【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間の世界経済は、新型コロナウイルス感染症対策と社会経済活動の両立により持ち直しの動きがみられました。しかしながら、世界的なインフレや各国中銀の金融引き締め政策の影響及びロシア・ウクライナ情勢の長期化に伴う影響など依然として先行き不透明な状況にあります。
米国経済は良好な雇用・所得環境や堅調な企業収益などが下支えとなるものの、高インフレや急速かつ大幅な政策金利の引上げが下押し圧力となり景気は減速する見通しです。欧州経済も活動再開に伴うサービス消費の回復が一巡するほか、資源価格の高止まりが企業収益や個人消費を圧迫し、景気は後退局面に入る見通しです。中国経済はロックダウン後の活動再開が景気押上げ要因となるものの、一定の行動制限が残ることや世界経済の減速による輸出の鈍化などにより回復に足踏みが見られます。国内経済は社会経済活動の活性化により緩やかな回復基調にあるものの、原材料価格の高騰や急激な為替変動など不確実性は高く予断を許さない状況にあります。
このような状況下、当社グループは「三井E&Sグループ 事業再生計画」(2019年5月に策定、2019年11月に一部見直し、以下、事業再生計画)に沿って、2022年4月1日付で「株式会社MESファシリティーズ(同日付で株式会社NHファシリティーズに商号変更)の株式譲渡」を完了し、2022年10月3日付で「三井E&S造船株式会社の株式追加譲渡」を完了する等、事業再生計画に一定の目途が付けられる状況に至りました。
一方で、当社を取り巻く事業環境が大きく変化していることを踏まえ、「2023年度中期経営計画」(以下、2023中計)を1年前倒しで2022年度からスタートすることを2022年5月13日に公表し、その成長戦略の一環として、中核事業である舶用推進エンジン事業における開発・生産・アフターサービスの強化を目的に、2022年9月27日付で、「株式会社IHI原動機の舶用大型エンジン及びその付随事業の承継に関する株式譲渡契約」を締結いたしました。
また、財務体質の健全化及び成長投資のための資本対策として、2022年3月31日に「第三者割当によるA種優先株式の発行、第三者割当による第1回行使価額修正条項付新株予約権の発行」によって、合計約170億円の資金調達を行うことを公表し、2022年4月18日に第1回行使価額修正条項付新株予約権の発行価額全額の払込が完了、2022年6月30日に「A種優先株式」の払込手続が完了しております。
さらに、当社グループは、今後の成長と収益力向上のため、事業と経営との距離を縮め、一体となることで戦略の立案・実行スピードを上げることを目的に、2023年4月1日を目処とした純粋持株会社体制解消に向けた吸収合併契約を、株式会社三井E&Sマシナリー及び株式会社三井E&Sビジネスサービスとの間で締結(2022年3月31日付)し、2022年6月28日開催の定時株主総会で定款の一部変更が承認されました。
本吸収合併後、2023年4月1日付で、当社は商号を「株式会社三井E&S」に変更(2022年3月31日公表)いたします。
当社グループでは、2022年度を事業再生計画の仕上げと、2023中計に掲げた成長戦略の遂行に向けた土台固めの年と位置づけ、各施策の確実な遂行と、更なる成長戦略を実行・加速させることで、新生三井E&Sグループの企業価値向上に取り組んでまいります。
当第2四半期連結累計期間の受注高は、前年同期と比べて2,085億86百万円減少(△57.3%)の1,555億73百万円となりました。売上高は、海洋開発部門の三井海洋開発株式会社を連結の範囲から除外したことにより、前年同期と比べて2,446億67百万円減少(△68.6%)の1,117億32百万円となりました。営業損失は、エンジニアリング部門において円安の影響で引当済みの外貨建て費用が増加したことなどにより、85億5百万円(前年同期は44億89百万円の営業損失)となりました。経常損失は、営業損失の計上及び為替差益や持分法による投資利益の計上などにより14億80百万円(前年同期は22億65百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、関係会社株式売却益の計上などにより14億14百万円(前年同期は26億31百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。
報告セグメント別の状況は次のとおりです。なお、前第3四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しており、前年同期との比較は変更後の報告セグメントの区分に基づき記載しています。詳細は「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりです。
