【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2022年4月~2022年12月)の世界経済においては、原材料やロシアのウクライナ侵攻に端を発したエネルギー価格の高騰などにより、各国ではインフレが加速しました。その対応の為、諸外国では金融引き締め政策を続けており、我が国との政策の違いにより、為替相場は第2四半期までは急激な円安が続いておりました。しかしながら、第3四半期では、米国の利上げ幅縮小見通しに加え、日銀の政策転換も相まって、円高方向に大きな揺り戻しが起きております。
当社グループの属する電子部品業界におきましては、自動車関連市場では、半導体不足は本格的な解消には至っておらず、移動体通信関連市場につきましては、消費者の需要の落ち込みやインフレの影響から、販売台数は減少傾向が続いております。
このような状況の下で、当社グループでは、自動車関連向け、健康機器関連向けの売上は減少したものの、移動体通信関連向けが増加し、アミューズメント関連向けは大幅に増加したうえ、円安の影響もあって、全体では売上が増加いたしました。
利益面におきましては、前年同期に比べますと為替相場が円安であったことで、営業利益を押し上げ、為替差益の計上により経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益も大きく増加しております。第2四半期の決算発表時の通期業績予想につきましては、営業利益は想定通りに進んでおります。一方、第2四半期末に144円台であった為替相場は、第3四半期末では132円台と円高に振れたことが影響し、第2四半期連結累計期間に計上していた為替差益から大きく減少いたしました。この為、第3四半期連結累計期間の営業利益は第2四半期連結累計期間より増加したものの、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益は微減となりました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の連結売上高は205,992百万円(前年同期比32.3%増)、営業利益は13,177百万円(前年同期比34.4%増)、経常利益は為替相場変動に伴う為替差益(2,149百万円)を計上し、15,890百万円(前年同期比35.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は10,869百万円(前年同期比23.0%増)となりました。
報告セグメントの売上高及びセグメント利益または損失は、次のとおりであります。
機構部品につきましては、アミューズメント関連向け、移動体通信向けが増加したことにより、売上高は184,087百万円(前年同期比38.1%増)、セグメント利益は11,490百万円(前年同期比54.1%増)となりました。
音響部品につきましては、AV機器関連向け、自動車関連向けが増加したことにより、売上高は12,480百万円(前年同期比21.4%増)、セグメント利益は1,129百万円(前年同期比20.9%増)となりました。
表示部品につきましては、自動車関連向けが減少したことにより、売上高は3,294百万円(前年同期比44.2%減)、セグメント損失は466百万円(前年同期は200百万円のセグメント利益)となりました。
複合部品その他につきましては、健康機器関連向けが減少したことにより、売上高は6,129百万円(前年同期比2.0%減)、セグメント利益は1,023百万円(前年同期比15.7%減)となりました。
(注)各セグメント別の売上高は、外部顧客への売上高にセグメント間の内部売上高又は振替高を加算したものです。
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、棚卸資産が減少したものの、現金及び預金及び売上債権の増加等により前連結会計年度末比18,596百万円増の190,122百万円となりました。また、負債につきましては、仕入債務の増加等により前連結会計年度末比11,923百万円増の63,914百万円となりました。
なお、純資産は、利益剰余金の増加等により前連結会計年度末比6,673百万円増の126,207百万円となり、自己資本比率は66.4%となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ5,881百万円増加(前年同期は9,719百万円の減少)し、68,361百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、17,775百万円の増加(前年同期は6,194百万円の減少)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益15,795百万円(前年同期は税金等調整前四半期純利益12,246百万円)、売上債権の増加8,291百万円(前年同期は7,464百万円の増加)、棚卸資産の減少4,715百万円(前年同期は9,146百万円の増加)、仕入債務の増加8,808百万円(前年同期は1,413百万円の減少)、法人税等の支払5,132百万円(前年同期は3,626百万円)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、5,418百万円の減少(前年同期は2,246百万円の減少)となりました。これは主に、定期預金の増加3,503百万円(前年同期は271百万円の減少)、有形固定資産の取得による支出2,473百万円(前年同期は3,246百万円)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、7,386百万円の減少(前年同期は1,662百万円の減少)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出3,000百万円(前年同期は1百万円)、配当金の支払4,287百万円(前年同期は1,411百万円)によるものであります。
