【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く環境は、世界的な半導体供給不足は徐々に緩和され、自動車の生産は回復傾向にありますが、中国では、EV(電気自動車)シフトが急速に進み、市場のニーズが大きく変化していることやロシア・ウクライナ情勢といった不安定な世界情勢等の懸念は残存し、引き続き不透明な状況にあります。
このような状況の中、当第2四半期連結累計期間における売上高は、中国での日系自動車メーカーの販売苦戦の影響等による減収はあるものの、半導体供給不足緩和に伴う得意先の生産回復、新車効果、原材料価格高騰等の販売価格転嫁の進展、為替換算による増収影響等により前年同期比22.9%増の58,208百万円となりました。損益面では、中国での減収影響、賃金上昇を受けた労務費の増加等による悪化要因はあるものの、その他の地域での増収影響、合理化による収益改善、原材料価格高騰等の落ち着きや得意先の生産回復を受けた生産ロス解消等により営業利益は1,724百万円(前年同期は1,284百万円の営業損失)、経常利益は外貨建債権や海外連結子会社に対する貸付金の期末為替レートによる評価により為替差益を計上したこと等を受け2,110百万円(前年同期は796百万円の経常損失)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,829百万円(前年同期は1,471百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
① 日本
国内の売上高は、半導体供給不足緩和に伴う得意先の生産回復、新車効果等により21,029百万円と前年同期に比べ4,819百万円(29.7%)の増収となりました。セグメント利益は、19百万円(前年同期は819百万円のセグメント損失)となりました。賃金上昇を受けた労務費の増加、車種構成差等の悪化要因はあるものの、増収影響、合理化による収益改善、得意先の生産回復を受けた生産ロスの解消等により黒字化を達成しました。
② 北米
北米の売上高は、半導体供給不足緩和に伴う得意先の生産回復、新車効果、原材料価格高騰等の販売価格転嫁の進展、為替換算による増収影響等により27,781百万円と前年同期に比べ9,898百万円(55.4%)の増収となりました。セグメント利益は、1,587百万円(前年同期は1,129百万円のセグメント損失)となりました。賃金上昇を受けた労務費の増加等はあるものの、増収影響、合理化による収益改善、原材料価格高騰等の落ち着きや得意先の生産回復を受けた生産ロスの解消等により黒字化を達成しました。
③ 中国
中国の売上高は、日系自動車メーカーの販売が苦戦している影響等により7,467百万円と前年同期に比べ4,107百万円(△35.5%)の減収となりました。セグメント損失は、70百万円(前年同期は660百万円のセグメント利益)となりました。合理化による収益改善をはかるものの、減収影響等により赤字に転じました。
④ 東南アジア
東南アジアの売上高は、半導体供給不足緩和に伴う得意先の生産回復、新車効果、為替換算による増収影響等により1,930百万円と前年同期に比べ232百万円(13.7%)の増収となりました。セグメント利益は、235百万円(前年同期は58百万円のセグメント損失)となり、増収影響、合理化による収益改善等により黒字化を達成しました。
(2) 財政状態の分析
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、83,010百万円となり、前連結会計年度に比べ1,560百万円増加しました。これは受取手形及び売掛金の増加1,768百万円が主な要因であります。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、52,696百万円となり、前連結会計年度に比べ2,534百万円減少しました。これは短期借入金の減少2,443百万円が主な要因であります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、30,313百万円となり、前連結会計年度に比べ4,094百万円増加しました。これは為替換算調整勘定の増加1,805百万円及び利益剰余金の増加1,732百万円が主な要因であります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ81百万円(0.7%)増加し、当第2四半期連結会計期間末には11,727百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は6,634百万円(前年同期は2,799百万円の獲得)となりました。これは主に、減価償却費2,802百万円、棚卸資産の減少額2,395百万円及び税金等調整前四半期純利益2,113百万円等の資金増加要因が、売上債権の増加額739百万円等の資金減少要因を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,581百万円(前年同期は3,475百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,547百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は5,414百万円(前年同期は2,290百万円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の減少額3,555百万円及び長期借入金の返済による支出1,697百万円等によるものであります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更等はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は847百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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