【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(自 2023年1月1日 至 2023年6月30日)における世界経済は、ロシアのウクライナ侵攻の長期化による国際情勢不安を背景に、米国での高インフレと高金利の影響による消費の後退など世界的な景気後退懸念の状況が継続しております。また、わが国経済は、新型コロナウイルス感染症の対策が進み、景気は緩やかな回復基調が続いているものの、輸入物価やエネルギー価格の上昇などによって高インフレとなり、消費マインドは伸び悩んでおり、国内外とも依然として先行きは不透明な状況が続いております。
このような中、当社グループは中期経営計画のスタートにあたり、この先20年、30年という長期スパンで何を目指していくのかを考え、企業パーパスを「Activate Your Life」と定めました。「Activate Your Life」とは、ステークホルダーとともに、無限に広がる界面カガクのチカラで様々な社会課題を解決し、より豊かな暮らしや輝く未来に貢献することです。この企業パーパスに基づき、中長期成長ビジョンとして『世界中のお客様から最も信頼されるイノベーション・カンパニー』を掲げ、3か年中期経営計画『INNOVATION25』(2023-2025)を策定しスタートしました。現在、中期経営計画の5大戦略である「事業構造の大転換」「メリハリのある投資」「生産性改革」「サステナブル経営の推進」「大家族主義の進化」の推進に取り組んでいるところであります。
今後も激変していく経営環境をビジネスチャンスへと昇華し、社会からますます必要とされる価値を提供する事業に注力し永続的成長を目指してまいります。
当第2四半期連結累計期間の売上高は24,306百万円(前年同期比2.5%減)、営業利益432百万円(前年同期比68.8%減)、経常利益766百万円(前年同期比58.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益285百万円(前年同期比73.1%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。なお、文中の各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおりません。
(化学品事業)
売上高は17,160百万円(前年同期比4.9%減)、セグメント利益は444百万円(前年同期比54.3%減)となりました。
欧米アパレルの在庫調整並びにコロナ急拡大に伴う中国の低稼働の影響による需要減により、繊維化学品の売上が大幅に減少し、新規ビジネス獲得などがありましたが、減収減益となりました。
(化粧品事業)
売上高は6,823百万円(前年同期比8.2%増)、セグメント利益は850百万円(前年同期比30.5%減)となりました。
当社デミコスメティクスにおいては、美容サロンの来店客数減による市況悪化の影響を受けたものの、新ブランドの上市・拡販等により堅調に推移いたしました。連結子会社においては、DEMI KOREA CO.,LTD.における販売や山田製薬株式会社における受託事業は好調に推移いたしました。一方で、デミコスメティクスでの戦略的なプロモーション投資等により利益は減少しました。
(その他)
売上高は322百万円(前年同期比43.3%減)、セグメント利益は58百万円(前年同期比18.6%増)となりました。
②財政状態
(資産)
当第2四半期連結会計期間末の資産合計につきましては、前連結会計年度末に比べ、539百万円減少し55,582百万円となりました。この主な要因は、受取手形及び売掛金が395百万円及び商品及び製品が314百万円減少したことによるものであります。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末の負債合計につきましては、前連結会計年度末に比べ、1,837百万円減少し23,891百万円となりました。この主な要因は、支払手形及び買掛金が689百万円及び長期借入金が634百万円、短期借入金が350百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末の純資産合計につきましては、前連結会計年度末に比べ、1,297百万円増加し31,690百万円となりました。この主な要因は、為替換算調整勘定が1,119百万円増加したことによるものであります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ185百万円増加し、6,448百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られたキャッシュ・フローは1,759百万円となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益768百万円及び減価償却費1,101百万円、売上債権の減少額738百万円、棚卸資産の減少額636百万円等の収入と、仕入債務の減少額874百万円、法人税等の支払額531百万円の支出によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用したキャッシュ・フローは501百万円となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入550百万円等の収入と、定期預金の預入による支出485百万円及び有形固定資産の取得による支出567百万円の支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用したキャッシュ・フローは1,415百万円となりました。これは主に、借入金の返済による支出(純額)1,034百万円、配当金の支払299百万円によるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,136百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金・設備投資資金については、営業活動から獲得する自己資金及び金融機関からの借入による調達を基本としております。