【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 財政状態及び経営成績の状況① 経営成績当第3四半期連結累計期間のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に関連した各種行動制限の緩和等により経済活動の正常化への動きが一層進展いたしました。一方で、為替相場の急激な変動や資源価格の高騰による物価上昇など、依然として先行き不透明な状況が継続しております。当社としましては、期初から比べると主原料の鉄スクラップ価格に落ち着きが見られたものの、副資材や電力エネルギーなどのコストは上昇基調が続いていることから、全体コストに見合った適正な製品価格の実現に向けた受注活動に注力してまいりました。当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は製品販売量の増加及び製品販売価格の上昇により、596億7千8百万円と前年同期比111億8千8百万円(23.1%)の増収となりました。利益につきましては、製品販売価格の上昇により、営業損益は前年同期比31億5千3百万円増益の28億9百万円の利益、経常損益は前年同期比38億1千8百万円増益の32億円の利益となり、親会社株主に帰属する四半期純損益につきましては前年同期比27億9千4百万円増益の23億5千9百万円の利益となりました。
なお、セグメントの業績は次の通りであります。鉄鋼事業・・・売上高は製品販売量の増加及び製品販売価格の上昇などにより、590億9千2百万円と対前年同期比110億8千7百万円(23.1%)の増収となりました。また、セグメント損益(営業損益)は製品販売価格の上昇の影響などにより、23億9千5百万円の利益と前年同期比30億4千9百万円の増益となりました。そ の 他・・・売上高は37億8千万円と前年同期比6千3百万円(1.7%)の減収、セグメント利益は3億7千8百万円と前年同期比1億円(36.1%)の増益となりました。
② 財政状態当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、主として現金及び預金、商品及び製品の増加により、前期末に比べ43億3千6百万円増加し、673億9千8百万円となりました。負債合計は、主として長期借入金の増加により、前期末に比べ22億4千4百万円増加し、228億9千4百万円となりました。純資産合計は、主として利益剰余金の増加により、前期末に比べ20億9千1百万円増加し、445億4百万円となりました。
(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに発生した課題はありません。
(3) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は169百万円であります。
(4) 生産、受注及び販売の実績当第3四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績が著しく増加しております。鉄鋼事業における製品の生産高(金額は販売価格による)が401億9千2百万円(前年同期比30.5%増)となりました。これは、主に主原料の鉄スクラップ価格及び副資材や電力料等のその他コストに見合った適正な値差を確保するため製品受注価格の引上げを行った結果、前期から製品販売価格が上昇したことによります。