【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の行動制限緩和により、経済活動が正常化したことを背景に、持ち直しの傾向となりました。主に自動化、省力化、省人化に関する投資は継続的に行われ、昨年から続いている部品不足は改善されてきましたが、製品の長納期化はいまだ続いております。また、原材料高やエネルギー高、人手不足等による製品価格の上昇により、設備投資を先送りにする企業も見受けられるなど、足元の購買意欲が減少していることから今後の影響が懸念されております。
海外経済は、景気に不透明感が増してきました。北米では、高いインフレと金融不安の環境下、積極的な投資は見送られております。また中国では、ゼロコロナ政策が大幅に緩和されたことから需要の回復が見込まれておりましたが、春節の影響で稼働日が少ないこともあり、大きな需要はありませんでした。
このような経済状況にあって、1-3月の工作機械受注は内需で前年同期比14.1%減、外需では同11.0%減となりました。また鉱工業生産指数には鈍化がみられ、同1.5%減となりました。建設関連では建築着工床面積が同2.7%減、新築住宅戸数は0.7%増となりました。
a.財政状態
(総資産)
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ2,795百万円減少し、120,119百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金の減少718百万円、電子記録債権の減少788百万円、仕掛品の減少588百万円等により流動資産が3,820百万円減少、投資その他の資産が927百万円増加したことによります。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ1,188百万円減少し、49,587百万円となりました。この主な要因は、支払手形及び買掛金の増加1,437百万円、契約負債の減少1,810百万円等により流動負債が1,227百万円減少したことによります。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ1,607百万円減少し、70,531百万円となりました。この主な要因は、剰余金の配当により2,632百万円減少、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により1,237百万円増加したこと等によります。
b.経営成績
当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は43,781百万円と前年同期比4,962百万円増(12.8%増)となりました。損益面では、原材料価格やエネルギー価格等の高騰があったことに加え、営業活動の正常化に伴う販管費増加の影響もありましたが、増収効果により、営業利益は1,767百万円と前年同期比298百万円増(20.3%増)となりました。経常利益は1,863百万円と前年同期比77百万円増(4.4%増)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,237百万円と前年同期比77百万円増(6.7%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(機械・工具セグメント)
国内の自動車業界は3月末に向けて稼働率が上がったことにより工具の需要は高まりましたが、機械設備の投資は電気自動車関連が中心でした。半導体業界は需要に対応する生産設備が整いつつあることから、増産から維持補修へと投資目的が変わってきております。また海外の状況について、北米では堅調な自動車業界向けの工作機械需要が維持される一方で、医薬品の市場環境に変化が見られ、射出成形機の引合は減少傾向となりました。中国ではロックダウンの影響がありましたが、自動車業界において設備投資が進みました。以上の結果、売上高は30,295百万円と前年同期比3,889百万円増(14.7%増)となり、営業利益は1,269百万円と前年同期比498百万円増(64.6%増)となりました。
(建設資材セグメント)
国内の建設需要は、大規模工場や物流施設、再開発などの需要は堅調でしたが、中小規模の案件は減少傾向となりました。また、住宅設備に関しては、新築物件は減少傾向にありますが、新生活に向けたリフォーム需要がありました。以上の結果、売上高は10,908百万円と前年同期比1,548百万円増(16.5%増)となり、営業利益は540百万円と前年同期比91百万円増(20.3%増)となりました。
(建設機械セグメント)
国内の建設機械は、機械価格の値上げにより新品の引合件数が減少していることに加えて、中古市場での流通量も減少傾向にあります。レンタル業については、需要期で安定した稼働となりました。その結果、売上高は1,825百万円と前年同期比548百万円減(23.1%減)となり、営業利益は4百万円と前年同期比38百万円減(89.4%減)となりました。
(IoTソリューションセグメント)
物流施設や量販店向けの売上が好調でしたが、競争の激化により、利益の確保が難しい局面になりました。当期よりセグメント間のシナジーを強化するため、セグメント名をセキュリティからIoTソリューションに変更し、ソリューション提案を行うことで他社との差異化をすすめてまいります。本セグメントの売上高は751百万円と前年同期比72百万円増(10.6%増)となり、営業利益はコスト削減効果もあり、29百万円と前年同期比56百万円増(黒字化)となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は0百万円であり、セグメント上は全額IoTソリューションセグメントに係るものであります。
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