【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。(1) 財政状態及び経営成績の状況 当第2四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症防止のための行動制限が緩和され、経済社会活動の正常化が期待された一方、世界的な物価上昇やウクライナ情勢等の地政学リスク、急速な円安の進行等により不安定な情勢が続き、景気の先行きは不透明な状況で推移しました。 外食産業におきましては、新型コロナウイルスに関する営業時間等の制限は解除されたものの、原材料・エネルギー・物流等諸コストの高騰による物価上昇に対し消費者の生活防衛意識が強まったうえ、7月には新型コロナウイルス感染第7波が発生するなど、引き続き厳しい経営環境が続きました。 このような環境のもと、当社グループは、経営理念である「食を通じて地域社会の豊かな生活文化の向上に貢献する」に基づき、お客様の基本ニーズである「安全・安心」に徹底してこだわった「自然肉100%」の商品提供を堅持するとともに、店内の衛生管理を強化・徹底し、お客様に安心してご来店いただける環境づくりに注力してまいりました。また、消費者の意識・行動の変容を的確にとらえ、収益力を維持向上させていけるよう、新メニュー開発やフェア企画の実施を積極的に進めたほか、本格カレーのテイクアウト販売「カレー屋あんらくん」、韓国風ファストフードの移動販売業態「Raku Kitchen安楽亭」等、ブランド及び運営形態に関する実験的な取り組みも行ってまいりました。 コスト対策として、DXや業務改善による店舗人員体制の最適化、本社等間接経費の削減等、構造的なコスト見直しや生産性向上にも着手しております。また、採算悪化していた店舗を含め、当期間においてグループ計24店舗を閉店いたしました。 以上の結果、当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、売上高139億3百万円(対前年同期比35.5%増)、営業損失5億1百万円(前年同期は営業損失18億17百万円)、経常損失32百万円(前年同期は経常利益20百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失3億13百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失1億18百万円)となりました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。① 安楽亭業態 安楽亭業態の当第2四半期連結累計期間末の店舗数は161店舗であります。内訳は直営112店舗、暖簾12店舗、FC37店舗であります。 販売促進及び商品開発につきましては、物価上昇や感染第7波発生等で社会情勢が激しく変動するなか、消費者の意識・行動の変化に適応したメニュー開発や施策の実施を進めました。食べ放題の楽しさと注文しやすい価格帯を両立させる試みとして「肉定量+サイドメニュー食べ放題」の「ピタ放題」をプランに加えたほか、焼肉食べ放題の新たなスタイルとして、定食と食べ放題を組み合わせた「和牛カルビ&ミスジ食べ放題定食」の販売、また、夜の外食復活を期したお得な飲み放題プラン「ハイホーダイ」の販売等、様々な顧客層及び利用時間帯へのアプローチに取り組みました。合わせて、「夏本番!肉まつり」、「『食べ放題 秋の祭典』最大400円引き」等のフェア開催や、よりお値打ち感のある商品をラインナップに加えたメニュー改定等、来店促進のための施策を積極的に展開してまいりました。 さらに、「非接触」のサービスのニーズに対応し、お客様のスマートフォンにてテーブルオーダーをしていただく「スマホオーダーシステム」の導入を推進したほか、既存店の付加価値創出の試みとして、好評の安楽亭オリジナルカレーにフィーチャーした「カレー屋あんらくん」を、安楽亭店舗をゴーストキッチンとして活用する形式で開始する等、新たな取り組みも意欲的に進めてまいりました。 以上の結果、安楽亭業態の当第2四半期連結累計期間の売上高は53億97百万円(対前年同期比38.0%増)となり、セグメント利益(営業利益)は0百万円(前年同期はセグメント損失5億95百万円)となりました。② 七輪房業態 七輪房業態の当第2四半期連結累計期間末の店舗数は24店舗であります。内訳は直営19店舗、暖簾2店舗、FC3店舗であります。 販売促進及び商品開発につきましては、「国産カルビ&ロース 至福の四点盛り」の販売等、七輪房の魅力をアピールする施策に取り組んでまいりました。 以上の結果、七輪房業態の当第2四半期連結累計期間の売上高は8億55百万円(対前年同期比22.4%増)となり、セグメント損失(営業損失)は7百万円(前年同期はセグメント損失1億27百万円)となりました。③ アークミール アークミール業態の当第2四半期連結累計期間末の店舗数は直営130店舗であります。アークミール業態には、「ステーキのどん」、「しゃぶしゃぶどん亭」、「フォルクス(ステーキ)」、「donイタリアーノ(イタリアン)」を含んでおります。 販売促進及び商品開発につきましては、「ステーキのどん」、「しゃぶしゃぶどん亭」、「フォルクス」の主要各業態において、安楽亭業態等と同様、積極的に来店促進の施策を展開し、「WILDスペアリブフェア」やSNS限定告知から人気メニューとなった「どんタワーハンバーグ」の発売、「焼き野菜を食べようフェア」(ステーキのどん)、「寿司食べ放題まつり」「黒酢酸辣湯しゃぶしゃぶフェア」(どん亭)、ステーキ店らしいトッピングが充実した「カレーフェスタ」や「店舗限定ステーキ食べ放題」(フォルクス)等の企画を実施いたしました。 以上の結果、アークミールの当第2四半期連結累計期間の売上高は74億23百万円(対前年同期比34.0%増)となり、セグメント損失(営業損失)は2億31百万円(前年同期はセグメント損失8億10百万円)となりました。④ その他業態 その他業態の当第2四半期連結累計期間末の店舗数は8店舗であります。内訳は直営5店舗、FC3店舗であります。なお、その他業態には、「えんらく(焼肉食べ放題)」、「からくに屋(焼肉)」、「花炎亭(焼肉)」、「上海菜館(中華)」、「アグリコ(イタリアン)」、「カフェビーンズ(喫茶)」、「安楽亭ベトナム(焼肉)」を含んでおります。 以上の結果、その他業態の当第2四半期連結累計期間の売上高は2億27百万円(対前年同期比109.0%増)となり、セグメント損失(営業損失)は15百万円(前年同期はセグメント損失46百万円)となりました。
当第2四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末に比べ8億46百万円減少し、208億18百万円となりました。これは、現金及び預金の減少等が要因です。負債は、前連結会計年度末に比べ5億40百万円減少し、162億53百万円となりました。これは、長期借入金の減少等が要因です。純資産は、前連結会計年度末に比べ3億6百万円減少し、45億65百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上等が要因です。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ、5億63百万円減少し、31億79百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、助成金の受取額6億26百万円、未払消費税等の増加額2億41百万円等により4億96百万円の収入となりました。前年同期は27億3百万円の支出でありました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出3億20百万円、無形固定資産の取得による支出44百万円等により3億1百万円の支出となりました。前年同期は97百万円の支出でありました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出5億62百万円、割賦債務の返済による支出1億45百万円、短期借入金の返済による支出74百万円等により7億64百万円の支出となりました。前年同期は1億63百万円の支出でありました。