【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
株式会社ステムセル研究所は「あたらしい命に、新しい医療の選択肢を。」をコーポレートスローガンに日本全国の産婦人科施設へ構築した強固なネットワークを活用し、再生医療・細胞治療を目的とした「さい帯血」や「さい帯」等の周産期組織由来の細胞バンク事業及び、それらの細胞を利用した新たな治療法、再生医療等製品の開発を行っております。そしてこの事業基盤をベースに、再生医療はもとより、不妊治療・出産・子育て等フェムテック領域での事業開発及び投資等によるサスティナブルな社会への貢献を目指しております。
(事業の概況について) 当第2四半期累計期間におきましては、コロナ禍中に制限されていた当社の主要なマーケティングチャネルである医療機関(産科施設)におけるスピーチやPR等のリアルマーケティングが大きく回復し、オンライン広告、SNS等のデジタルマーケティングと相乗効果を発揮し、過去最高の保管検体数を計上、当社が中期的に目標としている出生数に対する保管率3%(達成時の想定売上高約60億円、営業利益約18億円)に向け、順調に推移しております。2021年4月より新たに開始した、日本初の「さい帯保管サービス」も順調に伸びており、結果、当第2四半期累計期間において四半期として過去最高の売上高、営業・経常・純利益を更新、また、通期予算に対しても売上高をはじめ、各利益項目共に上回って進捗しております。豊富な自己資金と当社独自のネットワークにより得られる情報をベースとした事業投資分野では、2020年12月に出資した、iPS細胞由来心筋細胞シートの開発を推進する、クオリプス株式会社(東京都中央区、代表取締役社長 草薙尊之)が、本年6月に東京証券取引所グロース市場へ上場(証券コード:4894)いたしました。また、2021年1月に資本業務提携した、卵子凍結保管サービスを行う株式会社グレイスグループ(東京都渋谷区、代表取締役CEO 勝見祐幸)においては、9月に東京都が「卵子凍結に係る費用への助成」を開始した事により知名度が大幅に向上しております。そして本年8月には新たに最先端の3Dプリンティング技術を用いて「赤ちゃんの頭のかたちのゆがみ」を矯正するヘルメットの開発、製造、販売を行い、早期の株式上場を目指している株式会社ジャパン・メディカル・カンパニー(東京都中央区、代表取締役CEO 大野秀晃)と資本業務提携を行う等、M&Aを含めた新規案件開発に注力いたしております。
(研究開発活動について)「さい帯血」を用いた再生医療分野につきましては、国内では高知大学医学部附属病院小児科において脳性麻痺児に対する臨床研究が順調に進んでおります。大阪公立大学大学院医学研究科発達小児医学教室を中心としたグループでは低酸素性虚血性脳症(HIE)児に対する臨床研究も引き続き進められております 。また、同グループとは本年6月に「自閉症スペクトラム障害に対する自家臍帯血有核細胞を用いた治療法の開発」を開始する事を決定し公表、2024年の臨床研究開始に向け準備を進めています。米国においては、FDA認可のもとデューク大学で進められている脳性麻痺児等へのさい帯血投与プログラムへ、当社でさい帯血を保管されている方々が参加されるケースが引き続き増加しており、その結果も良好です。「さい帯」を用いた研究開発につきましては、大阪大学大学院医学系研究科スポーツ医学教室と設立した「運動器スポーツバイオメカニクス学講座」において、新たな半月板治療法の開発を推進しております。また、東京大学医科学研究所セルプロセッシング・輸血部及び東京大学医学部附属病院ティッシュ・エンジニアリング部との小児形態異常等の先天性疾患に対する治療法の開発も、引き続き推進しております。
これらの活動の結果、当第2四半期累計期間における売上高は、過去最高の1,213,559千円(前年同期比17.1%増)、営業利益は215,292千円(同31.4%増)、経常利益は216,307千円(同31.1%増)、四半期純利益は159,791千円(同45.1%増)となっております。
なお、当社は、単一セグメントのため、セグメントごとの記載を省略しております。
(2) 財政状態の状況(資産)
当第2四半期会計期間末における資産合計は6,143,965千円となり、前事業年度末に比べ332,349千円増加いたしました。流動資産は4,769,667千円となり、前事業年度末に比べ224,205千円増加いたしました。これは主に、売上の増加及び分割払いを積極的に活用したことに伴い売掛金が286,501千円増加したこと、法人税等の支払い等により、現金及び預金が61,272千円減少したことによるものであります。固定資産は1,374,297千円となり、前事業年度末に比べ108,144千円増加いたしました。
(負債)
当第2四半期会計期間末における負債合計は3,665,125千円となり、前事業年度末に比べ152,098千円増加いたしました。流動負債は3,583,230千円となり、前事業年度末に比べ151,658千円増加いたしました。これは主に、前受金が169,504千円増加したことによるものであります。固定負債は81,894千円となり、前事業年度末に比べ440千円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は2,478,839千円となり、前事業年度末に比べ180,251千円増加いたしました。これは主に、四半期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、3,262,749千円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、99,218千円の収入となりました。これは主に税引前四半期純利益の計上240,372千円、減価償却費の計上55,351千円、前受金の増加169,504千円があった一方、売上債権の増加286,501千円及び法人税等の支払い54,653千円があったことによるものです。 投資活動によるキャッシュ・フローは、159,824千円の支出となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が130,704千円、投資有価証券の取得による支出が99,900千円があった一方、投資有価証券の売却による収入が72,327千円あったことによるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは、666千円の支出となりました。これはリース債務の返済による支出666千円によるものです。
(4) 経営方針・経営戦略等当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動当第2四半期累計期間の研究開発費の総額は5,439千円であります。なお、当第2四半期累計期間において当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7) 主要な設備該当事項はありません。
