【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。当連結会計年度より、表示方法の変更を行っており、経営成績については当該表示方法の変更を反映した組替え後の前連結会計年度の連結財務諸表の数値を用いて比較して説明しております。表示方法の変更の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(表示方法の変更)」に記載しております。
① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度(2022年1月1日~2022年12月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大による社会活動における制限は緩和され、緩やかながらも景気回復の動きが見られました。一方で、世界情勢の見通しは不確実であり、日米金利差拡大等による急激な円安の進行に伴い、エネルギー価格や原材料価格が高騰する等、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社グループの属する不動産業界は、住環境に対する関心の高まりやニーズの多様化、低金利の継続等により、顧客の購入意欲は依然として高い状況にあり、住宅地においては都市中心部及び生活利便性に優れた地域の住宅需要が堅調であったほか、資産分散を目的とする収益不動産への投資需要も堅調となりました。このような事業環境のなか、当社グループは、「不動産のあらゆるニーズに応えるワンストップサービス」の提供とその業務品質の向上に努め、投資用不動産のニーズを捉えた売買仲介や、リノベーションマンション、土地等の不動産売上、賃貸仲介、リフォーム工事受注等に取り組んでまいりました。また、自社物件の活用、店の統合を実施する等、固定費の削減にも取り組んでまいりました。その結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は5,431百万円(前連結会計年度比6.6%減少)、営業利益は148百万円(同13.5%増加)、経常利益は143百万円(同12.2%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は90百万円(同5.6%増加)となりました。なお、当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。この結果、前連結会計年度と会計処理が異なっておりますが、重要な影響がないため経営成績に関する説明におきまして増減額、前年同期比はそのまま比較表記しております。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。
セグメント別の業績については、次のとおりであります。
[不動産売上]投資用一棟マンションや新築戸建て、土地等の販売に注力し、一取引における取扱高と利益率の改善に注力いたしました。また、それらに加えて、現代のライフスタイルにあった改修を施したリノベーションマンションの販売に注力いたしました。その結果、売上高は1,668百万円(前連結会計年度比8.1%増加)、セグメント利益は155百万円(同54.4%増加)となりました。
[不動産賃貸収入]自社賃貸不動産の資産価値の向上に注力いたしました。また、一般管理費の見直しを図りました。その結果、売上高は627百万円(前連結会計年度比9.9%減少)、セグメント利益は20百万円(同47.0%減少)となりました。
[工事売上]売買、賃貸仲介から派生するリフォーム工事や、賃貸マンションの共用部の改修工事並びに各居住室の住宅設備の更新工事に注力いたしました。その結果、売上高は891百万円(前連結会計年度比19.9%減少)、セグメント損失は48百万円(前連結会計年度はセグメント損失12百万円)となりました。
[不動産管理収入]入居者様の快適な暮らしを最優先に心がけ、管理物件の新規取得と入居率の維持・向上に注力いたしました。また、管理の受託内容や管理料の見直しを提案することにより、利益率の改善に努めてまいりました。その結果、売上高は527百万円(前連結会計年度比0.4%減少)、セグメント利益は76百万円(同4.2%減少)となりました。
[受取手数料]売買仲介賃貸仲介ともに、取扱単価の見直しに注力いたしました。また、テレビCM、新聞紙面広告、YouTube動画等の認知を広める広告施策や、ポータルサイトの掲載品質向上に努めました。その結果、売買仲介に伴う手数料は、1,231百万円(前連結会計年度比13.7%減少)となりました。また、賃貸仲介につきましても、同様のサービス強化に努めた結果、手数料収入は、388百万円(同1.7%減少)となりました。売買仲介及び賃貸仲介に伴う手数料に、その他の手数料、紹介料等(保証、金融含む)を加えた受取手数料収入合計は1,717百万円(同11.1%減少)、セグメント利益は484百万円(同6.1%増加)となりました。
財政状態につきましては、次のとおりであります。
[流動資産]当連結会計年度末における流動資産の残高は、4,879百万円となり、前連結会計年度末と比較して456百万円減少いたしました。その主な要因は、販売用不動産が325百万円増加したこと、現金及び預金が442百万円、営業未収入金が185百万円減少したことであります。
[固定資産]当連結会計年度末における固定資産の残高は、4,941百万円となり、前連結会計年度末と比較して35百万円増加いたしました。その主な要因は、敷金及び保証金が53百万円、投資有価証券が39百万円増加したこと、建物及び構築物が39百万円、土地が15百万円、長期未収入金が13百万円減少したことであります。
[流動負債]当連結会計年度末における流動負債の残高は、2,363百万円となり、前連結会計年度末と比較して69百万円増加いたしました。その主な要因は、契約負債が152百万円、短期借入金が80百万円、賞与引当金が40百万円増加したこと、預り金が65百万円減少したことであります。
[固定負債]当連結会計年度末における固定負債の残高は、2,937百万円となり、前連結会計年度末と比較して258百万円減少いたしました。その主な要因は、長期借入金が180百万円、退職給付に係る負債が66百万円、長期預り金が8百万円減少したことであります。
