【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症に伴う行動制限が緩和されたことにより、社会経済活動の正常化が進展し、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、ロシア・ウクライナ問題などの影響による資材価格およびエネルギー価格の高騰、欧米を中心としたインフレの長期化や政策金利の上昇、また円安の進行や人手不足の影響などから、国内外ともに景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。このような経済環境の中、当グループはサステナブルな社会の実現と企業価値の向上を目指した中期経営計画「KBKプラスワン2025」の3年目を迎えております。計画で掲げた戦略の達成に向け、事業ポートフォリオの最適化を加速させ、新規事業分野へリソースを注力し、また株主価値に資する資本政策の実行を着実に進めております。当第1四半期連結累計期間につきましては、産業インフラ関連事業においては海外プラント向け重電事業が好調を維持し、機能素材関連事業においては炭素繊維関連事業が堅調に推移いたしました。また、ねじ関連事業は建設機械向けを中心に昨年度に引き続き好調に推移いたしました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は前年同期に比べ6億84百万円増加の100億59百万円となり、売上総利益も前年同期に比べ2億21百万円増加の21億28百万円となりました。一方で、コロナ禍による行動制限が緩和される中、営業活動が活発化したことに伴い販売費及び一般管理費が前年同期に比べ68百万円増加したものの、営業利益は前年同期に比べ1億52百万円増加の1億49百万円となりました。経常利益につきましては、持分法による投資利益が減少したものの、営業利益が増加したことから、前年同期に比べ44百万円増加の3億3百万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては、前年同期に比べ25百万円増加の1億72百万円となりました。
セグメント業績につきましては次のとおりであります。
産業設備関連部門産業インフラ関連事業の海外プラント向け重電事業が昨年度に引き続き好調を維持し、資源・計測機関連事業においても自動車検査装置事業が堅調に推移したことから、売上高は前年同期に比べ4億70百万円増加の26億6百万円となり、セグメント利益は前年同期に比べ1億48百万円増加したものの59百万円の損失となりました。
産業素材関連部門機能素材関連事業は、需要回復による航空機業界の持ち直しなどにより海外向けを中心に炭素繊維複合材料関連が堅調に推移したことから、売上高は前年同期に比べ60百万円増加の30億50百万円となり、セグメント利益は前年同期に比べ21百万円増加の65百万円となり、増収増益の結果となりました。
機械部品関連部門ねじ関連事業は、建設機械向けを中心に国内外ともに昨年度に引き続き好調に推移いたしました。一方で、ばね関連事業は、定荷重ばねの自動車産業向けおよび中国向け特需が一服したことなどにより落ち込み、売上高は前年同期に比べ1億52百万円増加の44億3百万円となったものの、セグメント利益は前年同期に比べ19百万円減少の1億41百万円となり、増収減益の結果となりました。
(2) 経営方針・経営戦略等当第1四半期連結累計期間において、当グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第1四半期連結累計期間において、当グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動記載すべき重要な研究開発活動はありません。