(3) 優先的に対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき課題について、重要な変更はありません。
また、当第3四半期連結累計期間において、当社の会社の支配に関する基本方針の概要について、重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,523百万円であります。
また、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の変更内容は、次の通りであります。
機構部品における研究開発
・自動運転・先進安全システム用ECU及び5G・V2X等の通信インフラの登場に伴い、従来よりも高まるEMC要求に応えるため、「EMC性能強化同軸コネクタ」を開発いたしました。ダイキャストハウジング構造を採用し、小型かつ自動車メーカが求める高い堅牢性とEMC性能を両立させました。さらに実装基板のGNDとの接続構造を最適化し、ECU等の金属筐体のGNDと電気的に接続できる接点バネを設けたことで、当社従来品と比べて大幅にEMC性能を向上させました。次世代Ser/Des(Serializer/Deserializer)や次世代通信規格の周波数帯域を網羅するDC~10GHz という広帯域を確保し、幅広い用途に対応し、さらに6種類のキーバリエーションを設定する事で、自動運転・先進安全システム用統合ECUなど多数個使いのお客様のニーズにお応えしております。
・欧州では、スマートフォン等の共通充電ポート「USB Type-C統一法」の施行を控えており、自動車内で充電ポートの標準搭載が進む中、USB Type-Cコネクタの「車載用USBチャージャ」を開発いたしました。1port15W仕様をはじめ、2portタイプやUSB-PD(Power Delivery)に対応した製品も揃え、ラインアップを充実させております。暗い車内でもコネクタの抜き差しが容易になるように、USBコネクタの間口に照光機能を付加しております。
・車載用の動作温度や振動・被水といった耐環境性や、電源電圧変動・電磁波障害などのEMC性能に配慮した「車載用15Wワイヤレスチャージャ」を開発いたしました。ワイヤレス充電規格「Qi規格」に準拠しており、15Wまでの給電が可能となっております。また、スマートキーとの混信を防止する「スマートキー動作中の充電停止」機能や、スマートフォンケースに差し込んでいるICカードを検出する「ICカード故障防止」機能を備えております。
(5) 従業員数
当第3四半期連結会計期間末の連結会社の従業員数が前連結会計年度末に比べ、888名増加(前連結会計年度末比10.1%増)しております。これは、主として機構部品における受注増加対応による人員増であります。これに伴い、連結会社の機構部品の従業員数は7,798名(前連結会計年度末比14.4%増)となりました。
なお、従業員数は就業人員数であります。
(6) 生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間の生産、受注及び販売の実績における著しい増減は、次の通りであります。
生産実績において、機構部品が著しく増加しました。これは主としてアミューズメント関連向けの増加によるもので、機構部品の生産実績は183,446百万円(前年同期比36.5%増)となりました。また、表示部品が著しく減少しました。これは主として自動車関連向けの減少によるもので、表示部品の生産実績は3,288百万円(前年同期比53.6%減)となりました。
受注実績において、機構部品が著しく増加しました。これは主としてアミューズメント関連向けの増加によるもので、機構部品の受注実績は183,835百万円(前年同期比37.0%増)となりました。また、表示部品が著しく減少しました。これは主として自動車関連向けの減少によるもので、表示部品の受注実績は1,849百万円(前年同期比79.3%減)となりました。
販売実績において、機構部品が著しく増加しました。これは主としてアミューズメント関連向けの増加によるもので、機構部品の販売実績は184,087百万円(前年同期比38.1%増)となりました。また、表示部品が著しく減少しました。これは主として自動車関連向けの減少によるもので、表示部品の販売実績は3,294百万円(前年同期比44.2%減)となりました。
(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 2経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次の通りです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は、自己資金及び銀行等金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金、銀行等金融機関からの借入及び新株予約権付社債の発行などによる調達を基本としております。
