【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期累計期間(2022年4月1日~2022年12月31日)における経済情勢は、世界各地での新型コロナ隔離政策が解除に向かうと共に、円安傾向に歯止めがかかりつつありますが、国際的な紛争行為の影響などが、原油など資源価格の高騰をもたらしており、世界経済の減速傾向が明らかになりつつあります。
当社製造機械と関連の深い業界動向に着目しますと、木工機械関連については、国土交通省が公表した2022年を通しての新設住宅着工数は85万9,529戸と前年比0.4%微増したものの、木造比率の高い持ち家需要は住宅価格の高騰や景気の先行きに対する懸念から前年比11.3%減少しました。これにより2021年春頃に「ウッドショック」として大幅な上昇基調となっていた木材価格も、ここ数ヶ月は輸入材の在庫が急増した事もあり下降傾向に転じております。
また、工作機械関連については、日本工作機械工業会が発表した2022年12月の受注額は、国内向けの需要は景況感の低迷を受けて4ヶ月連続の減少となりましたが、海外向けの需要は、電気自動車や航空機など先端産業向けの機械需要により3ヶ月振りに前年実績を上回る結果となり、2022年暦年でも国内外ともに2021年を上回り年間受注額としては過去2番目の好結果となりました。しかしながら、欧米ならびに中国の景気減速懸念を受けて、スマートフォンや半導体関連を中心に設備投資への慎重姿勢が強まりつつあるとも言われております。
このような事業環境のもと、当社の第3四半期における売上高は、前年同四半期比9.4%減の2,650,898千円と2年ぶりの減収となりました。
損益面では前年に比べると、資材価格の急激なコストアップ要因などが大きく影響し、営業利益107,155千円(前年同四半期334,208千円)、経常利益180,307千円(前年同四半期426,388千円)、四半期純利益115,852千円(前年同四半期319,105千円)となり、それぞれ2年ぶりの減益となりました。
なお、当社の事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
財政状態につきましては、当第3四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べ134,510千円増加し、12,691,806千円となりました。
これは主に、売掛金が261,915千円減少したものの、仕掛品が204,889千円、有形固定資産のその他に含まれる建物が89,114千円それぞれ増加したことなどによるものであります。
負債につきましては、前事業年度末に比べ181,570千円増加し、1,960,461千円となりました。
これは主に、買掛金が223,218千円減少したものの、前受金が325,544千円増加したことなどによるものであります。
また、純資産につきましては、前事業年度末に比べ47,059千円減少し、10,731,345千円となりました。その結果、自己資本比率は84.6%となりました。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針について重要な変更はありません。
また、当社では、経営の効率化と製品の高付加価値化を推し進めることが、企業価値および株主価値を向上させるために重要であると認識しており、毎月開催するマネジメントレビューなどを通じて、その進捗を管理しております。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当社では、製作する木工機械及び工作機械の性能や機能向上につながる様々な研究開発を随時行なっております。
当第3四半期累計期間における当社の研究開発活動の金額は、19,922千円であります。
なお、当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 主要な設備
当社では、自社製品の競争力を向上する上で、工場棟や設備機械の増設や更新を随時行なっております。
当第3四半期累計期間において、2022年2月より着手している研究開発棟は、次のとおり完了しました。
事業所名
所在地
設備の内容
金額
完了年月
本社及び工場
三重県伊勢市
本社工場増設
125,124千円
2022年12月
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因
地政学的リスクの高まりに関する影響として、木材資源が豊富であり世界の木材産業にとっての重要市場であるロシアへの事業活動が制限されております。
しかしながら、木工機械関連では、環境対策としてもSDGsにおいて木材資源の有効活用への重要性からも、資源量が豊富かつ再生可能な国産木材の自給率改善に伴う設備需要が期待されます。
また、工作機械関連では、幅広い産業分野においての人手不足に対応したDXを活用した省力化並びに生産性向上に資する設備需要が期待されます。
これらの各種要因を随時分析しながら、近年と比較して円安環境となっていることも国際競争力を向上する好ましい要因であると前向きに捉えて、顧客提案を推進して参ります。
(7) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社は、会社創立以来125年の歴史において、自社製品の開発に必須である技術研鑽と顧客サービスの向上に一貫して取り組んでおり、第3四半期会計期間末において、自己資本比率は84.6%と健全な財務体質を維持しており、資金の流動性についても、現時点において特別な懸念はないものと認識しております。
(8) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社は、ものづくり企業として、顧客並びに社員を含む関係者の安全確保と健康維持を企業存続の命運を握る重要課題であると認識すると共に、近年様々な業界で顕在化している不測の事態に直面しないよう、コーポレート・ガバナンスを有効に機能させると共に、株主満足度の向上を目指して行かねばならないと認識しております。
その上で、業績向上を図る上での当面の課題としては、短期的には新型コロナウイルス感染症による甚大な経済的ダメージからの脱却を、社員が心をひとつにして顧客の意向をしっかりと受け止めながら取り組んで参ります。
更に、中長期的には人口減少や労働力の減少に伴うものづくり産業の競争力低下に対して、デジタル技術を統合した設備提案を心掛けるとともに、企業活動の継続的な発展を図って参りたいと思います。
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