[純資産]当連結会計年度末における純資産の残高は、4,519百万円となり、前連結会計年度末と比較して232百万円減少いたしました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を90百万円計上したこと、配当金を78百万円計上したこと、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等の適用により利益剰余金の期首残高が316百万円減少したこと等により、利益剰余金が303百万円減少したことであります。
② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは79百万円の減少、投資活動によるキャッシュ・フローは172百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは189百万円の減少となりました。その結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、1,989百万円(前連結会計年度末残高は2,431百万円)となり、442百万円の減少となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、収入に関して税金等調整前当期純利益が131百万円、減価償却費が105百万円、株式報酬費用が41百万円等あったこと、支出に関して棚卸資産の増加額が260百万円、法人税等の支払額が59百万円、退職給付に係る負債の減少額が56百万円等あったことにより、79百万円の減少(前連結会計年度は501百万円の増加)となりました。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、収入に関して敷金及び保証金の回収による収入が60百万円あったこと、支出に関して敷金及び保証金の差入による支出が130百万円、有形固定資産の取得による支出が54百万円、資産除去債務の履行による支出が26百万円等あったことにより、172百万円の減少(前連結会計年度は121百万円の増加)となりました。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、収入に関して短期借入金の増加額が80百万円あったこと、支出に関して長期借入金の返済による支出が190百万円、配当金の支払額が78百万円等あったことにより、189百万円の減少(前連結会計年度は27百万円の減少)となりました。
③ 生産、受注及び販売の状況
A. 生産実績当社グループは、生産活動を行っていないため、該当事項はありません。
B. 受注実績当社グループが行っている事業のうち、不動産売上、不動産賃貸収入、不動産管理収入、受取手数料については、事業の性格上、受注実績を定義することは困難であります。当連結会計年度における工事売上の受注実績は以下のとおりであります。
セグメントの名称
前連結会計年度(自 2021年1月1日至 2021年12月31日)
当連結会計年度(自 2022年1月1日至 2022年12月31日)
受注高(千円)
受注残高(千円)
受注高(千円)
受注残高(千円)
工事売上
1,060,736
141,145
927,953
177,949
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
C. 販売実績当連結会計年度における販売実績は以下のとおりであります。
セグメントの名称
前連結会計年度(自 2021年1月1日至 2021年12月31日)
当連結会計年度(自 2022年1月1日至 2022年12月31日)
金額(千円)
対前年同期比(%)
金額(千円)
対前年同期比(%)
不動産売上
1,542,635
42.1
1,668,046
8.1
不動産賃貸収入
695,719
△3.0
627,066
△9.9
工事売上
1,113,051
△15.1
891,150
△19.9
不動産管理収入
529,921
△1.2
527,842
△0.4
受取手数料
1,931,927
△0.4
1,717,407
△11.1
合計
5,813,255
4.0
5,431,512
△6.6
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な売上高の内訳
a. 不動産売上
品目
前連結会計年度(自 2021年1月1日至 2021年12月31日)
当連結会計年度(自 2022年1月1日至 2022年12月31日)
数量
金額(千円)
数量
金額(千円)
件数(件)
土地面積(㎡)
建物面積(㎡)
件数(件)
土地面積(㎡)
建物面積(㎡)
一戸建
6
1,302.07
787.69
296,515
1
150.97
90.02
64,510
マンション
20
605.52
1,248.90
493,517
19
998.26
1,481.01
488,669
土地
13
1,909.53
-
405,150
6
1,404.84
-
481,500
収益物件その他
2
871.10
1,311.95
347,453
5
814.62
1,481.63
633,367
合計
41
4,688.22
3,348.54
1,542,635
31
3,368.69
3,052.66
1,668,046
b. 工事売上
品目
前連結会計年度(自 2021年1月1日至 2021年12月31日)
当連結会計年度(自 2022年1月1日至 2022年12月31日)
件数(件)
金額(千円)
件数(件)
金額(千円)
建設工事
1
19,195
-
-
改装工事
4,166
1,093,855
2,970
891,150
合計
4,167
1,113,051
2,970
891,150
c. 受取手数料
品目
前連結会計年度(自 2021年1月1日至 2021年12月31日)
当連結会計年度(自 2022年1月1日至 2022年12月31日)
件数(件)
取扱高(百万円)
金額(千円)
件数(件)
取扱高(百万円)
金額(千円)
売買仲介料
一戸建
305
8,648
428,294
249
7,580
376,106
マンション
601
12,156
563,465
478
10,281
480,769
土地
163
4,844
245,228
148
4,659
211,323
収益物件その他
67
5,249
189,768
47
5,084
163,350
計
1,136
30,898
1,426,757
922
27,606
1,231,548
賃貸仲介料
2,568
-
156,644
1,743
-
117,457
紹介手数料等
-
-
348,525
-
-
368,400
合計
-
-
1,931,927
-
-
1,717,407
