【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)
財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、7月以降の新型コロナウイルス感染症第7波による感染拡大を受けながらも、一方で入国制限の緩和が図られるなど経済活動の正常化が進みました。しかしながら、ロシア・ウクライナ情勢の緊迫化による資源価格の高止まりと、欧米の金利上昇に伴う急激な円安を背景にインフレが進行しており、消費の冷え込みに対する懸念から先行きは不透明な状況となっております。
このような環境の中、当社グループにおきましては、変容する経済環境・ライフスタイルに対応すべく業容改革を推し進め、生活インフラである車関連事業及び外食事業を通じ地域の暮らしに寄与すべく営業活動を行ってまいりました。
当社グループのセグメントごとの業績は、次のとおりであります。
<オートバックス事業>
当第2四半期連結会計期間末におけるオートバックス事業の店舗数は、15店舗であります。当第2四半期連結累計期間中における店舗の新設及び廃止はございません。
オートバックス事業が属する国内カー用品市場の環境につきましては、自動車メーカー各社が部品供給の遅れにより減産を行う等、国内の新車販売台数の低迷が続いております。その一方で、3年ぶりに行動規制が解除となったことからゴールデンウィーク・お盆帰省などの外出機会が増加し、ロングドライブに関連した消耗品の需要が伸長しました。反面、カーナビゲーション・ドライブレコーダーは、新車への取付需要の低迷により市場が活力を欠く状態にあります。
このような環境の中で当社グループは、2019年5月に公表した「2019 中期経営計画」のもと「クルマのことならオートバックス」の実践を通じた地域ナンバーワンの店づくりを目指し、顧客満足度向上のための接遇・接客力の強化、技術力を備えた専門スタッフの育成に取り組んでおります。販売施策といたしましては、中期的な重点分野と位置付けるボディコーティングやヘッドライトコーティングメニュー等、車の美観向上に関するピットサービスメニューにつき継続的な拡販に努めており、堅調に売上を伸ばしております。タイヤ販売につきましては、メーカー各社の価格改定により2度の値上げを実施しましたが、低価格帯商品を充実させた売場づくりと積極的な販促活動による駆け込み需要の取り込みにより、数量・金額ともに前年から増加しました。車販売部門につきましては、活性化する中古車市場を背景に買取り・オークション販売が大幅に増加する一方、販売単価の高い新車販売が自動車メーカーからの納車の遅れ等から停滞した影響により、前年を下回る結果となっております。
これらの取り組みにより、オートバックス事業の売上高は4,583,737千円(前年同期比3.5%増)となりました。
<飲食事業>
当社グループは、2019年7月に設立した子会社「株式会社バッファローフードサービス」において、㈱焼肉ライクがチェーン展開する『焼肉ライク』のフランチャイジーとして飲食事業を運営しております。前連結会計年度までに開設した5店舗とともに、2022年4月7日に広島県内で同チェーン初出店となる「焼肉ライク ekie広島店」、2022年4月21日に「焼肉ライク 南池袋店」を新たにオープンし、当第2四半期連結会計期間末における飲食事業の店舗数は7店舗となりました。
『焼肉ライク』は、「Tasty! Quick! Value!」をキャッチフレーズに、1人1台の無煙ロースターを導入し、お客様が好きな部位を好きなだけ楽しむことができる、個人客をメインターゲットにした新感覚の“焼肉ファストフード店”であります。
飲食事業が属する外食業界におきましては、2022年3月末のまん延防止等重点措置の解除により、人流制限が緩和され、個人消費に持ち直しの兆しが見られたものの、コロナ禍でのライフスタイルの変化や、商品価格の上昇等による消費者の節約志向、また原料、エネルギー単価の高騰による企業収益への影響等、経営環境は依然厳しい状況が続いております。
当社グループといたしましては、引き続き新型コロナウイルス感染対策を行いつつ、お客様・取引先様・従業員の安全と健康を第一義とした店舗運営を徹底し、新規店舗の周辺地域への認知度向上を図るとともに、既存店舗のサービス充実に努めてまいります。
これらの取り組みにより、飲食事業の売上高は店舗数の増加等を反映し330,028千円(前年同期比67.9%増)となりました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高4,913,765千円(前年同期比6.3%増)、営業利益157,455千円(同206.5%増)、経常利益182,404千円(同35.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益110,037千円(同20.6%増)となりました。
セグメント別の売上高は次のとおりであります。
セグメント
前第2四半期
連結累計期間
当第2四半期
連結累計期間
対前期
増減率
(△は減少)
(%)
金額
構成比
金額
構成比
(千円)
(%)
(千円)
(%)
オートバックス事業
4,426,918
95.7
4,583,737
93.3
3.5
飲食事業
196,616
4.3
330,028
6.7
67.9
合計
4,623,535
100.0
4,913,765
100.0
6.3
各品目別の売上高及び構成比は次のとおりであります。
品目
前第2四半期
連結累計期間
当第2四半期
連結累計期間
対前期
増減率
(△は減少)
(%)
金額
構成比
金額
構成比
(千円)
(%)
(千円)
(%)
ピット・サービス工賃
1,422,393
30.8
1,492,961
30.4
5.0
タイヤ・ホイール
827,496
17.9
989,306
20.1
19.6
アクセサリー・メンテナンス用品
858,571
18.6
798,004
16.2
△7.1
カーエレクトロニクス
535,633
11.6
492,403
10.0
△8.1
オイル・バッテリー
375,251
8.1
416,417
8.5
11.0
車販売
365,863
7.9
356,445
7.3
△2.6
飲食
196,616
4.3
330,028
6.7
67.9
その他
41,708
0.9
38,197
0.8
△8.4
合計
4,623,535
100.0
4,913,765
100.0
6.3
(注)1.「飲食」につきましては、2021年4月に「焼肉ライク 川越クレアモール店」を開設し、第1四半期連結累計期間より通期での営業を行っております。また、2022年4月に「焼肉ライク ekie広島店」、「焼肉ライク 南池袋店」を新たにオープンし営業を開始しております。
2.各品目の主な内容は、次のとおりであります。
品目
主な内容
ピット・サービス工賃
オイル交換、タイヤ交換、各種用品取付、板金・塗装、車検・整備、ボディーコーティング、ヘッドライトコーティング、車内クリーニング
タイヤ・ホイール
夏用タイヤ、冬用タイヤ、アルミ・スチールホイール
アクセサリー・メンテナンス用品
