【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における当社グループを取巻く外部環境は、インフレーション抑制に向けた各国の利上げ動向、為替変動、ウクライナ情勢の長期化など、引き続き不安定な状況で推移しました。
このような環境下、当社グループは、「三和グローバルビジョン2030」及び「中期経営計画2024」の2年目をスタートし、引き続き、気候変動やデジタル化で変化する社会のニーズに応える高機能開口部ソリューションのグローバルリーダーへ向けた基盤の確立に注力し、基本戦略を実行しました。基本戦略の「日・米・欧のコア事業の強化、領域拡大」では、2023年1月に米国で自動ドアの販売、施工、修理サービスを専門とするDoor Control, Inc.及びDoor Concepts, Inc.を買収しました。「防災・環境対応製品の拡充と製品・サービスのスマート化推進」では、高い耐風圧性能800Paを実現した軽量シャッター「耐風ガードLS」、鋼製軽量ドアの特徴である軽さと堅牢性の両立に加え防火性能も兼ね備えた屋内用防火ドア「鋼製軽量ドア 窓付特定防火設備タイプ」等、製品の防災・環境対応とスマート化に努めました。「アジア事業の成長力強化」では、新たに三和上海、三和NF常熟、AUBを連結範囲に加え、事業基盤強化に注力しました。
セグメント別の概況は、日本では、工場施設や大型再開発案件を中心に重量シャッター・ビルマンションドア等の基幹商品に加え、メンテ・サービス事業も好調に推移しました。北米では、住宅向け市場が大きく落ち込む一方、非住宅市場が堅調に推移し、売価維持にも努めました。欧州では、住宅市場の悪化に伴いガレージドアは厳しい環境で推移しました。アジアでは、新規連結効果により増収となりました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は、前年同四半期比11.1%増の132,173百万円となりました。利益面では、営業利益は、前年同四半期比77.7%増の8,670百万円、経常利益は、前年同四半期比109.8%増の8,263百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同四半期比126.5%増の5,833百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりであります。
① 日本
売上高は、前年同四半期比9.1%増の51,274百万円、利益に関しましては、前年同四半期に比べ595百万円改善し504百万円のセグメント利益となりました。
② 北米
売上高は、前年同四半期比13.1%増の50,989百万円(外貨ベースでは0.2%減)、利益に関しましては、前年同四半期比71.7%増の7,616百万円のセグメント利益となりました。
③ 欧州
売上高は、前年同四半期比9.5%増の27,481百万円(外貨ベースでは0.1%増)、利益に関しましては、前年同四半期比16.5%減の855百万円のセグメント利益となりました。
④ アジア
売上高は、前年同四半期比38.0%増の2,411百万円、利益に関しましては、前年同四半期に比べ100百万円減の41百万円のセグメント損失となりました。
財政状態に関する状況は、以下のとおりであります。
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、主に棚卸資産や固定資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ5,043百万円増加し447,318百万円となりました。負債は、主に借入金の増加等により、前連結会計年度末に比べ3,507百万円増加し203,430百万円となりました。純資産は、主にその他有価証券評価差額金や為替換算調整勘定の増加等により、前連結会計年度末に比べ1,536百万円増加し243,887百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.3ポイント減少し54.1%となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1,468百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。