【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行等に伴い個人消費をはじめ経済活動の正常化が進みましたが、ウクライナ情勢の長期化、円安、世界的な物価上昇等不安定な状況は続き、先行きが不透明な状況で推移しました。 外食産業におきましては、新型コロナウイルス感染症への警戒感が薄らぎ、客足や売上は回復傾向にあるものの、物価上昇に対する消費者の生活防衛意識は依然強く、原材料価格やエネルギーコスト等の高騰、人材不足等の状況の中、厳しい経営環境が続いております。 このような環境のもと、当社グループは、経営理念である「食を通じて地域社会の豊かな生活文化の向上に貢献する」に基づき、お客様の基本ニーズである「安全・安心」に徹底してこだわった「自然肉100%」の商品提供を堅持するとともに、コロナ禍を経て変化した消費者の意識・行動を的確にとらえ、収益力を維持向上させていけるよう、商品開発や販売促進、オペレーション改善にも積極的に取り組んでまいりました。 以上の結果、当第1四半期連結累計期間の業績につきましては、売上高72億56百万円(対前年同期比4.8%増)、営業利益2億60百万円(前年同期は営業損失2億53百万円)、経常利益2億55百万円(対前年同期比9.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益3億11百万円(対前年同期比577.6%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。 なお、当第1四半期連結累計期間より、報告セグメントを従来の「安楽亭業態」、「七輪房業態」、「アークミール」及び「その他業態」から、「安楽亭・七輪房業態」、「アークミール業態」及び「その他業態」に変更し、共通費の集計及び配賦方法を変更しております。当第1四半期連結累計期間の比較・分析は、セグメント変更後の区分に基づいております。①
安楽亭・七輪房業態
安楽亭・七輪房業態の当第1四半期連結累計期間末の店舗数は179店舗であります。内訳は直営126店舗、暖簾16店舗、FC37店舗であります。 販売促進及び商品開発につきましては、「安楽亭」にて、素材の特長を生かす「自然肉」の美味しさと価値を消費者にダイレクトに伝える新メニュー「ワイルドシリーズ」として、「ワイルドカルビ」及び「ワイルドロース」に続き、4月に「ワイルド上タン」を販売開始しました。「ワイルドシリーズ」については、安楽亭創業60周年記念大皿「煌き(きらめき)」等により積極的に販売訴求してまいりました。その一方で、メニューの価格レンジを拡大してより幅広いニーズにこたえるため、税込み500円の「ワンコインランチ」の販売を再開いたしました。さらに、ディナーの時間帯の来店を促進する施策として20時以降来店のお客様限定で生ビールやカルビ等をプレゼントする企画を行ったほか、お客様からの多数のご要望を受け、「牛タンシチュー」等の往年の人気メニューの復活販売等を実施しました。「七輪房」では、ゴールデンウィーク特別メニューとして上タンや黒毛和牛を華やかに盛り合わせた「人気部位満喫盛り」を販売する等、七輪房の多様で上質な肉の魅力をアピールするフェア施策を実施してまいりました。さらに、ディナー時間帯の来店促進として「20時以降来店のお客様限定 生ビール20%OFFクーポン」、春の入学シーズンに「春の学割クーポン」を配信する等、ニーズや時節に合わせた施策を実施しました。 以上の結果、安楽亭・七輪房業態の当第1四半期連結累計期間の売上高は29億53百万円(対前年同期比5.8%減)となり、セグメント利益(営業利益)は37百万円(前年同期はセグメント損失87百万円)となりました。
②
アークミール業態 アークミール業態の当第1四半期連結累計期間末の店舗数は131店舗であります。内訳は直営129店舗、FC2店舗であります。アークミール業態には、「ステーキのどん」、「しゃぶしゃぶどん亭」、「フォルクス(ステーキ)」を含んでおります。 販売促進及び商品開発につきましては、「ステーキのどん」、「しゃぶしゃぶどん亭」、「フォルクス」の各業態において「母の日ウィーク」「父の日ウィーク」としてお肉やデザートのプレゼントクーポン配信、日替わりランチメニューへのポークグリル新規導入(ステーキのどん)、土日祝限定のお寿司やデザートをしゃぶしゃぶとあわせて楽しめる「スペシャルランチ膳」(どん亭)の販売等、積極的に来店促進の施策を展開してまいりました。 以上の結果、アークミール業態の当第1四半期連結累計期間の売上高は41億71百万円(対前年同期比13.7%増)となり、セグメント利益(営業利益)は3億26百万円(前年同期はセグメント損失48百万円)となりました。③
その他業態
その他業態の当第1四半期連結累計期間末の店舗数は7店舗であります。内訳は直営5店舗、FC2店舗であります。なお、その他業態には、「からくに屋(焼肉)」、「花炎亭(焼肉)」、「上海菜館(中華)」、「カフェビーンズ(喫茶)」、「安楽亭ベトナム(焼肉)」を含んでおります。 以上の結果、その他業態の当第1四半期連結累計期間の売上高は1億31百万円(対前年同期比12.2%増)となり、セグメント損失(営業損失)は5百万円(前年同期はセグメント損失6百万円)となりました。
当第1四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末に比べ4億22百万円減少し、196億29百万円となりました。これは、売掛金の減少、原材料及び貯蔵品の減少等が要因です。負債は、前連結会計年度末に比べ7億39百万円減少し、146億90百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金の減少、長期借入金の減少等が要因です。純資産は、前連結会計年度末に比べ3億17百万円増加し、49億38百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等が要因です。