【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。そのため、売上高についての前年同期比(%)を記載しておりません。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に伴う影響や、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化に伴う様々な影響、原材料の供給不足や資源価格の高騰といったグローバルサプライチェーンの不安定性の増加、大きく変動する為替相場など、先行き不透明な状況が続いております。
このような経済状況のもと、当社グループは持続可能社会の実現を目指す「未来デザイン企業」として“産業と暮らしのRe・デザイン”をテーマに、持続可能な企業経営・地域運営を統合的に支援する「社会デザイン事業」の開発・提供に取り組んでまいりました。
産業のRe・デザインにおいては、循環型の事業創出・事業変革を支援する「Cyano Project(シアノプロジェクト)」を軸に、脱炭素、サーキュラーエコノミー、ネイチャーキャピタル等の取り組みを全体最適の視点で提案し、構想から構築、実行までトータルでサポートしております。循環型の持続可能経営ニーズの拡大を追い風に、2022年度は38社より新規受注いたしました(2021年度:24社)。また、国内100%リサイクルサービスは、国内メーカーの製造量減少等の影響により取扱量は前期比ではやや減少したものの、生産プロセスの改善により年々、利益率は高まっております。原料調達リスクが顕在化するなかで、リサイクル資源利用ニーズは着実に拡大傾向にあり、特にシリコンスラリー廃液の100%リサイクルは、国内半導体メーカーの増産に伴う発生品(廃棄物等)の増量を受けて、好調に推移しております。環境認証審査サービスは、FSC®CoC認証を中心に堅実に顧客数が伸長(前期比23%増)しており、今後もTNFDへ対応する企業の増加など、ネイチャーポジティブへの機運が高まる中で、認証取得ニーズの拡大が予想されます。また、海外マレーシア事業は、新型コロナウイルス感染症等からの同国内の経済回復を追い風に、リサイクル資源の出荷量及びNi再生資源の取扱量が過去最大となりました。加えて当社が代表幹事を務める「ジャパン・サーキュラー・エコノミー・パートナーシップ:J-CEP」は、2021年の設立から加盟企業が16社増え44社となりました。後述するMEGURU STATION®を活かし、サプライチェーン全体でリサイクルの実証や、量り売り等のサービス化を議論することで、サーキュラーエコノミーの機運を醸成しております。
暮らしのRe・デザインにおいては、互助共助コミュニティ型資源回収ステーション「MEGURU STATION®」を基点に、循環型社会の実現に向けた実証を継続しております。年度末時点では、福岡県大刀洗町との包括連携協定における2か所のステーション開設、兵庫県神戸市との事業連携協定における2か所のステーション開設など、地域の4大課題(少子高齢化・人口減少・雇用縮小・社会保障費の増大)の解決に資するサービス開発に取り組んでまいりました。また、千葉大学との共同研究により「MEGURU STATION®への参加による介護予防効果、社会保障費の削減効果」を推定するなど、自治体における導入効果の定量化・可視化を進めております。
その他、持分法適用関連会社であるCodo Advisory株式会社は、脱炭素経営に向けた移行戦略の策定・評価支援サービス及び気候変動に関する教育ワークショップ等を提供しております。2022年3月の設立から半年間で、大手企業を中心に10社を支援しております。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(イ)財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて396,968千円増加し、4,824,280千円となりました。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて149,057千円減少し、2,823,230千円となりました。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて546,026千円増加し、2,001,050千円となりました。
(ロ)経営成績
当連結会計年度の経営成績は売上高4,824,795千円(前期差△332,993千円)、営業利益609,728千円(前期比8.9%増、前期差+49,705千円)、経常利益715,537千円(前期比13.7%増、前期差+86,076千円)、親会社株主に帰属する当期純利益531,242千円(前期比16.1%減、前期差△101,594千円)となりました。
なお、当社グループは社会デザイン事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べて389,077千円増加し、1,779,633千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は585,083千円(前期比288,140千円の収入の減少)となりました。これは税金等調整前当期純利益712,138千円の計上や減価償却費139,734千円の計上、持分法による投資利益108,901千円の計上などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は69,841千円(前期比4,127千円の支出の減少)となりました。これは有形固定資産の取得による支出80,507千円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は142,166千円(前期比507,355千円の支出の減少)となりました。これは長期借入金の返済による支出150,000千円などによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
(イ)生産実績
当社グループは「社会デザイン事業」の単一セグメントであります。当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自
2022年1月1日
至
2022年12月31日)
前年同期比(%)
社会デザイン事業(千円)
3,281,298
97.1
合計(千円)
3,281,298
97.1
(注)生産高は、循環資源製造所において中間処理したものによる生産高を販売価格で表示しております。
(ロ)受注実績
