【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
①
経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国の経済は、長期化する新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され、経済活動が緩やかに持ち直す動きが見られた一方で、ロシア・ウクライナ情勢に端を発する資源・穀物価格の世界的な高騰や為替相場における歴史的な円安の進行等、依然として経済環境の先行きが不透明な状況が続いております。当社グループが属する食品流通業界におきましては、行動制限の解除により中食・外食需要が回復傾向となったものの、エネルギーコストの高騰や相次ぐ食品価格の値上げ等による先行きへの不安から、消費者の節約志向が根強く残る厳しい状況が続いております。このような状況のなか、当社グループの売上高は、主力である米穀事業において供給過剰による需給の緩みから令和3年産米の取引価格が下落したこと、家庭用向けの販売が低調であったこと等から、104,704百万円(前年同期比2.9%減)となりました。また、損益面では、生産や流通に係るコストが上昇する状況下において販売に見合う仕入れの徹底で在庫数量の適正化を図ったほか、需給環境に応じた仕入ルートの開拓と複線化に努め原料調達及び提案営業において優位性を確保できたこと、輸入飼料原料の価格が高騰するなか飼料事業において想定以上に国産飼料原料の需要が高まり利益が上振れしたこと、世界の穀物相場が高騰するなか海外子会社において価格転嫁が奏功し利益の確保ができたこと等により、営業利益は1,316百万円(前年同期比150.2%増)、経常利益は1,371百万円(前年同期比123.3%増)となりました。なお、保有する投資有価証券の一部売却を行ったことによる特別利益の計上があったことから、親会社株主に帰属する当期純利益は1,038百万円(前年同期比105.6%増)となりました。
セグメント別の状況については、以下のとおりです。
ⅰ
米穀事業米穀事業におきましては、干ばつの影響によりカリフォルニア産中粒種の収穫量が減少したことでミニマム・アクセス米の取引単価が上昇しましたが、国内においては豊作が続いたことによる需給の緩みが継続し、令和3年産米の取引価格は下落傾向で推移しました。外食及びコンビニエンスストアを中心とした中食向けの販売は回復傾向となったものの、量販店における家庭用向けの販売が低調であったこと等から、売上高は84,916百万円(前年同期比7.5%減)となりました。一方、損益面では、需給環境に応じた仕入ルートの開拓と複線化を推進し、原料調達や提案営業において優位性を確保できたこと等から、営業利益は1,655百万円(前年同期比89.3%増)となりました。
ⅱ
飼料事業飼料事業におきましては、世界的な穀物相場の高騰を受け、国産飼料原料の需要が高まり価格が上昇するなか、糟糠類や穀類の調達と販売を強化したことが奏功し、売上高は9,359百万円(前年同期比25.6%増)となりました。損益面では、原料全般において仕入・販売エリアを拡大できたこと、コストの削減に努めたこと等から、営業利益は515百万円(前年同期比31.8%増)となりました。
ⅲ
鶏卵事業鶏卵事業におきましては、配合飼料価格及びエネルギーコストの高騰や鳥インフルエンザの被害拡大等を背景に鶏卵相場が大きく変動するなか、量販店向けの家庭用ブランド卵の販売数量が増加したこと、消費者ニーズに合わせた鶏卵・鶏肉加工品の販売を強化したことが奏功し、売上高は6,815百万円(前年同期比30.3%増)となりました。しかしながら、物流費をはじめとするコストの上昇が収益を圧迫したことで、営業利益は21百万円(前年同期比36.9%減)となりました。
ⅳ
食品事業食品事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響から病院営業の機会が制限されたことでヘルスケア商品の販売数量は減少しましたが、米菓メーカー向けの加工用原料米の販売及びコンビニスイーツの原料としての穀粉販売が好調に推移したことにより、売上高は3,613百万円(前年同期比8.4%増)、営業利益は45百万円(前年同期比39.1%増)となりました。
② 財政状態の状況当連結会計年度末における総資産は29,382百万円となり、前連結会計年度末と比べ481百万円の減少となりました。これは主に現金及び預金の増加額495百万円、未収入金の増加額479百万円等に対し、前渡金の減少額1,500百万円等があったためであります。負債につきましては負債合計が18,044百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,239百万円の減少となりました。これは主に支払手形及び買掛金の増加額761百万円、未払法人税等の増加額236百万円、前受金の増加額492百万円、その他流動負債の増加額286百万円等に対し、短期借入金の減少額3,108百万円等があったためであります。純資産につきましては純資産合計が11,337百万円となり、前連結会計年度末と比べ758百万円の増加となりました。これは主に利益剰余金の増加額954百万円、非支配株主持分の増加額66百万円等に対し、繰延ヘッジ損益の減少額309百万円等があったためであります。
