【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当第2四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年9月30日)の売上高は、LAL事業の伸長があった一方、ロイヤリティーの大幅な減少や国内における薬価引き下げの影響により医薬品事業が減収となり、前年同期と比べ15.9%減の17,258百万円となりました。
営業利益は、米国で実施中の腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI-6603追加臨床試験の被験者組み入れが完了したことに伴い研究開発費が減少しましたが、減収の影響により、56.8%減の2,610百万円となりました。円安に伴う為替差益の計上等により減益幅が縮小し、経常利益は43.7%減の3,600百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は37.4%減の3,141百万円となりました。
セグメント別の売上概況
<医薬品事業>
・国内医薬品(5,808百万円、前年同期比14.7%減)
関節機能改善剤アルツは、新型コロナウイルス感染症影響からの市場の回復基調に加え、競合品からの切り替え施策が奏功し、医療機関納入本数は増加しました。当社売上高は、出荷時期の影響により出荷数量が増加しましたが、薬価引き下げの影響を受け減少しました。
2021年5月19日に販売を開始した関節機能改善剤ジョイクルは、前年同期に出荷が集中した反動により、当社売上高は大幅に減少しました。なお、本剤については、添付文書の「重大な副作用」の項にてショック、アナフィラキシーに係る注意喚起を行っていましたが、本剤の投与後にショック、アナフィラキシーの発現が複数報告されたことから、医療関係者の方々にさらなる周知を実施するために、2021年6月1日に安全性速報(ブルーレター)を発出しました。引き続き、販売提携先である小野薬品工業株式会社と連携し、副作用報告等の情報収集や安全性に関する情報提供を積極的に進めています。また、専門家や医療機関等の協力を得ながら、2022年4月より原因究明に向けた臨床研究を実施しています。
眼科手術補助剤オペガン類は、新型コロナウイルス感染症の影響が一巡し、感染拡大以前の市場の成長基調に戻りつつあることから、医療機関納入本数は増加しました。当社売上高は、販売提携先の在庫調整に加え、薬価引き下げの影響により減少しました。
内視鏡用粘膜下注入材ムコアップは、前年同期に出荷が多かった反動に加え、保険償還価格改定の影響により、当社売上高は減少しました。
腰椎椎間板ヘルニア治療剤ヘルニコアの医療機関納入本数は前年同期並みとなりましたが、当社売上高は出荷時期の影響により増加しました。
・海外医薬品(4,384百万円、同1.5%減)
米国における単回投与の関節機能改善剤ジェル・ワンは、2022年7月から価格公開に関する制度変更が行われた影響により、現地販売本数は減少しました。当社売上高は、円安効果により大幅に増加しました。
5回投与の関節機能改善剤スパルツFXは、少数回投与製品が選好される傾向により複数回投与製品には厳しい環境が継続していますが、現地販売本数は前年同期並みとなりました。当社売上高は、出荷タイミングにより減少しました。
中国向けアルツは、新型コロナウイルス感染症の再拡大に伴う主要都市でのロックダウンが継続して発生しており、現地販売本数は大幅に減少しました。当社売上高は、包装資材変更に伴い第1四半期の出荷が無かったことから、大幅に減少しました。なお、年間出荷計画に基づき2022年8月から出荷を再開しています。
・医薬品原体・医薬品受託製造(1,497百万円、同12.6%増)
医薬品原体は前年同期並みとなりましたが、海外子会社ダルトン ケミカル ラボラトリーズ インクの医薬品受託製造等は円安効果により増加しました。
これらに加え、ロイヤリティー(1百万円、同100.0%減)の大幅な減少により、医薬品事業の売上高は11,692百万円(同27.5%減)となりました。
<LAL事業>
海外子会社アソシエーツ オブ ケープ コッド インクにおける販売活動強化に伴うエンドトキシン測定用試薬及びグルカン測定体外診断用医薬品の増加や受託試験サービスの受注増に加え、国内販売の堅調な推移により、売上高は5,566百万円(同26.7%増)となりました。
②財政状態
当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ2,578百万円増加の77,823百万円となりました。これは主に現金及び預金、売掛金が増加したことによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ834百万円減少の8,069百万円となりました。これは主に未払金が減少したことによるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ3,413百万円増加の69,753百万円となりました。これは主に為替換算調整勘定の増加によるものです。
③会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年同四半期連結累計期間に比べ1,943百万円増加し、24,391百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は268百万円となりました。主な収入の内訳は、税金等調整前四半期純利益3,600百万円であり、主な支出の内訳は、売上債権の増加額1,118百万円および未払金の減少額1,121百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は1,338百万円となりました。主な収入の内訳は、有価証券及び投資有価証券の運用による収入2,362百万円であり、主な支出の内訳は、有形固定資産の取得による支出973百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,883百万円となりました。主な支出の内訳は、自己株式の取得による支出932百万円および配当金の支払額843百万円です。
(3) 経営の基本方針
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営の基本方針について重要な変更はありません。
(4) 目標とする経営指標
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの目標とする経営指標について重要な変更はありません。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当社グループは、世界の人々の健康で心豊かな生活に貢献するために、専門分野とする糖質科学に特化して、独創的な医薬品等の創製を目指しています。
今後の事業成長の鍵を握る新薬の早期かつ継続的な上市を実現するために、対象物質や重点疾患を絞り込んだ効率的な活動を推進するとともに、独自の創薬技術の強化やオープンイノベーションの活用によりプロジェクト数の拡充を図っていきます。
当第2四半期連結累計期間における研究開発費の総額は、3,407百万円、対売上高比率(ロイヤリティー除く)は、19.7%となりました。
研究開発活動の主な進捗状況は、以下のとおりです。
・SI-449(癒着防止材、開発地域:日本)
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により試験スケジュールに遅延が生じていましたが、2022年9月に消化器外科領域におけるピボタル試験の被験者組み入れが完了しました。本試験は、消化器外科領域において有効性(癒着の防止効果)、安全性及び操作性を確認することを目的として実施しています。
なお、2022年5月に適用範囲の拡大を目的とした婦人科領域におけるパイロット試験の被験者組み入れが完了しています。両試験の経過観察期間の後、取得したデータをもとに承認申請を目指します。
SI-449は、当社独自のグリコサミノグリカン架橋技術を用いて創製したコンドロイチン硫酸架橋体を主成分とする粉末状の医療機器です。水分を吸収し膨潤する特性を有しており、撒布後に手術創部と周辺組織の間でバリアとなることで、外科手術における術後癒着の防止効果が期待されます。本テーマは国内のみならず、グローバル展開を視野に入れて開発を進めていきます。
その他の研究開発活動については、重要な変更はありません。