当社グループは「社会デザイン事業」の単一セグメントであります。当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
社会デザイン事業
3,770,018
99.4
258,861
92.0
合計
3,770,018
99.4
258,861
92.0
(注)受注高及び受注残高は、循環資源製造所におけるリサイクル業務、環境認証審査、各種コンサルティング及び環境に関わる調査・研究を受注したものを記載しております。
(ハ)販売実績
当社グループは「社会デザイン事業」の単一セグメントであります。当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自
2022年1月1日
至
2022年12月31日)
前年同期比(%)
社会デザイン事業(千円)
4,824,795
-
合計(千円)
4,824,795
-
(注)1.最近2連結会計年度においては、連結売上高の10%以上を占める相手先がないため、主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合の記載を省略しております。
2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。売上高に大きな影響が生じるため、前年同期比は記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は異なることがあります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(イ)財政状態及び経営成績
a.財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末における総資産は、流動資産は現金及び預金などの増加などにより423,174千円増加、固定資産については、減価償却などにより26,206千円減少いたしました。結果、前連結会計年度末に比べて396,968千円増加し、4,824,280千円となりました。
(負債合計)
当連結会計年度末における負債合計は、流動負債は支払手形及び買掛金の減少などにより43,005千円減少し、固定負債については長期借入金の返済などにより106,052千円減少いたしました。結果、前連結会計年度末に比べて149,057千円減少し、2,823,230千円となりました。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより前連結会計年度末に比べ546,026千円増加し、2,001,050千円となりました。
b.経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高はCyano Projectの提供が拡大した一方で、「収益認識に関する会計基準」等の適用などにより、4,824,795千円(前期差△332,993千円)となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は「収益認識に関する会計基準」等の適用の影響を除く売上高の増加などにより2,137,542千円(前期比6.8%増、前期差+136,039千円)となりました。
(営業損益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は報酬給与手当、旅費交通費及び業務委託手数料等が増加したことなどにより1,527,814千円(前期比6.0%増、前期差+86,334千円)となった一方で、売上総利益の増加により、当連結会計年度の営業利益は609,728千円(前期比8.9%増、前期差+49,705千円)となりました。
(経常損益)
当連結会計年度の経常利益は営業利益の増加やマレーシア事業に関わる持分法による投資利益が同国内でのグリーン投資税制の税控除を受けたことも含めて増加したことなどにより715,537千円(前期比13.7%増、前期差+86,076千円)となりました。
(税金等調整前当期純損益)
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に固定資産に係る特別損失があったことや経常利益の増加などにより712,138千円(前期比21.6%増、前期差+126,399千円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、税金等調整前当期純利益の増加があった一方で、前連結会計年度に子会社合併に伴う税金費用の軽減があったため、531,242千円(前期比16.1%減、前期差△101,594千円)となりました。
c.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(ロ)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(ハ)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の購入費、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用、借入の返済及び利息の支払い等であります。投資を目的とした資金需要は、製造設備やIT機器等の設備投資、商品開発や経営資源の増幅に資する施策等の(設備投資以外の)投資等によるものであります。
当社グループの資金の源泉は、当面は主として営業活動、銀行借入、新株予約権により、必要とする資金を調達する方針であります。なお、既存借入金のリファイナンス及び今後の経営計画を推進する上で必要な財務基盤の安定化を目的として、2020年10月30日付で15億円のシンジケートローン契約を締結しております。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、1,779,633千円となっております。
(ニ)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、成長性・収益性については売上高、営業利益及び営業利益率を、資本効率についてはROE(株主資本利益率)を経営の重点指標としており、これらの改善及び向上を行うことを目標としております。
当連結会計年度における売上高は4,824,795千円(前期差△332,993千円)、営業利益は609,728千円(前期比8.9%増、前期差+49,705千円)であり、営業利益率は12.6%(前期比1.7ポイント改善)となり、ROE(株主資本利益率)は30.8%(前期比25.1ポイント悪化)となりました。
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