【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状況及び経営成績の状況 当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、ウィズコロナへ移行する中、経済社会活動における制約緩和が一層進み、個人消費や設備投資を中心に持ち直しの動きが継続しました。世界経済は、ウクライナ問題の長期化観測、各国のインフレ及び利上げによる景気減速が懸念されております。 不動産市場においては、東京ビジネス地区(都心5区/千代田・中央・港・新宿・渋谷)の12月の平均賃料は20,059円(坪単価)と29カ月連続の下落(計2,955円/12.8%)、同月の平均空室率は6.47%とほぼ横ばいで推移しており(民間調査機関調べ)、オフィス市況全般において軟調な状態は依然として続いております。一方、不動産投資市場は、機関投資家等による投資意欲は総じて強いものの、世界的な金融引き締め局面によって、先行きは予断を許さない状況が続いております。 当第3四半期連結累計期間において、当社グループの中核事業である不動産再生事業では、前年同期に比べ、販売棟数が増加したものの、売上高は横ばい、利益率の高い取引の貢献により利益は前年同期並みの水準となりました。また、不動産サービス事業においては引き続き安定的な業績を示しました。ホテル開発事業では、2軒のホテル売却が完了したため、前年同期に比べ大幅な増収増益となりました。コロナ禍の影響を大きく受けてきたホテル運営事業では、経済社会活動における制約緩和に伴う需要増が継続したことに加え、10月から開始された国内観光を促進する「全国旅行支援」や海外からの個人旅行の解禁もあり、売上が急回復しました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高75,328百万円(前年同期比22.3%増)、営業利益14,696百万円(同20.9%増)、経常利益14,401百万円(同20.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益10,354百万円(同37.7%増)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりであります。(不動産再生事業)不動産再生事業では、①リプランニング事業、②賃貸ビル事業を行っております。①リプランニング事業では、ビルの仕入れから、再生・活用企画、建設工事、テナント誘致、管理、販売、そして、その後のビル経営に至るまで、一貫した不動産サービスをワンストップで提供しております。当四半期の販売については、投資家の旺盛な投資意欲を背景に順調に進捗しております。一方、仕入についてはマクロ経済の変動による不動産市況や金融政策の影響等を見極めつつ、選別しながらも積極的に物件購入を進めております。商品化においては、街やオフィス、働き方の変化を先取りしながら、ハイブリッドな働き方に対応し、新常態の中でも選ばれるオフィスづくりを目指しております。賃貸仲介部門との連携により、コロナ禍においてもテナント様の誘致を進め、高稼働・高付加価値の不動産商品に仕上げることで、国内外の幅広いお客様の期待に応える商品を販売いたしました。例えば、12月には都内で5件のオフィスビルを、賃貸仲介部門と密に連携し、ほぼ満室稼働の状態で投資家様に販売いたしました。販売後も当社が管理を受託しているこれら5物件は、2023年1月に建築物省エネルギー性能表示制度『BELS』認証を取得いたしました。当社グループは、更なる省エネルギー化や脱炭素化に向けた取り組みを推進してまいります。米国ニューヨークでの不動産再生事業においては、お客様の資産ポートフォリオ分散ニーズに応えるべく、商品化を進めた2物件を販売いたしました。加えて、不動産特定共同事業の小口所有商品として、医療・教育モール(新築)の販売(3次及び4次組成)と認可保育園(新築)の販売(1次組成)を行いました。比較的規模の大きい物件の販売は前年同期に比べて減少しましたが、ニューヨークでの販売物件を含めて顧客層を拡大しつつ、リプランニング事業の当四半期の販売棟数は前年同期比で4軒増加して22件となりました。これにより、前年同期と比べて売上高は減少しましたが、利益率の高い取引の貢献により、利益は増加しました。 ②賃貸ビル事業においては、ストック事業として安定した収益基盤を構築することを目的に、リプランニング事業における賃貸ビル物件数を拡大しつつ、不動産サービス部門で蓄積したオペレーション力を活かしながら、中長期的に賃料収入の増加を図っております。当四半期の業績は、前年同期と比べて、棚卸資産として保有する物件からの賃料収入の減少により、売上高と利益は減少しました。
以上の結果、不動産再生事業全体の売上高は47,550百万円(前年同期比4.3%減)となり、セグメント利益は14,638百万円(同0.6%減)となりました。
(不動産サービス事業) 不動産サービス事業では、①プロパティマネジメント事業、②ビルメンテナンス事業、③売買仲介事業、④賃貸仲介事業、⑤貸会議室事業、⑥滞納賃料保証事業等を行っております。各事業部門は、都心の中規模オフィスビル分野において、それぞれの専門性を持ち寄り、協働しながら事業を展開しております。また現場における創意工夫を通して養った専門性を連鎖的に掛け合わせることで付加価値を生み出し、リプランニング事業における高い収益性を創出する基盤にもなっております。 ①プロパティマネジメント事業においては、きめ細やかなビル管理によってテナント様の満足度を高めるとともに、賃貸仲介部門との協働によるテナント様誘致、適正賃料への条件改定等に取り組むことで、高稼働・高収益なビル経営を実現し、オーナー様もサポートさせていただいております。当四半期の業績は、軟調な市況の中、90%の稼働率を維持しながら、受託棟数を前年同期から約1割伸長させ、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加しました。
2020年12月末
2021年12月末
2022年12月末
受託棟数
