【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和等により経済活動の正常化の兆しが見られたものの、世界的なエネルギーや原材料価格の高騰、急激な円安、国際情勢の不安定化等により、依然として不透明な状況が続いております。当社グループが製品を提供する外食産業市場におきましては、行動制限の緩和により回復の兆しが見られたものの、依然としてコロナ前と比較し厳しい状況が続いております。また、衛生材料市場におきましても、国内での景気低迷や出生数減少の影響等により、厳しい状況が続いております。一方、主要原材料であるパルプ、燃料、化学系の資材の価格は、かつてない高値で推移したうえに急激な円安の進行が重なり、調達価格は高騰を続けております。このような環境のなか、当社グループは全社員が新型コロナウイルスの感染防止に注力しつつ、営業活動を積極的に展開するとともに、原材料等の上昇に見合った販売価格の修正、全拠点における品質改善・生産性向上・コスト削減等の抜本的改革を引き続き推進し、収益性を高めるべく企業体質の強化を図って参りました。また、お取引先様とより一層連携を深めるとともに、改善提案活動の強化を図っております。この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は5,737百万円(前年同期比10.7%増)、営業利益は44百万円(前年同期は営業損失58百万円)、経常利益は132百万円(前年同期は経常損失43百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は141百万円(前年同期比275.9%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。a.不織布関連事業パルプ不織布は、外食産業市場において緩やかな回復の兆しが見られたこと等により、主力製品である業務用クッキングペーパーやおしぼり向け製品の販売が回復基調で推移するとともに、販売価格の修正を推し進めたことにより、売上高は増加しました。化合繊不織布は、一部販売先へのベビー用紙おむつ向け製品の販売が増加したこと等により、売上高は増加しました。しかし、販売価格の修正を上回る原材料価格および原油価格の上昇により、利益は減少しました。この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は3,200百万円(前年同期比16.8%増)、セグメント利益は318百万円(同24.0%減)となりました。
b.紙関連事業衛生用紙についても、外食産業市場において緩やかな回復の兆しが見られたこと等により、おしぼり向け製品およびテーブルナプキン向け製品の販売が回復基調で推移するとともに、販売価格の修正を推し進めたことにより、売上高は増加しました。また、主要原材料であるパルプ価格が高騰を続けるなか、これに見合った販売価格の修正や原価低減活動等を推し進めた結果、利益は増加しました。この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は2,537百万円(前年同期比4.0%増)、セグメント利益は106百万円(前年同期はセグメント損失24百万円)となりました。
総資産は、前連結会計年度末と比べ626百万円増加して12,426百万円となりました。これは主に、現金及び預金が636百万円、受取手形及び売掛金が92百万円、原材料及び貯蔵品が82百万円、電子記録債権が49百万円増加したこと、流動資産のその他に含まれる未収消費税が97百万円、流動資産のその他に含まれる未収法人税等が86百万円、有形固定資産が57百万円減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末と比べ588百万円増加して6,249百万円となりました。これは主に、電子記録債務が231百万円、長期借入金が211百万円、1年内返済予定の長期借入金が120百万円、流動負債のその他に含まれる未払消費税等が35百万円、流動負債のその他に含まれる未払金が33百万円、流動負債のその他に含まれる設備関係電子記録債務が21百万円増加したこと、支払手形及び買掛金が92百万円減少したことによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末と比べ37百万円増加して6,177百万円となりました。これは主に、利益剰余金が48百万円、自己株式が11百万円増加したこと、為替換算調整勘定が15百万円減少したことによるものであります。この結果、自己資本比率は49.7%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より636百万円増加して1,397百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により獲得した資金は417百万円(前年同期比35百万円増)となりました。これは、税金等調整前四半期純利益132百万円、減価償却費129百万円、仕入債務の増加137百万円、未収消費税等の減少97百万円、法人税等の還付86百万円等による資金の増加と、売上債権の増加140百万円等による資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により使用した資金は16百万円(前年同期は24百万円の獲得)となりました。これは、定期預金の払戻による収入1,103百万円等による資金の増加と、定期預金の預入による支出1,103百万円、有形固定資産の取得による支出20百万円等による資金の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により獲得した資金は235百万円(前年同期は396百万円の使用)となりました。これは、長期借入金の借入による収入600百万円等による資金の増加と、長期借入金の返済による支出268百万円、配当金の支払額92百万円等による資金の減少によるものであります。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は33百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。