【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響は引き続き大きく、活動制限の緩和によって社会経済活動は持ち直しを見せながらも、感染再拡大のリスクは依然として解消されず、雇用、所得環境の改善や個人消費の本格的な回復には時間を要することが想定される等、厳しい状況で推移しております。加えて、世界的な原材料価格の高騰や、急激な円安の進行が及ぼす経済への影響も重なり、先行きは一層不安定な状況で続いております。
ホームセンター業界におきましては、業態を超えた販売競争が更に激化している中、原材料価格の高騰に起因する販売価格の上昇が個人消費の停滞に大きく影響しており、加えて物流費、光熱費、人件費等の店舗運営コストの上昇リスク等もあり、依然として厳しい経営環境にあります。
このような状況の中で当社グループは、生活必需品を提供する社会的なインフラとしての役割を全うし、地域の皆様の生活を支えるべく、感染拡大防止に努めながら店舗営業を継続致しました。
また、「共に学び 共に成長する 繋がる全ての人に幸せを創造する企業」を目指し、中期経営計画スローガンとして「3つの進化(伸化、深化、新化)で企業価値を高める」を掲げ、地域に根差した品揃えの最適化や専門店事業推進による「収益力向上」、事業間連携体制の強化や買物環境の向上による「集客力強化」、電子化やWEB化等によって業務効率化や労働環境の改善を図る「働き方改革」の取り組みを推し進めております。
店舗につきましては、2022年9月、静岡県富士市にアウトドアショップ「SWEN新富士Base」をオープン致しました。また、収益力の向上を目的としたホームセンター「ジャンボエンチョー富士西店」の全面改装を実施した他、当年度内に予定している専門店事業の出店への準備を進めております。以上1店舗を開店し、2店舗を閉店した結果、当第3四半期連結会計期間末現在における店舗数は56店舗(ホームセンター23店、ハードストック11店、ダイソー2店、ズースクエア2店、casa2店、SWEN16店)となりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は27,958百万円(前年同期比97.1%)となりました。利益につきましては、売上高の減少に加えて物流費、光熱費等の店舗運営コストが上昇し、営業利益は335百万円(同46.5%)、経常利益は220百万円(同35.6%)となりました。また、2022年9月に東海地方に接近した台風15号によって当社も一部店舗の敷地が冠水する等、商品、設備、備品等に被害が生じたため、「災害による損失」188百万円を特別損失に計上し、損害保険の適用による「受取保険金」148百万円を特別利益に計上したこと等により、親会社株主に帰属する四半期純利益16百万円(同3.8%)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(ホームセンター事業)
肥料、薬品等の園芸用品やペット用品が堅調に推移しましたが、「巣ごもり消費」が平常時に戻ってきたことにより、塗料、建築金物、電動工具等のDIY用品や、洗剤、キッチン用品等の日用品が減少しました。以上の結果、ホームセンター事業の売上高は20,302百万円(同96.0%)、セグメント利益(営業利益)は39百万円(同18.3%)となりました。
(専門店事業)
ハードウェアショップは作業工具、電動工具、作業衣料等を中心として好調に推移し、売上高は増収となりました。アウトドアショップは、アウトドアブームにより好調に推移していたキャンプ用品は、引き続き需要があるものの徐々に落ち着きを見せており、テント等の高単価商品の販売が減少したことにより売上高は減収となりました。以上の結果、専門店事業の売上高は6,791百万円(前年同期比101.1%)、セグメント利益(営業利益)は、84百万円(同34.8%)となりました。
②財政状態
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,291百万円増加し、37,535百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ1,522百万円増加し、14,816百万円となりました。これは主に現金及び預金の増加751百万円、受取手形及び売掛金の増加368百万円、商品の増加480百万円によるものであります。固定資産は前連結会計年度末に比べ230百万円減少し、22,719百万円となりました。これは主に建物及び構築物の減少161百万円、建設仮勘定の増加81百万円、長期貸付金の減少73百万円、有形固定資産のその他の減少24百万円によるものであります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,413百万円増加し、27,854百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ1,456百万円増加し、17,970百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金の増加1,316百万円、短期借入金の減少309百万円、未払法人税等の減少34百万円、流動負債のその他の増加469百万円によるものであります。固定負債は前連結会計年度末に比べ43百万円減少し、9,883百万円となりました。これは主に社債の減少23百万円、長期借入金の増加81百万円、固定負債のその他の減少101百万円によるものであります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ121百万円減少し、9,681百万円となりました。これは主に利益剰余金の減少119百万円によるものであります。この結果、自己資本比率は、25.8%(前連結会計年度末は27.0%)となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。