【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績の状況当第2四半期連結累計期間のわが国経済は、第7波となる新型コロナウイルスの感染拡大や物価上昇のなか、感染拡大防止と経済活動の両立等による個人消費の回復などにより、緩やかに持ち直している。九州経済も、輸出・生産の持ち直しの動きが一服しているものの、個人消費を中心に緩やかに持ち直している。当第2四半期連結累計期間の業績については、燃料価格の上昇により燃料費調整の期ずれ影響の差損が前年同四半期に比べ拡大したことに加え、卸電力市場価格の上昇により購入電力料が増加したことや、原子力発電所の稼働減により燃料費が増加したことなどから、赤字となった。
ア 収支当第2四半期連結累計期間の小売販売電力量については、夏季の気温が前年に比べ高めに推移したことによる増加や、域内の契約電力の増加はあるものの、域外の契約電力が減少していることなどにより、前年同四半期と同水準の389億kWhとなった。また、卸売販売電力量については12.1%増の97億kWhとなった。この結果、総販売電力量は1.9%増の485億kWhとなった。小売・卸売に対する供給面については、原子力をはじめ、火力・揚水等発電設備の総合的な運用等により、また、エリア需給については、調整力電源の運用及び国のルールに基づく再エネ出力制御の実施等により、安定して電力を供給することができた。当第2四半期連結累計期間の連結収支については、収入面では、国内電気事業において、燃料価格の上昇に伴う燃料費調整の影響などにより小売販売収入が増加したことに加え、卸売販売収入が増加したことなどから、売上高(営業収益)は前年同四半期に比べ2,391億円増(+31.0%)の1兆106億円、経常収益は2,475億円増(+31.8%)の1兆252億円となった。支出面では、国内電気事業において、燃料価格の上昇や原子力発電所の稼働減などにより燃料費が増加したことに加え、卸電力市場価格の上昇などにより購入電力料が増加したことなどから、経常費用は3,911億円増(+54.9%)の1兆1,031億円となった。以上により、経常損益は778億円の損失、親会社株主に帰属する四半期純損益は有価証券売却益を特別利益に計上したことなどから476億円の損失となった。
報告セグメントの業績(セグメント間の内部取引消去前)は、次のとおりである。
当第2四半期連結累計期間(2022年4月1日から
2022年9月30日まで)
対前年同四半期増減率(%)
金額(百万円)
発電・販売事業
売 上 高
882,730
29.9
経常損失(△)
△113,452
-
送配電事業
売 上 高
349,960
30.3
経常利益
16,924
25.1
海外事業
売 上 高
2,131
△6.9
経常利益
3,728
918.1
その他エネルギーサービス事業
売 上 高
100,518
24.8
経常利益
11,210
85.4
ICTサービス事業
売 上 高
53,380
7.1
経常利益
1,499
△42.4
都市開発事業
売 上 高
10,586
4.5
経常利益
1,245
△8.7
(注) 1 第1四半期連結会計期間より報告セグメントを変更している。
2 対前年同四半期増減率の数値は、セグメント変更後の区分により作成している。
[参考]国内電気事業再掲
当第2四半期連結累計期間(2022年4月1日から
2022年9月30日まで)
対前年同四半期増減率(%)
金額(百万円)
国内電気事業
売 上 高
920,184
32.3
経常損失(△)
△96,527
-
(注) 「発電・販売事業」と「送配電事業」との内部取引消去後の数値を記載している。
① 発電・販売事業発電・販売事業は、国内における発電・小売電気事業等を展開している。売上高は、燃料価格の上昇に伴う燃料費調整の影響などによる小売販売収入の増加に加え、卸売販売収入が増加したことなどから、前年同四半期に比べ2,033億円増(+29.9%)の8,827億円となった。経常損益は、燃料価格の上昇により燃料費調整の期ずれ影響の差損が前年同四半期に比べ拡大したことに加え、卸電力市場価格の上昇などによる購入電力料の増加や、原子力発電所の稼働減などによる燃料費の増加などから、1,547億円減の1,134億円の損失となった。
