【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
1)経営成績
当第1四半期連結累計期間における当社グループをとりまく経営環境は、新型コロナウイルス感染症の落ち着きに伴って多くの国で経済活動が再開し、国・地域を越えた移動も増加傾向にある中、原材料価格の高騰やエネルギーコストの上昇に伴う消費低迷の懸念や、地政学リスクの高まりなど、先行きが不透明な状況が続きました。
そうした状況の中、当社グループは「“あったらいいな”をカタチにする」をブランドスローガンに、お客様のニーズを満たす新製品の発売や既存製品の育成、今後の成長事業への投資に努めてまいりました。
その結果、売上高は33,467百万円(前年同期比2.5%増)、営業利益は5,061百万円(前年同期比4.5%増)、経常利益は5,168百万円(前年同期比1.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,608百万円(前年同期比3.9%増)となりました。
従来、国内事業・国際事業・通販事業・その他で開示しておりましたセグメント情報については、当第1四半期連結会計期間の期首より、通販事業を国内事業に統合することとし、国内事業・国際事業・その他で開示しております。
この変更に伴い、前年同四半期連結累計期間の数値を変更後の区分に組み替えた数値で記載・比較しております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
国内事業
当事業では、耳鳴りに効く漢方薬「ナリピタン 当帰芍薬散錠(とうきしゃくやくさんじょう)」や、ホルモン減少などで落ちた脂質代謝を上げ、55歳からのぽっこり下腹脂肪を改善する漢方薬「ビスラットグランEX」、更年期が終わった後などの肩こり・腰痛・重だるさ・冷えなどの症状を改善する生薬製剤「命の母 アクティブ」など、昨年春に15品目、秋に10品目の新製品を発売し、売上に貢献しました。
また、花粉飛散量が昨年に比べて増加したことで、瞳をまるごと洗える洗眼薬「アイボン」や痛くない鼻うがいが簡単にできる「ハナノア」が好調に推移しました。
さらに、訪日外国人数の増加に伴い、インバウンド需要も増加し、売上に貢献しました。
一方、市場の低迷や競争環境の激化により芳香・消臭剤が苦戦し日用品が減収となりました。また売上に大きく貢献する新製品を発売できなかった通販も低迷しました。
その結果、売上高は26,158百万円(前年同期比0.0%減)、セグメント利益は3,605百万円(前年同期比10.1%減)となりました。
売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第1四半期連結累計期間では1,023百万円、当第1四半期連結累計期間では1,232百万円となっております。
なお、セグメントの変更に伴い、以下の外部顧客への売上高の内訳につきましても、スキンケアをヘルスケアに含め、日用品に含めていた医療用カイロをカイロに含める変更をしており、前年同四半期連結累計期間との比較は前年同四半期の数値を変更後の区分に組み替えた数値で記載しております。
(外部顧客への売上高の内訳)
前第1四半期連結累計期間
(自 2022年1月1日
至 2022年3月31日)
当第1四半期連結累計期間
(自 2023年1月1日
至 2023年3月31日)
増減
金額(百万円)
金額(百万円)
金額(百万円)
増減率(%)
ヘルスケア
13,658
14,036
378
2.8
日用品
8,682
8,151
△531
△6.1
カイロ
688
824
136
19.8
通販
2,111
1,913
△197
△9.4
合計
25,140
24,926
△214
△0.9
国際事業
当事業では、米国・中国・東南アジアを中心に、カイロや額用冷却シート「熱さまシート」、外用消炎鎮痛剤「アンメルツ」などを販売しており、広告や販売促進など積極的に投資することで、売上拡大に努めました。
米国と中国のカイロは暖冬の影響で苦戦しました。一方、2020年に買収した米国のOTC医薬品メーカーAlva社において、昨年サプライチェーンの混乱により原料供給が滞り、一部製品で欠品が発生しましたが、今年はその反動で売上が増加しました。また、中国人観光客によるインバウンド需要の増加がみられた香港やタイは好調に推移しました。これらに加え、円安による為替変動の影響による売上の増加も寄与し、増収となりました。
その結果、売上高は8,869百万円(前年同期比13.6%増)、セグメント利益は1,351百万円(前年同期比82.7%増)となりました。
売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第1四半期連結累計期間では415百万円、当第1四半期連結累計期間では478百万円となっております。
(外部顧客への売上高の内訳)
前第1四半期連結累計期間
(自 2022年1月1日
至 2022年3月31日)
当第1四半期連結累計期間
(自 2023年1月1日
至 2023年3月31日)
増減
金額(百万円)
金額(百万円)
金額(百万円)
増減率(%)
米国
2,510
2,678
167
6.7
中国
2,517
2,760
243
9.7
東南アジア
1,753
2,241
488
27.9
その他
607
709
101
16.7
合計
7,389
8,391
1,001
13.6
その他
当事業には、運送業、合成樹脂容器の製造販売、不動産管理、広告企画制作等を含んでおり、各社は独立採算で経営し、資材やサービス提供についてその納入価格の見直しを適宜行いました。
その結果、売上高は1,524百万円(前年同期比0.4%減)、セグメント利益は97百万円(前年同期比34.5%減)となりました。
売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおり、その金額は前第1四半期連結累計期間では1,415百万円、当第1四半期連結累計期間では1,374百万円となっております。
2)財政状態
総資産は、前連結会計年度末に比べ2,924百万円減少し、252,903百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の減少(3,247百万円)、受取手形及び売掛金の減少(13,452百万円)、商品及び製品の増加(4,909百万円)、建設仮勘定の増加(6,639百万円)、投資有価証券の増加(1,098百万円)等によるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ3,834百万円減少し、54,093百万円となりました。主な要因は、未払金の減少(3,581百万円)等によるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ909百万円増加し、198,809百万円となり、自己資本比率は78.5%となりました。主な要因は、利益剰余金の減少(1,156百万円)、自己株式の減少(811百万円)、その他有価証券評価差額金の増加(662百万円)、為替換算調整勘定の増加(471百万円)等によるものです。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当社グループは「“あったらいいな”をカタチにする」をブランドスローガンに、お客様の潜在的ニーズを掘り起こし、今までにない付加価値のある新製品を提供することで、お客様の生活を豊かにしていくことが使命と考えております。
当第1四半期連結累計期間のグループ全体の研究開発費は1,815百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。