③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,342百万円となり、前連結会計年度末に比べ494百万円増加(前年同期比26.7%増)しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の営業活動の結果獲得した資金は、4,343百万円(前年同期比461.1%増)となりました。これは主に未収入金の増加479百万円等に対し、税金等調整前当期純利益1,535百万円、減価償却費487百万円、棚卸資産の減少501百万円、仕入債務の増加759百万円、その他の流動資産の減少1,368百万円等があったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の投資活動の結果使用した資金は、569百万円(前年同期比0.7%減)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入232百万円等に対し、有形固定資産の取得による支出639百万円、投資有価証券の取得による支出121百万円等があったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の財務活動の結果使用した資金は、3,290百万円(前年同期比963.7%増)となりました。これは主に短期借入金の減少3,175百万円等があったためであります。
④生産、受注及び販売の実績
ⅰ 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度(自
2022年1月1日至
2022年12月31日)
前年同期比(%)
米穀事業(千円)
41,557,542
92.5
食品事業(千円)
856,240
105.9
合計(千円)
42,413,783
92.7
(注) 金額は製造原価によっております。
ⅱ 商品仕入実績当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度(自
2022年1月1日至
2022年12月31日)
前年同期比(%)
米穀事業(千円)
38,447,475
89.7
飼料事業(千円)
8,013,340
127.6
鶏卵事業(千円)
6,342,374
115.0
食品事業(千円)
1,971,238
97.0
合計(千円)
54,774,429
96.6
(注) 金額は仕入価額によっております。
ⅲ
受注状況該当事項はありません。
ⅳ 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度(自
2022年1月1日至
2022年12月31日)
前年同期比(%)
米穀事業(千円)
84,916,068
92.5
飼料事業(千円)
9,359,760
125.6
鶏卵事業(千円)
6,815,438
130.3
食品事業(千円)
3,613,044
108.4
合計(千円)
104,704,311
97.1
(注) 1
セグメント間の取引については相殺消去しております。2
最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先
前連結会計年度(自
2021年1月1日至
2021年12月31日)
当連結会計年度(自
2022年1月1日至
2022年12月31日)
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
日本デリカフーズ協同組合
16,867,907
15.6
16,175,327
15.4
農林水産省
12,667,101
11.7
12,799,770
12.2
㈱イトーヨーカ堂
8,755,973
8.1
7,868,530
7.5
3
米穀事業の内容は次のとおりであります。
区分
前連結会計年度(自
2021年1月1日至
2021年12月31日)
精米
玄米
その他
計
数量
構成比(%)
78.5
21.5
-
100.0
トン
338,419
92,897
-
431,316
売上高
構成比(%)
74.2
23.4
2.4
100.0
千円
68,158,987
21,472,016
2,168,838
91,799,842
区分
当連結会計年度(自
2022年1月1日至
2022年12月31日)
精米
玄米
その他
計
数量
構成比(%)
74.9
25.1
-
100.0
トン
283,445
95,177
-
378,622
売上高
構成比(%)
74.8
24.4
0.7
100.0
千円
63,553,116
20,739,045
623,906
84,916,068
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、当社グループにおける重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
ⅰ. 経営成績の分析経営成績の分析については、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。
ⅱ. キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析については、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
ⅲ.資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品仕入及び製品製造費用ほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要は生産ラインの増設及びその他機械装置の更新等にかかる設備投資等によるものであります。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を資金調達の基本としております。当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達していく考えであります。
ⅳ. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、最重点戦略分野への資本投下に対して会社の経営状態(投資状態)を判断する指標として総資本経常利益率を活用しております。当面、5%以上の目標を設定しております。加えて、売掛金の低減・在庫の削減を通して総資本回転率の向上を進めるとともに、売上高経常利益率1%を目標に置いております。当連結会計年度の総資本経常利益率は4.7%(前年同期比2.6ポイント増加)、売上高経常利益率は1.3%(前年同期比0.7ポイント増加)となりました。引き続きこの指標を達成するよう取り組んでまいります。
