【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
株式会社ステムセル研究所は「あたらしい命に、新しい医療の選択肢を。」をコーポレートスローガンに、再生医療・細胞治療を目的とした「さい帯血」や「さい帯」等の周産期組織由来の細胞バンク事業及び、それらの細胞を利用した新たな治療法、再生医療等製品の開発を行っております。そしてこれらの事業基盤をベースに、再生医療・不妊治療・出産・子育て等の領域での事業開発及び投資等によるサスティナブルな社会への貢献を目指しております。
(事業の概況について)当第1四半期累計期間においては、3年に亘り社会経済活動に多大な影響を与え続けた新型コロナウイルス感染症について、WHOが緊急事態の終了を宣言し日本国内でも5月8日から法律上の位置付けが変更された事により、当社の主要なマーケティングチャネルである医療機関(産科施設)においても、診療体制など正常化に向けた動きが加速致しました。これにより当社の目指す、リアル(産科施設内でのスピーチ等のPR)とデジタル(オンライン広告及びSNS等)のマーケティングの相乗効果が高まっており、今後の業績拡大に大きく寄与する見込みです。2021年4月より新たに開始した、日本初の「さい帯保管サービス」におきましては、本年6月より保管者向けに、「さい帯」を培養し「上清液」を作成・提供する、これも日本初の「ファミリー培養上清製造サービス」を開始した事で保管ニーズが高まり、計画を上回る保管率となっております。これらの本格的な業績への寄与は第2四半期以降となりますが、当四半期においても、4~6月連月で過去最高の単月月次売上高を計上、結果、当第1四半期累計期間の売上高も過去最高を更新しております。そして、今後の検体数の増加を見据えて、2021年に稼働させた、従来の3倍の規模に対応できる横浜細胞処理センター及び第二保管センターについても管理オフィスを増設する等運用を強化し、今後の業績の拡大に対する備えを着実に進めております。また、コロナ禍中一時ストップしていた海外の企業との交流も再開しつつあり、今後アジアを中心とした海外展開にも再度チャレンジして参ります。そして、本年5月には業容拡大に対応し、さらに業務効率をより向上すべく、本社オフィスを虎ノ門一丁目に移転致しております。
(研究開発活動について)「さい帯血」を用いた再生医療分野につきましては、国内では高知大学医学部附属病院小児科において脳性麻痺児に対する臨床研究が順調に進んでおります。大阪公立大学大学院医学研究科発達小児医学教室を中心としたグループでは低酸素性虚血性脳症(HIE)児に対する臨床研究も引き続き進められております。また、同グループとは本年6月に「自閉症スペクトラム障害に対する自家臍帯血有核細胞を用いた治療法の開発」を開始する事を決定し公表致しました。米国においては、FDA認可のもとデューク大学で進められている脳性麻痺児等へのさい帯血投与プログラムへ、当社でさい帯血を保管されている方々が参加されるケースが引き続き増加しており、その結果も良好です。「さい帯」を用いた研究開発につきましては、大阪大学大学院医学系研究科スポーツ医学教室と設立した「運動器スポーツバイオメカニクス学講座」において、新たな半月板治療法の開発を推進しております。また、東京大学医科学研究所セルプロセッシング・輸血部及び東京大学医学部附属病院ティッシュ・エンジニアリング部との小児形態異常等の先天性疾患に対する治療法の開発も、引き続き推進しております。
これらの活動の結果、当第1四半期累計期間における売上高は、過去最高の577,108千円(前年同期比17.1%増)、営業利益は88,605千円(同20.1%増)、経常利益は90,761千円(同22.1%増)、そして、本年6月27日に投資先であるクオリプス株式会社が東証グロース市場へ上場した事に伴う投資有価証券売却益22,327千円を特別利益へ計上した事等から、四半期純利益は75,686千円(同49.6%増)となっております。なお、当社は、単一セグメントのため、セグメントごとの記載を省略しております。
(2) 財政状態の状況(資産)
当第1四半期会計期間末における資産合計は5,903,842千円となり、前事業年度末に比べ92,227千円増加いたしました。流動資産は4,637,185千円となり、前事業年度末に比べ91,722千円増加いたしました。これは主に、法人税等の支払いにより、現金及び預金が43,689千円減少した一方で、売上の増加に伴い売掛金が145,694千円増加したことによるものであります。固定資産は1,266,657千円となり、前事業年度末に比べ504千円増加いたしました。
(負債)
当第1四半期会計期間末における負債合計は3,511,577千円となり、前事業年度末に比べ1,449千円減少いたしました。流動負債は3,427,598千円となり、前事業年度末に比べ3,973千円減少いたしました。これは主に、前受金が87,982千円増加した一方で、賞与引当金が22,916千円、未払法人税等が36,642千円、未払金が30,909千円、未払消費税等が12,604千円減少したことによるものであります。固定負債は83,978千円となり、前事業年度末に比べ2,524千円増加いたしました。
(純資産)
当第1四半期会計期間末における純資産合計は2,392,265千円となり、前事業年度末に比べ93,676千円増加いたしました。これは、四半期純利益の計上により利益剰余金が75,686千円増加したこと及び投資有価証券の時価評価により、その他有価証券評価差額金が17,990千円増加したことによるものであります。
(3) 経営方針・経営戦略等当第1四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第1四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動当第1四半期累計期間の研究開発費の総額は2,509千円であります。なお、当第1四半期累計期間において当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
