【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況① 財政状態の状況< 資産 >当第3四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末より3,248百万円減少して41,116百万円となりました。流動資産は、受取手形、売掛金及び契約資産の減少などにより、前連結会計年度末より2,702百万円減少しました。固定資産は、繰延税金資産の減少などにより、前連結会計年度末より544百万円減少しました。
< 負債 >当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末より3,516百万円減少して17,469百万円となりました。流動負債は、買掛金、賞与引当金の減少などにより、前連結会計年度末より3,045百万円減少しました。固定負債は、長期借入金、契約負債の減少などにより、前連結会計年度末より470百万円減少しました。
< 純資産 >当第3四半期連結会計期間末の純資産は、自己株式が増加したものの、利益剰余金、非支配株主持分の増加などにより、前連結会計年度末より267百万円増加して23,647百万円となりました。
② 経営成績の状況新型コロナウイルス感染症の影響は残るものの、感染症対策等を継続しながら、緩やかに経済活動は持ち直してまいりました。一方、世界情勢に対する懸念からエネルギー資源や物価の高騰が起こり、日本国内にも影響を及ぼし経済環境は先行き不透明な状況が続いています。
そのような中、企業においては依然としてデジタル技術を用いたDX推進や事業強化、テレワークのためのセキュアな環境の整備、働き方の変化に伴うクラウドの利活用促進といった取り組みが求められてきました。これにより国内企業におけるDX投資の需要は引き続き堅調に推移してきました。また、セキュリティ対策が脆弱な部分を狙ったサイバー犯罪は増加傾向にあり、特に企業のサプライチェーンが複雑化していく中でサプライヤーへのサイバー攻撃も増加するなど、自社のみならずサプライチェーン全体でのサイバーセキュリティ対策の必要性も顕在化しています。それらのサイバーセキュリティに関するリスクや対策について開示する企業が増加しており、事業継続の重要な要素としてサイバーセキュリティの対策が講じられるようになっています。一方、行政ではデジタル庁が発足して1年が経過し、健康保険証を廃止してマイナンバーカードへ一本化の方針を明らかにするなど政府DXの歩みを着実に進めています。また、ガバメントクラウドの整備も進んでおり、当社が得意とするMicrosoft Azureもその1つに選定されました。このような取り組みを通じて行政のデジタル化の需要も旺盛に推移しています。当社を含めたICT関連企業は、DX推進とそれに伴うセキュリティ対策の支援を通じて、大きな社会の変化に対応することが求められています。
このような経営環境の中、ICTサービス事業は堅調に推移し、前年同期と比較して各区分の業績は以下のとおりとなりました。
・通信ソフトバンク㈱向けのベンダーマネジメント案件を高付加価値な領域へシフトしたことにより減収となりましたが、効率化が進み利益率が改善したことで増益となりました。・エンタープライズ製造業向けのクラウド構築案件が増加したほか、自社サービスのマネージドセキュリティサービス(MSS)が順調に進捗したことにより増収増益となり利益率も改善しました。・公共農林水産省向けの電子申請基盤の追加開発及び運用案件やデジタル地図案件、次期自治体情報セキュリティクラウドの運用が開始し増収となったものの、次期自治体情報セキュリティクラウドに関する障害対応コストや中央省庁へ横展開する活動費が増加したことにより売上総利益の増加は緩やかとなりました。・個人ECサイト運営代行において㈱ノートンライフロックとの契約変更の影響により、減収減益となりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における業績は、以下のとおりとなりました。
(百万円)
前年同期
当第3四半期
増減
増減率
売上高
47,626
48,231
605
1.3%
売上総利益
9,943
10,569
626
6.3%
販売費及び一般管理費
6,282
7,028
745
11.9%
営業利益
3,660
3,541
△118
△3.2%
経常利益
3,622
3,489
△133
△3.7%
親会社株主に帰属する四半期純利益
2,187
2,108
△79
△3.6%
EBITDA(注)
4,813
4,778
△34
△0.7%
1株当たり四半期純利益
108.10円
105.32円
△2.78円
△2.6%
(注)EBITDA=営業利益+のれん償却費+減価償却費
なお、当社の報告セグメントは「ICTサービス事業」の単一セグメントとしておりますが、「ICTサービス事業」を構成する各マーケットの内容及び業績については、< 区分の説明 >をご参照ください。