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2022年12月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容A. 売上高当連結会計年度の売上高は、5,431百万円と前連結会計年度の5,813百万円と比較して381百万円の減収となりました。各セグメント別の状況については「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
B. 営業損益当連結会計年度の営業利益は148百万円と前連結会計年度の営業利益130百万円と比較して17百万円利益が拡大しました。その主な要因は、上記A. 売上高に記載の理由により売上総利益が前連結会計年度と比較して305百万円減少した一方で、店の統合を実施する等、固定費の削減にも取り組んだこと等により、販売費及び一般管理費が前連結会計年度と比較して322百万円減少したことによるものです。
C. 経常損益当連結会計年度の経常利益は143百万円と前連結会計年度の経常利益127百万円と比較して15百万円利益が拡大しました。その主な要因は、営業外収益において違約金収入があった一方、新型コロナウイルス感染症の特例措置による雇用調整助成金等が減少した結果、前連結会計年度と比較して2百万円減少したことであります。
D. 親会社株主に帰属する当期純損益特別利益は、前連結会計年度に連結子会社の固定資産売却益の計上があったことから、前連結会計年度と比較して42百万円減少しました。特別損失は、当連結会計年度において「第5 経理の状況(連結損益計算書関係)」に記載のとおり、固定資産除却損4百万円と減損損失7百万円を計上しましたが、前連結会計年度に計上した固定資産除却損6百万円、減損損失53百万円及び本社移転費用11百万円と比較すると59百万円減少しました。法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計は、40百万円となり、前連結会計年度と比較して29百万円増加しました。これらの結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は90百万円となり、前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益85百万円と比較して4百万円利益が拡大いたしました。
当連結会計年度の財政状態につきましては「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。なお、当社が経営指標としている自己資本比率は46.0%と前連結会計年度から0.3ポイント低下いたしました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社グループの運転資金需要の主なものは、販売用不動産の購入、賃貸用不動産の購入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資資金需要の主なものは、本部及び部店並びに営業システム等の設備投資であります。これらの運転資金や投資資金需要は、自己資金や内部留保により充当することを基本としておりますが、必要に応じて金融機関より有利子負債による資金調達を行ってまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択や適用、資産・負債や収益・費用の計上に際し、合理的な基準による見積りが含まれており、見積りは不確実性を伴うため、実際の結果はこれらの見積りによる数値と異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表作成に当たっての会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。A.販売用不動産の評価減販売用不動産の評価については、個別法による原価法(収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)によっており、収益性の低下した販売用不動産については、正味売却価額をもって貸借対照表価額としており、不動産市場が悪化したこと等により正味売却価額が下落した場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
B. 固定資産の減損損失固定資産の減損損失については、継続的な営業損失や営業キャッシュ・フローの赤字、市場価格の著しい下落、経営環境の著しい悪化及び用途変更等によって減損の兆候があるかを検討し、減損の兆候が存在すると判断した場合は減損損失の認識の要否を検討しております。減損損失の認識の要否の検討には将来キャッシュ・フローの見積金額を用いており、減損損失の認識が必要と判断された場合は、帳簿価額が回収可能価額を上回る金額を減損損失として計上しております。なお、回収可能価額は正味売却価額又は使用価値のいずれか高い金額によって決定しております。回収可能価額は、事業計画に基づく将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額など多くの前提条件に基づいて算定しております。将来の経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、回収可能価額を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
C. 繰延税金資産の回収可能性繰延税金資産の回収可能性については、将来の課税所得を合理的に見積り、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲内で繰延税金資産を計上することになります。当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について計上しております。当該見積り及び仮定の不確実性の内容やその変動により経営成績等に生じる影響などは、「第5 経理の状況」(重要な会計上の見積り)に注記しております。
D. 退職給付に係る負債退職給付債務及び費用について、割引率等数理計算上で設定される仮定に基づいて算出しております。これらの仮定と実際の結果との差額は累計され、将来の会計期間にわたって費用化されます。使用した仮定は妥当なものと考えておりますが、実際の結果との差異又は仮定自体の変更が生じた場合には、損益及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