404棟
413棟
457棟
稼 働 率
95.7%
90.8%
90.8%
②ビルメンテナンス事業では、「東京を世界一美しい街に」を合言葉に、建物を維持・管理するための点検、美観や快適な空間を保つ清掃、リニューアル工事など、ビルのトータルメンテナンスを行なっております。ブランコによる外窓・外壁等の高所清掃、防水工事、外壁改修工事を強みに、プロパティマネジメント部門との協働を推進しております。当四半期の業績は、M&Aによる相乗効果と管理棟数の増加等により、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加しました。 ③売買仲介事業においては、不動産コンサルティングの一環としてプロパティマネジメント事業や賃貸仲介事業をはじめとする他部門のお客様からの相談案件にスピード対応で取り組んでおります。オフィス部門が一体となってビルオーナー様のビル経営に寄り添って顧客層を拡大し、積み重ねてきた信任をベースに売買仲介の成約につなげております。当四半期の業績は、国内外の投資家への売買仲介が好調に推移し、前年同期に比べ売上高、利益ともに増加しました。 ④賃貸仲介事業では、都心を中心に10拠点のサービス網を展開し、地域のビルオーナー様に寄り添う身近な相談窓口として機能しております。また、リーシング現場でいち早く得たテナント様のニーズや変化を、オフィス空間の最適活用の研究や提案に活かすことで、リプランニング事業の商品企画において、お客様視点の新たな価値観の創出につなげております。当四半期の業績は、成約件数の増加により、前年同期に比べ、売上高、利益ともに増加しました。 ⑤貸会議室事業では、時代の変化を捉えたサービスを提供するとともに、データに基づいた集客が奏功し、地域密着でお客様のご要望にフレキシブルかつ機動的な提案営業を通して、継続利用や新規顧客層の需要を掴んでまいりました。当四半期は、経済社会活動における制約緩和が一層進む中、企業研修、セミナー及び検定試験等の需要回復が継続した上に、新規にオープンした2拠点での大型案件の受注により、前年同期に比べ売上高が増加し、新拠点オープンに伴う一時的な費用増はあるものの、利益も増加しました。 ⑥滞納賃料保証事業では、テナント様の滞納賃料の保証のみならず明け渡しまでをサポートし、ビル経営における負担感を和らげるなど、ビルオーナー様に寄り添ったサービスを提供しております。コロナ禍における空室の増加やテナント様の信用懸念等によりビルオーナー様のご相談が増加した結果、新規保証契約の件数が増加し、当四半期の業績は前年同期に比べ、売上高、利益ともに増加しました。
以上の結果、不動産サービス事業全体の売上高は6,505百万円(前年同期比18.8%増)となり、セグメント利益は3,646百万円(同22.2%増)となりました。
(ホテル・観光事業)ホテル・観光事業では、①ホテル開発事業、②ホテル運営事業等を行っております。 ①ホテル開発事業では、2022年8月末に売却を発表いたしました3軒のホテルのうち、2軒のホテルの引渡しを10月末に行ったため、前年同期に比べ、売上高、利益ともに増加しました。また、これら2軒のホテルと同時に売却を発表した1軒のホテルにつきましては、2023年4月に引き渡しを行う予定であり、この取引に伴う売上高と利益については、2024年3月期第1四半期に計上を予定しております。今回のホテル売却によって回収した資金につきましては、今後、「たびのホテル」ブランドと分譲型ホテルコンドミニアムを中心に、M&Aを含むホテル開発に再投資して事業を拡大してまいります。 ②ホテル運営事業では、「四条河原町温泉 空庭テラス京都」「四条河原町温泉 別邸 鴨川」を2022年6月に開業し、2月10日時点で合計22ホテル(2,612室)を運営しております。当四半期においては、経済社会活動における制約緩和に伴い、国内観光需要の回復が一層進む中、「全国旅行支援」や海外からの個人旅行の解禁の効果を背景に、当社グループの高付加価値戦略に基づき稼働率と客室単価の上昇が継続しました。その結果、前年同期に比べ、当四半期の売上高は増加し、第3四半期(10-12月期)に黒字に転換しました。
以上の結果、ホテル・観光事業全体の売上高は20,680百万円(前年同期比266.9%増)となり、セグメント利益は1,459百万円(前年同期はセグメント損失は1,227百万円)となりました。
(その他)その他では、①海外開発事業、②建設事業等を行っております。 ①海外開発事業においては、成長が期待できる東南アジアへ進出し、日本の高度な施工技術によるマンション・住宅等を中心とした不動産開発を行い、アジアの方々に日本品質を体感いただくことに拘って事業を展開しております。当四半期は、物件売却収入の減少により、前年同期に比べ売上高が減少しましたが、ストック・ビジネスとして推進しているベトナムでのマンション管理事業の収入は増加しました。当四半期の利益については、インドネシアでの棚卸資産の評価減があるものの、ベトナムでの物件売却に伴う利益が増加し、増益となりました。尚、11月にインドネシアでの保有物件を完売しており、その売上高は第4四半期(1-3月期)に計上いたします。 ②建設事業においては、事業用ビルのリニューアル企画や修繕・改修工事、内装仕上工事および電気通信工事等を行っております。当四半期の業績は、グループ子会社において大型工事の売上を計上したため、前年同期に比べ、売上高、利益ともに増加しました。
以上の結果、その他全体の売上高は1,228百万円(前年同期比2.6%増)となり、セグメント利益は179百万円(同69.0%増)となりました。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動 当第3四半期連結累計期間において、該当事項はありません。
(4) 生産、受注及び販売の実績 当第3四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績について著しい変動はありません。
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