【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 財政状態及び経営成績の状況(経営成績)当第2四半期連結累計期間のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類引き下げにより、個人消費の回復やインバウンド需要が増加し、景気は緩やかに回復しております。しかしながら、食品業界におきましては、中国向け水産物の全面輸出禁止や円安による原材料価格の高止まりなど、依然として先行き不透明な厳しい経営環境が続いております。このような状況のなか、当社グループは昨年4月に「中期経営計画<挑戦>PhaseⅡ≪challenge2024≫」(2023年3月期~2024年3月期)を策定し、実行中です。前中期経営計画に引き続き、変化を恐れぬ挑戦を継続し、経営資源の更なる選択と集中による構造改革を推し進めて収益力をより強固なものにするとともに、環境負荷の軽減(温室効果ガス排出量削減や地球温暖化対策)に努めるなど、事業活動を通じてSDGsの達成に貢献することを目指してまいります。当第2四半期連結累計期間の売上高は、原材料価格やエネルギーコストの高騰に対応するために行った食品・飼料の価格改定により237億49百万円(前年同期比13.8%増加)となりました。損益面におきましては、価格改定による利益率の改善などにより、営業利益は7億46百万円(前年同期は55百万円)、経常利益は8億52百万円(前年同期比738.1%増加)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億25百万円(前年同期は11百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
①食品事業機能性食品素材におきましては、機能性素材エラスチンの海外向け販売数量が増加したことなどにより、増収となりました。加工食品におきましては、原材料価格高騰に伴う価格改定により、魚肉ねり製品の売上が増加したものの、ハム・ソーセージ等食肉加工品での販売数量の落ち込みにより、減収となりました。肉類におきましては、豚枝肉相場の高騰に対応するために自社ブランド「霧島黒豚」および国産豚の価格改定により、増収となりました。これらにより、売上高は110億70百万円(前年同期比0.6%増加)となりました。損益面におきましては、価格改定や収益性を重視した製造および販売に努めたことなどにより、セグメント利益(営業利益)は4億55百万円(前年同期比689.5%増加)となりました。
②飼料事業配合飼料におきましては、原材料価格高騰に対応した価格改定や養魚用飼料の販売数量増加により、増収となりました。水産物におきましては、取り扱い量が増えたことにより、増収となりました。これらにより、売上高は126億57百万円(前年同期比28.5%増加)となりました。損益面におきましては、価格改定などによる養魚用飼料の利益率改善により、セグメント利益(営業利益)は8億34百万円(前年同期比62.2%増加)となりました。
③その他 その他の売上高は21百万円(前年同期と同額)、セグメント利益(営業利益)は16百万円(前年同期と同額)となりました。
(財政状態) 当第2四半期連結会計期間末における資産合計は314億18百万円となり、前連結会計年度末に比べ46億62百万円増加しました。流動資産の増加(前連結会計年度末比42億58百万円増加)は、主に受取手形及び売掛金が35億79百万円、商品及び製品が3億93百万円増加したことなどによるものであり、固定資産の増加(前連結会計年度末比4億3百万円増加)は、主に投資有価証券が5億80百万円増加したことなどによるものです。
当第2四半期連結会計期間末における負債合計は207億15百万円となり、前連結会計年度末に比べ38億91百万円増加しました。流動負債の増加(前連結会計年度末比38億85百万円増加)は、主に買掛金が31億85百万円増加したことなどによるものであり、固定負債の増加(前連結会計年度末比6百万円増加)は、主にその他に含まれるリース債務が1億23百万円減少したものの、長期借入金が1億41百万円増加したことなどによるものです。
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は107億3百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億71百万円増加しました。これは主に配当金の支払いによる利益剰余金の減少が1億32百万円あったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益を6億25百万円計上したことなどによるものです。この結果、自己資本比率は34.1%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況 当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、投資活動によるキャッシュ・フロー、財務活動によるキャッシュ・フローは減少したものの、営業活動によるキャッシュ・フローの増加により、前連結会計年度末に比べ2億56百万円増加の8億19百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の増加は8億80百万円(前年同期は22億11百万円の減少)となりました。これは主に棚卸資産の増加額が3億16百万円あったものの、税金等調整前四半期純利益8億50百万円や減価償却費3億79百万円の計上があったことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少は2億79百万円(前年同期は3億23百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が2億32百万円あったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の減少は3億44百万円(前年同期は16億55百万円の増加)となりました。これは主にリース債務の返済による支出1億71百万円や配当金の支払額1億31百万円があったことなどによるものです。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた問題はありません。
(4) 研究開発活動 当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1億56百万円です。 なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。