【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年9月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による悪化影響が継続するなか、ワクチン接種が進んだことや各種政策の効果などもあり、持ち直しの動きがみられました。しかし、物価上昇が背景に原材料価格やエネルギー費用の高騰、円安の進行が続いており、厳しい環境が続いております。
このような状況下で、当社グループはグローバルエンタープライズとして、また、天然調味料におけるリーディングカンパニーとして顧客ニーズを先取りし、全世界の既存事業の拡充と、新規事業の積極的な展開を図りつつ、「食の安全」「健康」「おいしさ」を追求してきました。
その結果、当第2四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当第2四半期連結累計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ4,669百万円増加の124,633百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ795百万円増加の14,420百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,873百万円増加の110,212百万円となりました。
b.経営成績
当第2四半期連結累計期間の売上高は26,413百万円(前年同期比1,344百万円増)となりました。
また、営業利益は4,057百万円(前年同期比989百万円減)、経常利益は4,636百万円(前年同期比681百万円減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,991百万円(前年同期比434百万円減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前四半期純利益が4,631百万円(前年同期比10.1%減)と減少しており、棚卸資産の増加、有形固定資産の取得による支出等により、当第2四半期連結会計期間末には資金残高は55,820百万円となり、前連結会計年度末より916百万円の増加(1.7%増)となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、税金等調整前四半期純利益が4,631百万円(前年同期比518百万円減)と減少し、減価償却費894百万円を計上し、棚卸資産の増加1,770百万円等により2,586百万円(前年同期比1,205百万円の収入減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、有形固定資産の取得による支出が1,673百万円(前年同期比680百万円の支出増)、投資有価証券の取得による支出504百万円および有価証券の売却による収入1,500百万円等により678百万円(前年同期比500百万円の支出増)の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は2,452百万円(前年同期比617百万円の支出増)となりました。これは主に配当金の支払2,419百万円があったことによるものであります。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当社グループの国内の研究開発活動は技術開発部で行なっており、主要研究活動はユーザーの要望に応じた各種調味料、スープ類の試作及びテクニカルサービスと、当社企画製品開発及び新素材の調味料の基礎研究であります。
なお、当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は233百万円であります。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因
食品業界におきましては、単身世帯の増加に伴い中食市場は拡大する一方、人手不足による人件費増大といった逆風にもさらされております。
しかしながら、当社グループは日本国内にとどまらず、グローバルエンタープライズとして世界的な規模で企業活動を展開し、いかなる情勢にあっても収益を確保する体制を構築しております。
(8) 経営者の問題意識と今後の方針について
日本国内の食品業界は、少子高齢化という避けることのできない命題を抱え、今後の大きな発展は容易ではない環境にあります。
また、新型コロナウイルス感染症拡大による市場環境の変化や消費者の動向の変容による新たな食に対する需要をとらえる為、当社グループは世界各地で増設した生産設備を背景とした、全世界でのマーケティングを展開しております。
今後とも諸施策を着実に実行して成果を上げ、収益の安定的な増大を実現して、計画どおりの売上高・利益を達成する所存であります。
(9) 新型コロナウイルス感染症に対する対応状況および影響等について
国内の製造拠点である九州第一工場、九州第二工場においては、社員の安全を第一に考え、政府・自治体の指導および、自社BCP(事業継続計画)に基づき、引続き継続して出勤前の検温、マスクの着用など、安全確認・感染防止策を徹底したうえで、生産活動の維持に努めました。
新型コロナウイルスによる行動制限が緩和される中、本社および全国6か所の営業所におきましては、社員の安全を確保しながら、原則出社とし状況を見ながら柔軟にテレワークによる電話およびオンライン会議の積極的活用などを実施し、通常業務の維持に努めました。
中国の青島工場(山東省)、台湾工場(屏東市)、インドネシア工場(西ジャワ州)、欧州にある3つの工場(ベルギー、フランス、オランダ)においても各国・地域の政府・自治体などの指導に従い、年初来通常どおり操業しております。
いずれの海外拠点におきましても、当社九州工場同様、従業員の安全・健康の確保を第一に考え、社内外への感染拡大防止に取組んでおります。