【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 財政状態及び経営成績の状況① 経営成績当第1四半期連結累計期間のわが国経済は、雇用・所得環境の改善による個人消費の持ち直しやインバウンド需要の回復基調など好転要素はあるものの、円安の進展や世界的な原材料価格の高騰による物価上昇、またウクライナ情勢の長期化など先行き不透明な状況が継続しております。当社の属する電炉小棒業界におきましては、主原料の鉄スクラップ価格が高止まりし、電力エネルギーコストが上昇するなど、予断を許さない経営環境が続きました。このような中で当社は、高付加価値製品と位置付けるネジ節棒鋼の「ネジテツコン」並びにその関連商品販売による収益力向上に注力するとともに、各種コストの製品価格への転嫁やコストダウンに取り組んでまいりました。この結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高は、製品価格は上昇したものの、製品販売量の減少により196億5千5百万円と前年同期比3億2千万円(1.6%)の減収となりました。利益につきましては、電力エネルギーコストは上昇したものの、製品価格と原材料価格の差である値差が改善したことにより、営業損益は前年同期比25億8千3百万円増益の24億5千7百万円の利益、経常損益は前年同期比28億7千3百万円増益の27億9百万円の利益となり、親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては前年同期比17億5千9百万円増益の17億8千1百万円となりました。
なお、セグメントの業績は次の通りであります。鉄鋼事業・・・売上高は製品販売量の減少などにより、194億5千8百万円と対前年同期比3億2千7百万円(1.7%)の減収となりました。また、セグメント損益(営業損益)は製品価格と原材料価格の差である値差が改善したことにより、23億2千1百万円の利益と前年同期比26億2千1百万円の増益となりました。そ の 他・・・売上高は12億9百万円と前年同期比1億1千7百万円(8.9%)の減収、セグメント利益は1億2千4百万円と前年同期比3千7百万円(23.1%)の減益となりました。
②財政状態当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、主として現金及び預金、受取手形及び売掛金の減少により、前期末に比べ6億1千1百万円減少し、691億6千2百万円となりました。負債合計は、主として未払金の減少により、前期末に比べ14億6千1百万円減少し、221億6千2百万円となりました。純資産合計は、主として利益剰余金の増加により、前期末に比べ8億4千9百万円増加し、469億9千9百万円となりました。
(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第1四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに発生した課題はありません。
(3) 研究開発活動当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は45百万円であります。