比80.5%減の1億8百万円となりました。
③ その他
その他の外部売上高は、ホテル事業でまん延防止等重点措置の全面解除など行動制限が緩和されたことによる宿泊客の増加等により、前年同期比45.0%増の15億62百万円となりました。営業利益は、売上高の増加等により、25百万円(前年同期は2億55百万円の営業損失)となりました。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の資産につきましては、棚卸資産や売上債権、有形固定資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ93億25百万円増加し1,527億45百万円となりました。
負債につきましては、仕入債務及び短期借入金の増加等はありましたが、未払法人税等及び長期借入金の減少等により、前連結会計年度末に比べ3億21百万円減少し618億44百万円となりました。
純資産につきましては、配当金の支払いはありましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益64億88百万円の計上や為替換算調整勘定の増加等により、前連結会計年度末に比べ96億47百万円増加し909億円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ31億90百万円減の244億68百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前四半期純利益94億52百万円、減価償却費50億18百万円となったほか、その他の流動負債の増加11億66百万円、仕入債務の増加10億15百万円等により、棚卸資産の増加52億54百万円、法人税等の支払41億97百万円、売上債権及び契約資産の増加16億45百万円等はありましたが、営業活動によるキャッシュ・フローは49億10百万円の資金の増加(前年同期は50億97百万円の増加)となりました。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
バルブ事業を中心に有形固定資産の取得による支出45億17百万円等を行った結果、投資活動によるキャッシュ・フローは44億62百万円の資金の減少(前年同期は25億82百万円の減少)となりました。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
社債の償還による支出104億74百万円、配当金の支払23億43百万円、長期借入金の返済による支出16億82百万円等により、社債の発行による収入99億39百万円等はありましたが、財務活動によるキャッシュ・フローは52億67百万円の資金の減少(前年同期は101億89百万円の減少)となりました。
(4)経営方針・経営戦略等
当社では「第1期中期経営計画2024」を公表しております。その内容につきましては、前事業年度の有価証券報告書「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りであります。
(5)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、19億64百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(8)経営成績に重要な影響を与える要因
海外の生産拠点及び販売地域における情勢の変化が製品・部品供給、販売等に影響を及ぼす可能性があります。また、国内バルブ売上が民間設備投資に左右される傾向があること、並びに海外生産品の輸入価格が為替相場の変動を受ける他、各種金属素材市況の変動が材料調達や販売価格へ影響を与える要因となっております。
新型コロナウイルス等の感染症拡大につきましても、対象国に生産拠点及び販売拠点を有する場合、製品供給・販売に大きな影響を受ける可能性があります。
(9)資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益94億52百万円、減価償却費50億18百万円となったほか、その他の流動負債の増加11億66百万円、仕入債務の増加10億15百万円等により、49億10百万円の資金の増加となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、バルブ事業を中心に有形固定資産の取得による支出45億17百万円等を行った結果、44億62百万円の資金の減少となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還による支出104億74百万円、配当金の支払23億43百万円、長期借入金の返済による支出16億82百万円等により、52億67百万円の資金の減少となりました。
② 資金調達
当社グループは、グループ全体の資金を包括して管理するシステム(キャッシュ・マネジメント・システム)により資金効率を最大化するとともに、主要取引銀行との間で総額135億円のコミットメントライン契約を締結しており、現在必要とされている資金の水準を十分に満たす流動性を保持しております。なお、当第3四半期連結会計期間末における当該借入金の残高はありません。
(10)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めております。2022年2月に策定いたしました「第1期中期経営計画2024」の基本戦略に沿って、引き続き諸施策を実行いたします。