② 送配電事業送配電事業は、九州域内における一般送配電事業等を展開している。売上高は、卸売販売収入が再生可能エネルギー電源からの買取増に伴う卸売販売電力量の増により増加したことや、託送収益がインバランスに係る収益の増加等により増加したことなどから、前年同四半期に比べ813億円増(+30.3%)の3,499億円となった。経常利益は、購入電力料が再生可能エネルギー電源からの買取額及びインバランスに係る費用の増加等により増加したが、売上高が増加したことなどから、33億円増(+25.1%)の169億円となった。
③ 海外事業海外事業は、海外における発電・送配電事業等を展開している。売上高は、地熱IPPプロジェクトに係る収入の減少などにより、前年同四半期に比べ1億円減(△6.9%)の21億円、経常利益は、為替差益の増加などにより、33億円増(+918.1%)の37億円となった。
④ その他エネルギーサービス事業その他エネルギーサービス事業は、電気設備の建設・保守など電力の安定供給に資する事業、お客さまのエネルギーに関する様々な思いにお応えするため、ガス・LNG販売、再生可能エネルギー事業等を展開している。売上高は、ガス・LNG販売価格の上昇や2022年2月にバイオマス発電所が営業運転を開始したことなどにより、前年同四半期に比べ199億円増(+24.8%)の1,005億円、経常利益は51億円増(+85.4%)の112億円となった。
⑤ ICTサービス事業ICTサービス事業は、保有する光ファイバ網やデータセンターなどの情報通信事業基盤や事業ノウハウを活用し、データ通信、光ブロードバンド、電気通信工事・保守、情報システム開発、データセンター事業等を展開している。 売上高は、情報システム開発受託の増加や電子通信機器販売の増加などにより、前年同四半期に比べ35億円増(+7.1%)の533億円、経常利益は、光ブロードバンドサービスに係る設備の減価償却費の増加などにより、11億円減(△42.4%)の14億円となった。
⑥ 都市開発事業都市開発事業は、都市開発・不動産・社会インフラ事業等を展開している。売上高は、不動産賃貸収入の増加などにより、前年同四半期に比べ4億円増(+4.5%)の105億円、経常利益は、不動産賃貸に係る費用の増加などにより、1億円減(△8.7%)の12億円となった。
当社グループの主たる事業である国内電気事業(発電・販売事業及び送配電事業)においては、通常の営業形態として、売上高は、夏季及び冬季に電力需要が高まることから、第2・4四半期連結会計期間において大きくなる傾向にあることや、営業費用は、発電所の修繕工事の実施時期などによる影響を受けることから、四半期毎の業績に変動がある。
イ 販売及び生産の状況当社グループの事業内容は、国内電気事業(発電・販売事業及び送配電事業)が大部分を占め、国内電気事業以外の事業の販売、生産及び受注の状況は、グループ全体からみて重要性が小さい。また、国内電気事業以外の事業については、受注生産形態をとらない業種が多いため、生産及び受注の状況を金額あるいは数量で示すことはしていない。このため、以下では、販売及び生産の状況を、国内電気事業における実績によって示している。 なお、国内電気事業においては、通常の営業形態として、夏季及び冬季に電力需要が高まることから、四半期毎の販売及び生産には季節的変動がある。
① 販売実績
種 別
当第2四半期連結累計期間(2022年4月1日から2022年9月30日まで)
対前年同四半期増減率(%)
電力量(百万kWh)
小売販売電力量
38,857
△0.3
電灯
11,214
△0.7
電力
27,644
△0.2
卸売販売電力量
9,679
12.1
総販売電力量
48,537
1.9
(注) 1 百万kWh未満は四捨五入のため、合計の数値が一致しない場合がある。
2 当社及び連結子会社(九州電力送配電株式会社、九電みらいエナジー株式会社)の合計値(内部取引消去後)を記載している。 3 卸売販売電力量には間接オークションに伴う自己約定を含んでいる。
② 発受電実績
種 別
当第2四半期連結累計期間(2022年4月1日から2022年9月30日まで)
対前年同四半期増減率(%)
電力量(百万kWh)
発 受 電 電 力 量
発
電
電
力
量
水力発電電力量
2,791
△8.0
火力発電電力量
17,880
83.4
原子力発電電力量
8,699
△51.9
新エネルギー等発電電力量
663
5.5
融通・他社受電電力量
22,150