チャイルドシート、キャリア、チェーン、車内アクセサリー、ドレスアップ用品(ステアリング、シート、ランプ等)、チューンナップ用品(エアロパーツ、マフラー、サスペンション等)、省燃費用品等
カーエレクトロニクス
カーナビゲーション、カーTV、ドライブレコーダー、DVD・CD・MDプレーヤー、スピーカー、アンプ、接続具等
オイル・バッテリー
国産・輸入エンジンオイル、国産車用・外車用バッテリー
車販売
新車及び中古自動車
飲食
店舗における飲食サービス
②財政状態
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は4,374,957千円となり、前連結会計年度末に比べ207,934千円(前連結会計年度末比4.5%)減少しました。これは主に商品214,023千円の増加に対して現金及び預金334,971千円が減少したことによるものであります。固定資産は3,228,690千円となり、前連結会計年度末に比べ49,690千円(同1.6%)増加しました。これは主に差入保証金17,442千円の減少に対して有形固定資産が65,883千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は7,603,648千円となり、前連結会計年度末に比べ158,243千円(同2.0%)減少しました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は1,071,392千円となり、前連結会計年度末に比べ261,630千円(前連結会計年度末比19.6%)減少しました。これは主に買掛金146,828千円、流動負債のその他に含まれる前受金40,498千円及び流動負債のその他に含まれる前受収益37,634千円の減少によるものであります。固定負債は782,466千円となり、前連結会計年度末に比べ38,754千円(同5.2%)増加しました。これは主に長期借入金8,120千円の減少に対し、固定負債のその他に含まれる長期未払金40,335千円が増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は1,853,858千円となり、前連結会計年度末に比べ222,876千円(同10.7%)減少しました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は5,749,789千円となり、前連結会計年度末に比べ64,632千円(前連結会計年度末比1.1%)増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上及び配当金の支払の結果として利益剰余金が64,572千円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は75.6%となりました。
(2)
キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ330,571千円減少(前年同四半期は157,752千円の増加)し、1,979,327千円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、163,653千円(前年同四半期は275,873千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益の計上182,404千円及び資金の流出を伴わない費用の計上(減価償却費77,015千円)に対し、棚卸資産の増加214,098千円、仕入債務の減少146,828千円及び法人税等の支払額93,822千円があったためであります。前年同四半期との比較では、増益により税金等調整前四半期純利益が47,867千円増加したほか、タイヤメーカー各社の9月以降における価格改定に対応し8月に前倒しで商材確保を行った影響から棚卸資産が増加(前年同四半期は20,878千円の減少)するとともに、仕入債務が減少(前年同四半期は181,170千円の増加)しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、96,490千円(前年同四半期は65,826千円の使用)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入104,800千円に対して、定期預金の預入による支出103,000千円及び有形固定資産の取得による支出91,925千円があったためであります。前年同四半期との比較では、主に飲食事業における新規出店の影響により、有形固定資産の取得による支出が22,028千円増加しております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、70,427千円(前年同四半期は52,293千円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額45,464千円および長期借入金の返済14,760千円があったためであります。前年同四半期との比較では、前連結会計年度中に一部借入契約が完済したことから長期借入金の返済による支出が16,740千円減少する一方で、前年同四半期に発生していたセール・アンド・リースバックによる収入34,919千円分が減少しております。
(3)
会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)
経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)
優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)
研究開発活動
該当事項はありません。
(7)
資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金の財源は、自己資金により賄っております。
設備投資資金の財源は、増資、金融機関からの借入金、リース契約及び延払売買契約により調達しております。当第2四半期連結会計期間末における長期借入金の残高は、22,880千円(1年内返済予定の長期借入金含む)であり全て金融機関からの借入れによるものであります。また、リース債務の残高は、69,957千円(1年内返済予定のリース債務を含む)であり、固定負債のその他に含まれる長期未払金(1年内返済予定の長期借未払金含む)は72,692千円であります。
運転資金の使途は、主に店舗における商品仕入・人件費・諸経費の支払資金であります。
設備投資資金の使途は、主に新規出店に伴う店舗建物・設備・保証金・建築協力金であります。当第2四半期連結累計期間において、オートバックス事業の一部店舗の店内装備・ピット設備の取り替えと、飲食事業における新規出店に伴う設備投資を行っており、設備投資総額は186,839千円となっております。
当社グループは、今後も持続的な成長に向け、営業活動から得られるキャッシュ・フローを基本としつつ、財務安全性や調達コストを勘案のうえ、資金調達を行ってまいります。なお、当第2四半期連結会計期間末において自己資金として現金及び預金を2,079,327千円保有しており、この先短期間で手元流動性に支障は生じないものと判
断しております。