< 第4次中期経営計画の進捗 >当社グループは、2023年3月期から2025年3月期の3年間を対象期間とした第4次中期経営計画を定め、取り組みを進めています。
①経営の基本方針当社グループは、「情報革命で人々を幸せに~技術の力で、未来をつくる~」ことをミッションに掲げ、多様な働き方と挑める環境で先進技術と創造性を磨き、社会に新しい価値を提供し続ける企業を目指しております。そしてこの経営理念の下、「日本企業の競争力を高めるクラウドコンサル&サービスカンパニー」となることを長期ビジョンとして定めております。また、当社グループは持続可能な社会の実現に向け、事業・企業活動を通じてさまざまな社会課題に取り組んでおり、サステナビリティ活動を推進するためのテーマとして6つのマテリアリティ(重要課題)を特定しました。サステナビリティとマテリアリティの詳細については、当社ホームページをご参照ください。https://www.softbanktech.co.jp/corp/sustainability/当社グループは、ICTサービスの提供を通じて豊かな情報化社会の実現に貢献してまいります。
②重点テーマ第4次中期経営計画における重点テーマの進捗は以下のとおりです。
< 3つの重点テーマ > ・顧客のDXを支援するセキュリティ&運用サービスの提供・顧客の変革を実現するデータを活用した共創型DXの推進・DX人材の育成・創出のためのコンサルティング&IT教育
自社サービスであるマネージドセキュリティサービス(MSS)の拡販が順調に進捗したことにより、当第3四半期連結累計期間におけるセキュリティ関連の売上高は7,768百万円(前年同期比17.6%増)となりました。2022年7月には当社のセキュリティ監視センター(SBT-SOC)をリニューアルしました。SBT-SOCでは、専門のセキュリティアナリストが24時間365日体制でお客様環境のセキュリティシステムやネットワークを監視し、サイバー攻撃や不正アクセスから守るMSSを提供しています。今回のリニューアルではスペースを約2倍に拡張し、業務効率や職場環境の向上、グローバル監視センター等との連携強化を図ることでセキュリティアナリストが働きやすい環境を整備し、セキュリティ&運用サービスの提供体制を拡充しました。また、今後セキュリティアナリストを現状の80名から2024年度までに150名規模を目指し、拡大する需要に対し体制を強化してまいります。さらに顧客のセキュリティニーズに応えるため2022年12月に「CrowdStrike Falcon」を対象としたMSSの提供を開始しました。今後もお客様の事業継続に貢献できるようセキュリティサービスの拡充を図ってまいります。エンジニア採用や人材開発の領域でModis㈱と業務提携契約を締結しました。これにより、当社が注力するクラウドやセキュリティ領域に必要なITエンジニアやコンサルティング人材を育成及び採用するスキームを構築してまいります。引き続き3つの重点テーマに注力し、第4次中期経営計画を着実に遂行してまいります。
③目標とする経営指標当社グループは、2023年3月期から2025年3月期までの第4次中期経営計画において、クラウド・セキュリティ&サービスを注力事業に設定し、事業の拡大と企業価値のさらなる向上を図ってまいります。第4次中期経営計画の最終年度である2025年3月期の経営指標として「営業利益80億円」「営業利益率9%台」「クラウド・セキュリティ&サービス売上高500億円超」を掲げ、取り組みを推進しています。
< サステナビリティへの取り組み >ソフトバンクグループは「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、世界の人々が最も必要とするサービスやテクノロジーを提供する企業グループとなるために、デジタルの社会実装を推進することで、あらゆる社会課題の解決を目指しています。また、ソフトバンクグループは脱炭素社会の実現を目指し、グループ全体の事業活動に伴う温室効果ガス排出量を2030年度までに実質ゼロにする「2030年度カーボンニュートラル達成」をグループ目標として設定しております。当社においても、社会課題への取り組みを重要な経営課題と認識しており、2030年度カーボンニュートラル達成の実現に向けて、取り組みを推進してまいります。環境への取り組みにおいては、「クラウド」「セキュリティ」の強みを活かすことが重要であると考えております。マテリアリティの「クラウドを活用した、地球環境への貢献」では、電気効率の高いデータセンターで提供されるクラウドサービスの活用を推進することで、温室効果ガスの排出削減への貢献に取り組みます。また、マテリアリティの「先進技術による、アクセシビリティ促進とデータ利活用推進」では、お客様のDX推進及び安全性の高いデータ利活用によって、温室効果ガス排出量、消費電力など環境関連データの可視化を通じて、温室効果ガス削減やエネルギー効率化の支援を行います。当社は、「2030年度カーボンニュートラル達成」という目標の下、グループ全体で温室効果ガス排出量の削減に取り組み、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。そして、6つのマテリアリティに対して12個のKPIを設定しサステナビリティ経営を推進することで、社会へ新たな価値を提供しながら持続的成長を実現してまいります。