9.6
(水力再掲)
(1,015)
(14.6)
(新エネルギー等再掲)
(10,795)
(18.5)
揚水発電所の揚水用電力量等
△1,139
△11.3
合 計
51,043
1.2
損失電力量等
2,507
△11.1
総販売電力量
48,537
1.9
出水率
91.7%
-
(注) 1 百万kWh未満は四捨五入のため、合計の数値が一致しない場合がある。
2 当社及び連結子会社(九州電力送配電株式会社、九電みらいエナジー株式会社)の合計値(内部取引消去後)を記載している。
3 発電電力量は、送電端の数値を記載している。
4 「新エネルギー等」は、太陽光、風力、バイオマス、廃棄物及び地熱の総称である。
5 当第2四半期連結累計期間の融通・他社受電電力量は、期末時点で把握している受電電力量を記載している。
6 揚水発電所の揚水用電力量等は、貯水池運営のための揚水用に使用する電力量及び自己託送の電力量である。
7 出水率は、当社の自流式水力発電電力量の1991年度から2020年度までの第2四半期累計期間における30か年平均に対する比である。
(2) 資産、負債及び純資産の状況資産は、繰延税金資産などの固定資産の増加に加え、棚卸資産などのその他の流動資産が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ2,551億円増(+4.8%)の5兆5,975億円となった。負債は、未払の使用済燃料再処理等拠出金費などのその他の流動負債の減少はあったが、有利子負債が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ2,807億円増(+6.0%)の4兆9,467億円となった。有利子負債残高は、前連結会計年度末に比べ3,941億円増(+10.8%)の4兆322億円となった。純資産は、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上や配当金の支払による減少などにより、前連結会計年度末に比べ255億円減(△3.8%)の6,507億円となった。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.1ポイント低下し11.0%となった。
(3) キャッシュ・フローの状況営業活動によるキャッシュ・フローは、国内電気事業において、小売販売収入や卸売販売収入の増加はあったが、燃料代支出や購入電力料支出の増加などにより、前年同四半期の529億円の収入から2,089億円の支出に転じた。投資活動によるキャッシュ・フローは、投融資の回収による収入の増加はあったが、設備投資による支出や投融資による支出の増加などにより、前年同四半期に比べ17億円支出増(+1.1%)の1,562億円の支出となった。財務活動によるキャッシュ・フローは、コマーシャル・ペーパーの発行・償還による収入の増加などにより、前年同四半期に比べ2,787億円収入増(+313.9%)の3,675億円の収入となった。以上により、当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ64億円増加し2,481億円となった。
(4) 経営方針・経営戦略等並びに事業上及び財務上の対処すべき課題 当第2四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等並びに事業上及び財務上の対処すべき課題について、重要な変更はない。
(5) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の当社グループの研究開発費は1,936百万円である。
(6) 主要な設備前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設・除却等について、当第2四半期連結累計期間において、運転を開始した設備、廃止した設備は次のとおりである。
新設等
送電
セグメントの名称
線路名等
電圧(kV)
亘長(km)
着工
運転開始
送配電事業
日向幹線(新設)
500
124
2014年11月
2022年6月
除却等
火力
セグメントの名称
発電所名
出力(千kW)
廃止
発電・販売事業
川内発電所
500[1号機]500[2号機]
2022年4月
#C9508JP #九州電力 #電気ガス業セクター
