【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績
① 事業全体の状況当第2四半期連結累計期間の世界経済は、各国における新型コロナウイルス感染防止対策と経済活動の両立が進み、景気回復に向けた環境が整いつつありましたが、急激な物価上昇、原材料価格の高騰及び供給制約に加え、海外における金融引締めの加速や、ロシア・ウクライナ問題、中国における経済活動制限等の影響が見通せず、景気は先行き不透明な状況が続きました。このような状況下で、当社グループは、中期経営計画(2022~2024年度)の基本方針「社会課題の解決に貢献する新たな価値を共創によって生み出し、グローバルトップのソリューションパートナーへ」の下で、社業の発展に向けた各種施策の実行に鋭意注力するとともに、店舗・オフィス・物流・製造各領域の課題解決に貢献するソリューションパートナーとして、お客様とともに、SDGs(Sustainable Development Goals)達成に向けた取り組みを推進し、持続可能な社会への貢献に努めてまいりました。売上高については、海外市場向けPOSシステムの売上が為替の影響や米州での伸長等により増加したこと、複合機の売上が為替の影響等により増加したことなどから、2,438億69百万円(前年同期比12%増)となりました。損益については、部品及び国際貨物輸送の需給逼迫・価格高騰の影響等はあったものの、海外市場向けPOSシステム及び複合機の損益が改善したことなどから、営業利益は59億55百万円(前年同期比38%増)となりましたが、海外子会社における配当金支払に伴う「海外源泉税」及び為替相場の変動に伴う「デリバティブ評価損」をそれぞれ営業外費用に計上したことなどから、経常利益は27億83百万円(前年同期比10%減)となり、また、特許係争事案に関する「訴訟損失引当金繰入額」として69億00百万円を特別損失に計上したことなどから、親会社株主に帰属する四半期純損失は63億70百万円(前年同期は24億64百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。当該特許係争事案の詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表注記事項(四半期連結損益計算書関係)4 訴訟損失引当金繰入額」をご参照下さい。なお、中間配当については、今後の業績予想や経営環境を総合的に勘案した結果、2022年5月11日の2022年3月期決算発表時の配当予想のとおり、1株当たり20円の配当を実施させていただきます。
② 各報告セグメントの状況(リテールソリューション事業)国内及び海外市場向けPOSシステム、国内市場向けオートIDシステム、並びにそれらの関連商品等を取り扱っているリテールソリューション事業は、新型コロナウイルス感染拡大の影響や、競合他社との競争激化が続く厳しい事業環境の中で、「流通業界でグローバルトップのソリューションパートナーに」を目指して、グローバル共通リテールプラットフォーム「ELERA」及び戦略的パートナーシップによるソリューションビジネスの拡大、成長領域(データサービス・次世代店舗・決済・SCM)への集中投資、海外市場におけるサービス事業の拡大等に取り組んでまいりました。国内市場向けPOSシステムは、長引く新型コロナウイルス、部品の供給制約、物価上昇等の影響により小売業・飲食業等の投資意欲低下が続いたことから、売上は減少しましたが、新型コロナウイルス対策を意識して、決済端末、セルフオーダーシステム、スマートレシート等の拡販に注力するとともに、販売価格の改定にも取り組んだことから、期末には売上に回復の兆しが見えました。海外市場向けPOSシステムは、為替の影響や、米州で販売が増加したことなどにより、売上は増加いたしました。国内市場向けオートIDシステムは、特定顧客向けを中心にバーコードプリンタの販売が大幅に増加したことなどから、売上は増加いたしました。この結果、リテールソリューション事業の売上高は、1,454億62百万円(前年同期比11%増)となりました。また、同事業の営業利益は、海外市場向けPOSシステムの損益は改善したものの、円安に伴うコスト上昇及び部品の需給逼迫・価格高騰といったマイナス影響により国内市場向けPOSシステムの損益が悪化したことから、48億67百万円(前年同期比15%減)となりました。 (ワークプレイスソリューション事業)国内及び海外市場向け複合機、海外市場向けオートIDシステム、国内及び海外市場向けインクジェットヘッド、並びにそれらの関連商品などを取り扱っているワークプレイスソリューション事業は、新型コロナウイルス感染拡大の影響や、部品及び国際貨物輸送の需給逼迫・価格高騰、ポストコロナの働き方改革・オフィスのDX推進による印刷量の減少、競合他社との価格競争激化が続く厳しい事業環境の中で、「市況変動への対応力強化」により目標達成に向け注力するとともに、成長領域での事業拡大に向けて、DMS(Document Management System)をはじめとしたソリューション、オートID事業、クラウドサービスの強化等に取り組んでまいりました。複合機は、部品及び国際貨物輸送の需給逼迫の影響による製品供給不足が続く中で、輸送手段・経路の変更、積極的な設計変更や代替部品の採用等の製品供給対応に注力したことにより、米州、欧州、アジア等の海外地域で販売が堅調に推移したことに加え、為替の影響もあって、売上は増加いたしました。海外市場向けオートIDシステムは、米州、欧州、アジア等の各地域で販売が増加したことから、売上は増加いたしました。インクジェットヘッドは、海外顧客向けの販売が増加したことから、売上は増加いたしました。この結果、ワークプレイスソリューション事業の売上高は、1,001億52百万円(前年同期比14%増)となりました。また、同事業の損益は、部品及び国際貨物輸送の需給逼迫・価格高騰や為替変動といったマイナス影響はありましたが、売上の増加や徹底した固定費削減等を行ったことにより、営業利益10億87百万円(前年同期は13億65百万円の営業損失)となりました。 (注)オートIDシステムとは、ハード・ソフトを含む機器により、自動的にバーコード、ICタグなどのデータを取り込み、内容を識別・管理するシステムをいいます。
(2)財政状態当第2四半期連結会計期間の資産は、前連結会計年度に比べ144億39百万円増加し、3,246億95百万円となりました。これは、流動資産の「現金及び預金」が77億54百万円、「グループ預け金」が61億21百万円減少しましたが、流動資産の「受取手形、売掛金及び契約資産」が130億82百万円、「商品及び製品」が67億42百万円、「仕掛品」が15億85百万円、「その他」が28億35百万円、投資その他の資産の「その他」が31億79百万円増加したことなどによります。負債は、前連結会計年度に比べ174億31百万円増加し、2,100億25百万円となりました。これは、流動負債の「支払手形及び買掛金」が30億94百万円、「未払法人税等」が12億12百万円、「訴訟損失引当金」が69億37百万円、「その他」が41億72百万円、固定負債の「その他」が18億39百万円増加したことなどによります。純資産は、前連結会計年度に比べ29億91百万円減少し、1,146億70百万円となりました。これは主に、「利益剰余金」が親会社株主に帰属する四半期純損失により63億70百万円、配当金の支払いにより11億6百万円、「非支配株主持分」が4億46百万円減少しましたが、その他の包括利益累計額の「為替換算調整勘定」が58億70百万円増加したことなどによります。
(3)キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。営業活動については、税金等調整前四半期純損失が42億64百万円であり、減価償却費が81億58百万円、訴訟損失引当金繰入額が69億00百万円となりましたが、仕入債務の減少額が66億64百万円、売上債権の増加額が33億98百万円、棚卸資産の増加額が23億66百万円、法人税等の支払額が23億97百万円となったことなどから、81億12百万円の支出(前年同期は167億22百万円の収入)となりました。投資活動については、有形固定資産並びに無形固定資産の取得による支出や投資有価証券の取得などにより、56億82百万円の支出(前年同期は53億4百万円の支出)となりました。これによりフリー・キャッシュ・フローは137億95百万円の支出(前年同期は114億18百万円の収入)となりました。財務活動については、ファイナンス・リース債務の返済や配当金の支払いなどにより、41億14百万円の支出(前年同期は36億21百万円の支出)となりました。以上の結果、当第2四半期連結会計期間の当社グループの資金(四半期連結キャッシュ・フロー計算書の「現金及び現金同等物」)残高は、前連結会計年度と比べ138億75百万円減少し328億34百万円となりました。
(4)経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。また、当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。
(6)研究開発活動当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は、118億85百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
