【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大の影響はあったものの、段階的な行動制限の緩和による経済活動正常化の動きが見られました。しかしながら、ウクライナ情勢の緊迫化が長期にわたっていることに加え、世界的な資源価格の値上がり、物流コストの高騰や円安が大幅な物価上昇を招くなど、厳しい経営環境が続いております。
このような状況の中、当社グループにおきましては、自社いちご品種「夏瑞/なつみずき」(品種登録名「ペチカほのか」)を中心に、いちご果実及びその他青果物の販売に注力してまいりました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高443,335千円(前年同期比6.1%増加)、営業利益10,868千円(前年同期比11.3%増加)、経常利益11,142千円(前年同期比13.2%増加)、親会社株主に帰属する四半期純利益7,104千円(前年同期比4.5%減少)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(いちご果実・青果事業)
自社品種の販売につきましては、生産面積減少の影響はありましたが、8月中旬から9月にかけての出荷数量が猛暑の影響で極端に減少した前年に対し、今年は大きく減少することはなかったため、前年並みの販売数量を確保することができました。また、「夏瑞/なつみずき」の販売が生食向けギフトを中心に好調に推移したことに加え、自社品種「コア」と国産他品種と輸入いちごを併用し、いちご果実の安定供給に努めた結果、売上高、利益ともに前年同期を上回りました。
その他の青果物におきましては、既存大手取引先を中心に取扱数量が減少したことで、売上高、利益ともに前年同期を若干下回る結果となりました。
この結果、いちご果実・青果事業の売上高は387,434千円(前年同期比3.0%増加)、営業利益は52,407千円(前年同期比4.4%増加)となりました。
(種苗事業)
種苗事業は、自社品種の「ペチカほのか」(商品名「夏瑞/なつみずき」)と「ペチカエバー」(商品名「コア」)の種苗を生産販売しております。栽培方法には、秋に苗を定植し翌年春から秋にかけて果実を生産する秋定植と、春に苗を定植し夏から秋にかけて果実を生産する春定植の、概ね2体系の作型があります。
当第1四半期連結累計期間におきましては、秋定植用苗を販売しており、種苗の販売本数が若干増加したことで、売上高、利益ともに微増いたしました。また、いちご新品種の共同開発業務に関わる収益が引き続き発生しております。
この結果、種苗事業の売上高は14,210千円(前年同期比0.9%増加)、営業利益は10,198千円(前年同期比9.6%増加)となりました。
(馬鈴薯事業)
馬鈴薯事業は、主に種馬鈴薯の生産販売、仕入販売と、青果馬鈴薯の仕入販売からなります。主要売上品である種馬鈴薯には、秋から春にかけて販売する春作と夏に販売する秋作の2体系がありますが、そのメインは春作種馬鈴薯です。当第1四半期連結累計期間におきましては、主に秋作種馬鈴薯の販売を行っております。
当第1四半期連結累計期間におきましては、種馬鈴薯生産のための原種の供給不足や、産地である青森での豪雨による生産数量減少の影響はありましたが、仕入数量の確保に努めた結果、販売数量は前年同期に比べ増加させることができました。
この結果、馬鈴薯事業の売上高は11,814千円(前年同期比180.2%増加)、営業損失は2,595千円(前年同期は営業損失3,442千円)となりました。
(運送事業)
運送事業は、株式会社エス・ロジスティックスが行っております。関東圏を中心とした事業展開で、当社の商品配送を中核として、一般荷主からの配送業務受託も行っております。当第1四半期連結累計期間におきましては、一般荷主からの配送業務受託を進めたことで売上は増加しました。一方で、今後の自社配送の体制に備え、配送用車輌を1台増加したことによる減価償却費の増加や燃料費高騰の影響もあり、利益は減少することとなりました。
この結果、運送事業の売上高は29,875千円(前年同期比28.0%増加)営業損失3,833千円(前年同期は営業損失 2,107千円)となりました。
(2)財政状態の状況
(流動資産)
流動資産は、前連結会計年度末と比較して96,383千円減少し、当第1四半期連結会計期間末で827,617千円となりました。これは現金及び預金が増加したものの、売掛金が減少したことが主因であります。
(固定資産)
固定資産は、前連結会計年度末と比較して2,954千円増加し、当第1四半期連結会計期間末で160,322千円となりました。
(流動負債)
流動負債は、前連結会計年度末と比較して60,374千円減少し、当第1四半期連結会計期間末で156,772千円となりました。これは買掛金、未払法人税等が減少したことが主因であります。
(固定負債)
固定負債は、前連結会計年度末と比較して1,736千円増加し、当第1四半期連結会計期間末で146,584千円となりました。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末と比較して34,791千円減少し、684,583千円となりました。なお、自己資本比率は前連結会計年度末の66.5%から69.3%となっております。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は9,136千円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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