【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況 当第2四半期連結累計期間における世界経済は、段階的に経済社会活動の正常化が進んだことで、景気の持ち直しの動きがみられました。しかしながら、ロシア・ウクライナ情勢等に起因する資源価格の高騰に加え、世界的な金融引き締め等による経済への影響に留意する必要があります。また、当社グループが最も影響を受ける自動車業界では、半導体等の部品不足の供給制約は一部で緩和されつつあるものの、生産が未だ本格的な回復トレンドに回帰しない等、予断を許さない状況です。このような経営環境のもと、当社グループの当第2四半期連結累計期間の経営成績につきましては、中国でのロックダウンや半導体等の部品不足による生産調整の影響はあったものの、為替換算の円安効果等により前年同期に比べ増収となりました。この結果、売上高は、203億55百万円(前年同期比6.0%増)となりました。損益面につきましては、為替換算の影響を含めたエネルギーおよび原材料価格等の上昇に伴う生産コスト等の増加により、売上原価率は前年同期の83.5%から、当第2四半期連結累計期間は88.2%と、4.7%増加しております。また、販売費及び一般管理費につきましても、対売上高率は前年同期の9.7%から、当第2四半期連結累計期間は10.1%と、0.4%増加しております。なお、通貨別の為替の変動につきましては、当社の連結子会社のある国では、前年同四半期と比べ、全ての通貨が円安に進みました。この結果、営業利益は3億54百万円(前年同期比73.1%減)となりました。営業外収益は、前年同期と比べ1億57百万円増加し、3億10百万円となっております。営業外収益の増加の主なものは、為替差益の計上や雑益が増加したことによるものであります。営業外費用は、前年同期と比べ19百万円減少し、1億7百万円となっております。営業外費用の減少の主なものは、前期は計上していた為替差損が、当期は相殺後に為替差益であったために計上を行わなかったことなどによるものであります。この結果、経常利益は5億57百万円(前年同期比58.6%減)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純損失は45百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益5億52百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(小型エンジンバルブ)
国内事業は、中国でのロックダウンや半導体等の部品不足による生産調整の影響から、四輪車用エンジンバルブは前年同期に比べ減収となりました。二輪車用エンジンバルブは、レジャー・中大型向け製品の好調により前年同期に比べ増収となりました。海外事業は、北米、インドネシアおよび中国の子会社等において販売数量が減少したものの、その他の地域では概ね前年同期を上回る販売数量となったことや為替換算の円安効果等により、前年同期に比べ増収となりました。汎用エンジンバルブは、北米向け製品の需要拡大により前年同期に比べ増収となりました。損益面につきましては、受注減少に伴う固定費の圧迫やエネルギーおよび原材料価格の上昇に伴う生産コストの増加ならびに急速な円安に伴う一部子会社の損失幅拡大等の影響により減益となりました。この結果、売上高は、163億21百万円(前年同期比6.9%増)、セグメント利益(営業利益)は、3億75百万円(前年同期比69.4%減)となりました。
(舶用部品)舶用部品につきましては、経済活動の回復等により海外顧客向けの船舶用補用部品を中心に販売数量が増加したことや、国内においては、高単価な船舶用補用部品の販売が好調であったことなどから、前年同期に比べ増収となりました。損益面につきましては、エネルギーや原材料価格の上昇に伴う生産コストの増加等により減益となりました。この結果、売上高は、18億23百万円(前年同期比17.8%増)、セグメント利益(営業利益)は、5百万円(前年同期比91.2%減)となりました。
(歯車)
歯車につきましては、半導体等の部品不足による生産調整等の影響により、自動車用製品の販売数量が減少し、前年同期に比べ減収となりました。産業機械用製品については、回復基調にあるものの本格的な回復トレンドに回帰せず、減収となりました。損益面につきましては、製品価格改定や生産数量に応じた人員配置の適正化等を行ったものの、受注減少に伴う固定費の圧迫やエネルギーおよび原材料価格の上昇に伴う生産コストの増加影響等を吸収しきれず損失幅が拡大しました。この結果、売上高は、13億13百万円(前年同期比1.0%減)、セグメント損失(営業損失)は、1億48百万円(前年同期はセグメント損失(営業損失)32百万円)となりました。
(PBW)PBWにつきましては、半導体等の部品不足による生産調整および製品価格改定等の影響により前年同期に比べ減収となりました。損益面につきましては、生産性の改善や省人化等により増益となりました。この結果、売上高は、5億41百万円(前年同期比14.4%減)、セグメント利益(営業利益)は、42百万円(前年同期比218.0%増)となりました。
(その他)バルブリフターにつきましては、一部製品の転注等により減収となりました。可変動弁につきましては、北米向け製品の需要拡大により増収となりました。工作機械につきましては、グループ内部での取引が減少し減収となりました。ロイヤルティーにつきましては、為替換算の円安効果等により増収となりました。農作物につきましては、販路拡大に鋭意取り組んでおりますが減収となりました。この結果、当セグメントの売上高は、8億93百万円(前年同期比39.8%減)、セグメント損失(営業損失)は、15百万円(前年同期はセグメント利益(営業利益)48百万円)となりました。なお、当セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高又は振替高5億38百万円を含んでおります。
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、563億62百万円となり、前連結会計年度末と比較して16億11百万円の増加となりました。資産の部の流動資産は、231億91百万円となり、前連結会計年度末と比較して9億17百万円の増加となりました。この主な要因は、原材料及び貯蔵品が4億78百万円、仕掛品が3億14百万円増加したことなどによるものであります。固定資産は、331億71百万円となり、前連結会計年度末と比較して6億94百万円の増加となりました。この主な要因は、建設仮勘定が5億72百万円減少した一方、機械装置及び運搬具(純額)が10億92百万円増加したことなどによるものであります。負債の部の流動負債は、117億56百万円となり、前連結会計年度末と比較して1億57百万円の減少となりました。この主な要因は、短期借入金が3億29百万円減少したことなどによるものであります。固定負債は、111億81百万円となり、前連結会計年度末と比較して2億33百万円の減少となりました。この主な要因は、長期借入金が2億69百万円減少したことなどによるものであります。純資産の部は、334億24百万円となり、前連結会計年度末と比較して20億2百万円の増加となりました。この主な要因は、為替換算調整勘定が15億88百万円増加したことなどによるものであります。なお、通貨別の為替の変動につきましては、当社の連結子会社のある国では、前連結会計年度末と比べ、全ての通貨が円安に進みました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は64億79百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により、27億60百万円の資金増加(前年同四半期は、48億5百万円の資金増加)となりました。この資金増加は主に、非資金取引である減価償却費22憶68百万円の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により、11億79百万円の資金減少(前年同四半期は、18億75百万円の資金減少)となりました。この資金減少は主に、有形及び無形固定資産の取得による支出11億79百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により、19億99百万円の資金減少(前年同四半期は、21億8百万円の資金減少)となりました。この資金減少は主に、長期借入金の返済による支出17億83百万円によるものであります。
(3) 研究開発活動 当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は306,410千円であります。
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