(船舶)
艦艇事業譲渡などの影響により、受注高は前年同期と比べて9億55百万円減少(△10.2%)の84億39百万円、売上高は137億89百万円減少(△67.6%)の65億98百万円となりました。営業利益は、前年同期並みの83百万円(前年同期:48百万円)となりました。
(海洋開発)
当社の持分法適用関連会社である三井海洋開発株式会社及びその関係会社において、新型コロナウイルス感染症拡大によるFPSO等建造工事の収益率低下や追加的な修繕費用等の発生に加え、米ドル高による為替差損の発生、FPSOを保有する関連会社に対する追加融資に対して損失評価引当金を計上したことなどにより、持分法による投資利益は10億8百万円となりました。
(機械)
受注高は、各事業において新型コロナウイルス感染症拡大に伴う投資抑制が解消されつつあることに加え、舶用ディーゼル機関の前期からの期ずれ受注の影響などにより、前年同期と比べて400億33百万円増加(+54.0%)の1,141億90百万円となりました。売上高は、コンテナクレーン工事が順調に進捗したことなどにより、前年同期と比べて40億1百万円増加(+5.6%)の753億9百万円となり、営業利益は、売上高が増加したことなどにより、前年同期と比べて2億46百万円増加(+16.2%)の17億71百万円となりました。
(エンジニアリング)
受注高は前年同期と比べて8億78百万円増加(+73.1%)の20億79百万円、売上高は4億3百万円増加(+8.5%)の51億27百万円となりました。営業損失は、引当済みの外貨建て費用が期末の為替相場により一時的に増加したことなどにより、前年同期と比べて61億52百万円悪化し、95億63百万円となりました。
(2)財政状態の状況
当第2四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末と比べて234億67百万円増加の4,326億17百万円となりました。これは、現金及び預金が94億83百万円減少した一方、仕掛品が86億16百万円、流動資産その他が39億35百万円、投資有価証券が170億14百万円それぞれ増加したことなどによります。
負債は、前連結会計年度末と比べて83億75百万円減少の3,378億25百万円となりました。これは、契約負債が139億97百万円増加した一方、短期借入金が65億13百万円、受注工事損失引当金が49億36百万円、社債が50億円、長期借入金が52億24百万円それぞれ減少したことなどによります。
純資産は、A種優先株式の発行、第1回行使価額修正条項付新株予約権の行使、繰延ヘッジ損益の増加や為替換算調整勘定の増加などにより、前連結会計年度末と比べて318億43百万円増加の947億92百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて105億81百万円減少して402億37百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の支出は、100億5百万円(前年同期は39億71百万円の支出)となりました。これは主として、契約負債及び仕入債務の増加などによる収入があった一方、棚卸資産の増加、その他の負債の減少、受注工事損失引当金の減少及びその他の資産の増加などによる支出があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の収入は、13億44百万円(前年同期は44億17百万円の支出)となりました。これは主として、有形及び無形固定資産の取得などによる支出があった一方、「三井E&Sグループ 事業再生計画」に基づく資産及び事業の売却などによる収入があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の支出は、32億34百万円(前年同期は307億46百万円の支出)となりました。これは主として、株式の発行などによる収入があった一方、短期借入金の減少並びに社債の償還及び長期借入金の返済などによる支出があったことによるものであります。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は7億22百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)生産、受注及び販売の実績
当第2四半期連結累計期間において、前年同期に比べ、生産、受注及び販売の実績が著しく減少しております。これは主に海洋開発セグメントにおいて、前第3四半期連結会計期間末より、連結子会社であった三井海洋開発株式会社を連結の範囲から除外し、持分法適用関連会社としたことによるものであります。
