【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の分析当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による行動制限が緩和され、社会経済活動が正常化しつつあるものの、半導体や電子部品の世界的な供給不足に加え、ウクライナ情勢の長期化による資源価格の高騰など、依然として先行きが不透明な状況が続いております。このような状況の下、当社グループは、2022年4月から「成長」と「サステナビリティ」を基本方針とする3か年の「中期経営計画2025」をスタートさせました。1年目となる今期は、これまでに「サステナビリティ基本方針」や「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの考え方」を制定し、これらの方針や考え方の下で具体的な取り組みを進めております。当社グループは、信号システム事業およびパワーエレクトロニクス事業の拡大と新規事業へのチャレンジ、そしてサステナビリティを重視したESG経営による社会との共生を、当社の行動指針である「スピード・チャレンジ・イノベーション」に則って全社員で実現してまいります。
当第3四半期連結累計期間の経営成績につきましては、受注は、パワーエレクトロニクス事業において前年同期を大きく下回ったものの、信号システム事業において国内外で大型案件を受注したことなどから、全体としては前年同期を大幅に上回りました。売上は、パワーエレクトロニクス事業が前年同期と同水準で推移したものの、信号システム事業が前年同期を上回ったことから、全体としては前年同期を上回りました。利益面は、主に、半導体や電子部品の世界的な供給不足による工場の操業度低下、開発費の増加、追加情報に記載のとおり連結子会社の退職給付債務の計算方法を簡便法から原則法に変更したことにともない第1四半期において退職給付費用の追加計上を行ったことなどから、営業利益、経常利益ともに前年同期を下回りました。親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては、営業利益、経常利益の減少に加え、本社工場火災に係る保険金受け取りが前期までに完了し、特別利益が大幅に減少したことにより、前年同期を大幅に下回りました。この結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、受注高63,497百万円(対前年同期比13,356百万円増)、売上高46,196百万円(同3,240百万円増)、営業利益△860百万円(同631百万円減)、経常利益△423百万円(同694百万円減)、親会社株主に帰属する四半期純利益△390百万円(同9,674百万円減)となりました。
セグメント別の業績概況は次のとおりであります。
〔信号システム事業〕鉄道信号システムでは、受注は、好調な国内案件に加え、米国のマイアミ国際空港ノースターミナル線APMシステムやシンガポールのセンカン・プンゴルLRT向け信号設備をはじめとする海外の大型案件のほか、一部案件の前倒しがあったことから前年同期を大幅に上回りました。売上は、半導体や電子部品の世界的な供給不足の影響が継続するなかで、受注済み案件の確実な計上に努めてまいりました。国内では公営鉄道およびJR・民鉄各社向けの列車制御装置をはじめとする信号設備やホームドア、海外ではインド国鉄電子連動装置などの売上があり、前年同期を上回りました。道路交通システムでは、交通信号制御機、交通信号灯器、情報板などの拡販に努めてまいりました。この結果、当事業では受注高54,489百万円(対前年同期比18,200百万円増)、売上高33,953百万円(同3,257百万円増)、セグメント利益は1,270百万円(同201百万円増)となりました。
〔パワーエレクトロニクス事業〕受注につきましては、通信設備用電源装置の設備投資が抑制されたこと、フラットパネルディスプレイ製造装置用電源装置の前期前倒し受注による反動減に加え、半導体製造装置用電源装置が半導体市況の一時的な停滞の影響により前年同期を下回ったことから、全体としては前年同期を大幅に下回りました。売上につきましては、半導体製造装置用電源装置およびフラットパネルディスプレイ製造装置用電源装置は前期までの受注済案件の売上が寄与したものの、通信設備用電源装置が前年同期を下回ったことから、全体としては前年同期と同水準となりました。この結果、当事業では受注高9,007百万円(対前年同期比4,844百万円減)、売上高12,243百万円(同17百万円減)、セグメント利益は1,524百万円(同349百万円減)となりました。
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて3,757百万円減少し、109,121百万円となりました。主な増減は以下のとおりであります。資産の部は、棚卸資産が5,626百万円増加し、受取手形、売掛金及び契約資産が7,215百万円減少しました。 負債の部は、借入金が短期、長期あわせて5,223百万円増加し、支払手形及び買掛金と電子記録債務があわせて1,621百万円、未払法人税等が4,073百万円それぞれ減少しました。純資産の部は、利益剰余金が1,520百万円減少しました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析当第3四半期連結累計期間末の現金及び現金同等物は、前第3四半期連結累計期間末に比べ2,055百万円減少し5,502百万円となりました。当四半期連結累計期間に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。当第3四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、5,812百万円のマイナスとなり、前第3四半期連結累計期間に比べ12,829百万円の支出増となりました。これは売上債権の増減額が13,787百万円の収入増となったものの、税金等調整前四半期純利益が13,690百万円悪化し、契約負債の増減額が9,298百万円の収入減となり、法人税等の支払額が5,232百万円の支出増となったことが主な要因であります。当第3四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、2,124百万円のマイナスとなり、前第3四半期連結累計期間に比べ1,991百万円の収入減となりました。これは投資有価証券の売却による収入が950百万円の収入減となったことが主な要因であります。当第3四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、3,963百万円のプラスとなり、前第3四半期連結累計期間に比べ10,934百万円の収入増となりました。これは借入金の収支が短期と長期あわせて11,202百万円、借入側の増加となったことが主な要因であります。
(3)事業上および財務上の対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動当第3四半期連結累計期間の研究開発費は、信号システム事業2,026百万円、パワーエレクトロニクス事業1,926百万円、共通研究開発費802百万円で、総額4,755百万円であります。 研究開発につきましては、事業戦略の上で急務となっております製品開発および製品改良等の研究課題に取り組んでおります。
