【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
1)経営成績
当第2四半期連結累計期間における当社グループをとりまく経営環境は、新型コロナウイルス感染症の落ち着きに伴って多くの国で経済活動が再開し、国・地域を越えた移動も増加傾向にある中、原材料価格の高騰やエネルギーコストの上昇に伴う消費低迷の懸念や、地政学リスクの高まりなど、先行きが不透明な状況が続きました。
そうした状況の中、当社グループは「“あったらいいな”をカタチにする」をブランドスローガンに、お客様のニーズを満たす新製品の発売や既存製品の育成、今後の成長事業への投資に努めてまいりました。
その結果、売上高は73,625百万円(前年同期比3.3%増)、営業利益は10,406百万円(前年同期比5.5%増)、経常利益は11,174百万円(前年同期比2.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は7,864百万円(前年同期比2.1%増)となりました。
従来、国内事業・国際事業・通販事業・その他で開示しておりましたセグメント情報については、第1四半期連結会計期間の期首より、通販事業を国内事業に統合することとし、国内事業・国際事業・その他で開示しております。
この変更に伴い、前年同四半期連結累計期間の数値を変更後の区分に組み替えた数値で記載・比較しております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
国内事業
当事業では、40代からの長引く排尿痛や残尿感を改善する漢方薬「ボーコレンエージ+ 猪苓湯合四物湯錠(ちょれいとうごうしもつとうじょう)」や、繰り返すめまいに効く漢方薬「メイマック」、洗いたての気持ちいい香りでつめ替え可能な芳香・消臭剤「消臭元SAVON」など、今年春に13品目の新製品を発売し、売上に貢献しました。
また、花粉飛散量が昨年に比べて増加したことで、瞳をまるごと洗える洗眼薬「アイボン」や痛くない鼻うがいが簡単にできる「ハナノア」が好調に推移しました。
さらに、訪日外国人数の増加に伴い、インバウンド需要も増加し、売上に貢献しました。
一方、市場の低迷や競争環境の激化により芳香・消臭剤が苦戦し日用品が減収となりました。また売上に大きく貢献する新製品を発売できなかった通販も低迷しました。
その結果、売上高は60,193百万円(前年同期比1.1%増)、セグメント利益は9,313百万円(前年同期比1.6%減)となりました。
売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第2四半期連結累計期間では2,089百万円、当第2四半期連結累計期間では2,425百万円となっております。
なお、セグメントの変更に伴い、以下の外部顧客への売上高の内訳につきましても、スキンケアをヘルスケアに含め、日用品に含めていた医療用カイロをカイロに含める変更をしており、前年同四半期連結累計期間との比較は前年同四半期の数値を変更後の区分に組み替えた数値で記載しております。
(外部顧客への売上高の内訳)
前第2四半期連結累計期間
(自 2022年1月1日
至 2022年6月30日)
当第2四半期連結累計期間
(自 2023年1月1日
至 2023年6月30日)
増減
金額(百万円)
金額(百万円)
金額(百万円)
増減率(%)
ヘルスケア
29,489
30,919
1,429
4.8
日用品
22,069
21,233
△836
△3.8
カイロ
1,649
1,777
128
7.8
通販
4,250
3,837
△413
△9.7
合計
57,459
57,767
308
0.5
国際事業
当事業では、米国・中国・東南アジアを中心に、カイロや額用冷却シート「熱さまシート」、外用消炎鎮痛剤「アンメルツ」などを販売しており、広告や販売促進など積極的に投資することで、売上拡大に努めました。
米国では、昨年、一部製品で欠品が発生した米国のOTC医薬品メーカーAlva社が今年は反動で売上が増加した一方、暖冬の影響でカイロが苦戦し、円安による為替変動の影響を除くと、減収となりました。
中国は、暖冬の影響でカイロが苦戦しましたが、昨年のロックダウンの反動もあり増収となりました。
東南アジアは「熱さまシート」が好調で、タイにおいては中国人観光客によるインバウンド需要の増加も見られ、増収となりました。
その結果、売上高は16,571百万円(前年同期比14.7%増)、セグメント利益は869百万円(前年同期比496.9%増)となりました。
売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第2四半期連結累計期間では949百万円、当第2四半期連結累計期間では1,033百万円となっております。
(外部顧客への売上高の内訳)
前第2四半期連結累計期間
(自 2022年1月1日
至 2022年6月30日)
当第2四半期連結累計期間
(自 2023年1月1日
至 2023年6月30日)
増減
金額(百万円)
金額(百万円)
金額(百万円)
増減率(%)
米国
4,435
4,663
228
5.2
中国
4,464
5,512
1,048
23.5
東南アジア
3,206
3,810
603
18.8
その他
1,396
1,550
154
11.0
合計
13,503
15,538
2,034
15.1
その他
当事業には、運送業、合成樹脂容器の製造販売、不動産管理、広告企画制作等を含んでおり、各社は独立採算で経営し、資材やサービス提供についてその納入価格の見直しを適宜行いました。
その結果、売上高は3,468百万円(前年同期比3.7%増)、セグメント利益は280百万円(前年同期比13.8%減)となりました。
売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第2四半期連結累計期間では3,041百万円、当第2四半期連結累計期間では3,149百万円となっております。
2)財政状態
総資産は、前連結会計年度末に比べ10,745百万円増加し、266,573百万円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金の減少(9,979百万円)、商品及び製品の増加(8,538百万円)、建設仮勘定の増加(7,529百万円)、投資有価証券の増加(5,226百万円)等によるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ54百万円増加し、57,981百万円となりました。主な要因は、未払金の減少(1,924百万円)、繰延税金負債の増加(1,970百万円)等によるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ10,691百万円増加し、208,591百万円となり、自己資本比率は78.1%となりました。主な要因は、利益剰余金の増加(3,100百万円)、その他有価証券評価差額金の増加(3,523百万円)、為替換算調整勘定の増加(3,042百万円)等によるものです。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは7,246百万円(前年同四半期は18,819百万円)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益11,065百万円、減価償却費2,276百万円、売上債権の減少額10,549百万円、棚卸資産の増加額9,424百万円、未払金の減少額2,109百万円、法人税等の支払額4,455百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは△8,083百万円(前年同四半期は△781百万円)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出25,131百万円、定期預金の払戻による収入25,415百万円、有形固定資産の取得による支出7,624百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは△4,061百万円(前年同四半期は△7,724百万円)となりました。これは主に、配当金の支払額3,950百万円です。
以上の結果、現金及び現金同等物の当第2四半期連結会計期間末残高は、前連結会計年度末より3,894百万円減少し、75,586百万円となりました。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当社グループは「“あったらいいな”をカタチにする」をブランドスローガンに、お客様の潜在的ニーズを掘り起こし、今までにない付加価値のある新製品を提供することで、お客様の生活を豊かにしていくことが使命と考えております。
当第2四半期連結累計期間のグループ全体の研究開発費は4,071百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。