【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、国際財務報告基準(IFRS)を適用している在外子会社において、前連結会計年度第4四半期より2021年4月に公表されたIFRS解釈指針委員会(IFRIC)によるアジェンダ決定「クラウド・コンピューティング契約にかかるコンフィギュレーション又はカスタマイズのコスト(IAS第38号)」を踏まえ、会計方針を変更しました。これに伴い、前第3四半期連結累計期間の数値については、当該会計方針の変更を反映した遡及修正後の数値を記載しております。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
新型コロナウイルスの感染状況が改善されたことにより、経済活動の回復が進むものの、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に伴う地政学的リスクの高まり、不安定な為替相場など、先行き不透明な状況が続いております。また、原材料価格の高騰や半導体を中心とした部材不足等のサプライチェーンの混乱は当期も継続しております。
このような環境下、OKIは上記のリスクへの対応力強化を喫緊の優先課題として取り組むと共に、社会課題解決を通じた持続的成長を実現するための土台作りの完遂を目指し、OKIグループのマテリアリティに基づき、7つの社会課題(老朽化問題、自然災害、交通問題、環境問題、労働力不足、労働生産性、感染症拡大)を解決するモノ・コトの実現に取り組んでおります。
当第3四半期連結累計期間の業況は、売上高は2,566億円(前年同期比102億円、4.1%増加)となりました。半導体等の部材不足による生産減のマイナス影響は長期化しておりますが、前年からの期ズレの他、為替によるプラス影響もあり、増収となりました。
利益面につきましては、為替影響や前年同期に計上した一過性収益による反動減のマイナス影響が大きく、営業損失は48億円(同47億円悪化)となりましたが、サプライチェーンによるマイナス影響に対しては、物量増、販売価格の適正化、固定費削減などのプラス要因により、打ち返しております。また、調達先拡大などの調達力強化や設計変更による代替部材対応といったサプライチェーン影響対策は継続して取り組んでおり、代替部材による生産準備は着実に進捗しております。
経常損失は、営業外為替差損益の悪化等により、79億円(同80億円悪化)となりました。
親会社株主に帰属する四半期純損失は、構造改革に伴う特別損失が減少したことなどにより116億円(同54億円悪化)となりました。
事業別の外部顧客に対する売上高及び営業利益は、次のとおりであります。
<ソリューションシステム事業>
売上高は1,192億円(前年同期比116億円、10.7%増加)となりました。パブリックソリューション事業領域では買収した航空機器事業、エンタープライズソリューション事業領域では通信キャリア向け案件などを中心として、全ての事業領域において増収となりました。
営業利益は、部材価格の高騰、為替によるマイナス影響に加えて、エンタープライズソリューション事業領域でのソフト開発案件の失敗コスト増が影響し、3億円(同12億円減少)となりました。
<コンポーネント&プラットフォーム事業>
売上高は1,371億円(前年同期比14億円、1.0%減少)となりました。モノづくりプラットフォーム事業領域はFA/半導体製造装置向けが前期に引き続き好調でした。一方、コンポーネント事業領域は、情報機器事業での為替による増収影響がありましたが、自動機事業の部材不足による生産減の影響が大きく、減収となりました。
営業損失は11億円(同45億円悪化)となりました。モノづくりプラットフォーム事業領域の増収影響や構造改革による固定費削減効果があったものの、コンポーネント事業領域の減収影響と前年同期に計上した一過性収益による反動減により、前年同期比で減益となりました。
<その他>
売上高は、4億円(前年同期比1億円、21.7%増加)、営業利益は4億円(同2億円増加)となりました。
②財政状態
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に対して124億円増加の3,816億円となりました。自己資本は、親会社株主に帰属する四半期純損失を116億円計上したこと及び普通配当を26億円実施したこと等により、前連結会計年度末に対して142億円減少の932億円となりました。その結果、自己資本比率は24.4%となりました。
資産では主に、受取手形、売掛金及び契約資産が137億円減少した一方で、棚卸資産が275億円増加しております。
負債では主に、借入金が増加しており、前連結会計年度末872億円から325億円増加し、1,197億円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、主に運転資金が増加したことにより、144億円の支出(前年同期3億円の支出)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に固定資産の取得による支出があったことにより、136億円の支出(同151億円の支出)となりました。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローとをあわせたフリー・キャッシュ・フローは280億円の支出(同154億円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に借入れによる収入等があったことにより、262億円の収入(同35億円の収入)となりました。
以上の要因に加え、現金及び現金同等物に係る換算差額による増加12億円により、当第3四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末の334億円から328億円となりました。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間のOKIグループ(当社及び連結子会社)の研究開発活動の金額は、6,862百万円であります。
主な研究成果として、コンポーネント&プラットフォーム事業において、KRYSTAL株式会社との共同開発により、超音波センサーの感度を20倍にする圧電単結晶薄膜接合技術を確立し、単結晶薄膜を接合したウエハーによる圧電MEMSデバイスの試作に成功いたしました。
(4)主要な設備
前連結会計年度末において建設中であった本庄工場H1棟は、当第3四半期連結累計期間において完成しております。