< 区分の説明 >当社の報告セグメントは、「ICTサービス事業」の単一セグメントとしており、「ICTサービス事業」を構成する主要な区分の内容及び業績については、次のとおりです。
当社は各マーケットの課題に対し、プロジェクトチームを立ち上げコンサルティングからシステム導入、IT教育まで展開しております。第4次中期経営計画を推進するにあたり、当社の事業ポートフォリオの変革を可視化し、外部環境と当社の業績進捗比較を容易にするため、顧客の属するマーケットによる区分に即して「主な内容」及び「主な事業会社の名称」の項目を変更しています。また、各区分の前年同期の金額は現在の計上方法に則して算出しております。
区分
主な内容
主な事業会社の名称
通信
< 通信会社向け >・オンプレミス(プライベートクラウド含む)のシステム 構築/運用保守・クラウドコンサルティング/移行支援/構築/運用・セキュリティ運用監視サービス 等
・SBテクノロジー㈱・㈱電縁
エンタープライズ
< 一般事業者向け >・クラウドコンサルティング/移行支援/構築/運用/IT 教育サービス・AI・IoTソリューション ・セキュリティコンサルティング/導入支援/運用監視 サービス・電子認証ソリューション 等
・SBテクノロジー㈱・M-SOLUTIONS㈱・㈱環・サイバートラスト㈱ ・アイ・オーシステムインテグレーション㈱
公共
< 官公庁・自治体向け >・クラウド移行支援/構築/運用/IT教育サービス・AI・IoTソリューション ・セキュリティコンサルティング/導入支援/運用監視 サービス 等
・SBテクノロジー㈱・アソラテック㈱・リデン㈱
個人
・ECサイト運営代行・フォントライセンスのEC販売 等
・SBテクノロジー㈱・フォントワークス㈱
(百万円)
前年同期
当第3四半期
増減
増減率
通信
売上高
16,839
14,512
△2,327
△13.8%
売上総利益
2,311
2,409
98
4.2%
利益率
13.7%
16.6%
2.9ポイント
-
エンタープライズ
売上高
21,047
22,055
1,008
4.8%
売上総利益
5,100
5,623
523
10.3%
利益率
24.2%
25.5%
1.3ポイント
-
公共
売上高
6,678
8,745
2,066
30.9%
売上総利益
624
728
104
16.7%
利益率
9.4%
8.3%
△1.1ポイント
-
個人
売上高
3,059
2,917
△142
△4.7%
売上総利益
1,906
1,806
△99
△5.2%
利益率
62.3%
61.9%
△0.4ポイント
-
計
売上高
47,626
48,231
605
1.3%
売上総利益
9,943
10,569
626
6.3%
利益率
20.9%
21.9%
1.0ポイント
-
(2) 経営方針・経営戦略等当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。なお、最近の業績動向を踏まえ、2022年7月27日に公表しました2023年3月期の連結業績予想を下記のとおり修正しております。
売上高
営業利益
経常利益
親会社株主に帰属する当期純利益
1株当たり当期純利益
百万円
百万円
百万円
百万円
円
銭
前回発表予想(A)
70,000
5,400
5,380
3,400
168.30
今回修正予想(B)
67,000
5,400
5,380
3,400
169.84
増減額 (B-A)
△3,000
0
0
0
-
増減率(%)
△4.3
0
0
0
-
(ご参考)前期実績(2022年3月期)
66,183
5,152
5,133
3,630
179.39
当期において、障害対応への人員投入による機会損失や、低採算の案件から高付加価値な領域へのシフトを推進中であるため、売上高が業績予測を下回る見通しとなりましたので、通期連結業績予想を修正いたします。一方、高付加価値領域へのシフトにより売上総利益率が改善し始めていること、㈱ノートンライフロックとの契約変更により、今後当社は自動更新業務のみ対応することとなったものの、顧客獲得業務の移管が想定よりも遅れていること、販売管理費が計画値よりも抑えられる見込みがあることから、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益については前回発表値を達成できるものと予想しております。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、114百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
#C4726JP #SBテクノロジー #情報通信業セクター
