【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 重要な会計方針
当社グループの財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。
(2) 財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末における総資産は395億56百万円となり、前連結会計年度末に比べて4億67百万円減少しました。流動資産は205億53百万円となり、9億6百万円減少しました。主な要因は、棚卸資産が3億58百万円増加した一方で、現金及び預金が11億99百万円、売上債権が2億64百万円それぞれ減少したことによるものであります。固定資産は190億2百万円となり、4億39百万円増加しました。主な要因は、建設仮勘定が11億93百万円減少した一方で、建物及び構築物が16億12百万円増加したことによるものであります。
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は64億30百万円となり、前連結会計年度末に比べて9億13百万円減少しました。流動負債は50億49百万円となり、10億26百万円減少しました。主な要因は、未払法人税等が5億1百万円、未払消費税等が2億79百万円、賞与引当金が2億17百万円それぞれ減少したことによるものであります。固定負債は13億80百万円となり、1億12百万円増加しました。主な要因は、長期リース債務が99百万円増加したことによるものであります。
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は331億26百万円となり、前連結会計年度末に比べて4億46百万円増加しました。主な要因は、利益剰余金が3億37百万円増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ、2.1ポイント上昇し、83.6%となりました。
(3) 経営成績に関する説明
当第1四半期連結累計期間(2023年4月1日から2023年6月30日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の位置付けが5類に移行し、入国者の水際対策が解除されるなど、制限の緩和が進み、国内の消費活動は回復基調にありました。しかしながら、地政学的リスクの高まりに加えてエネルギー価格や原材料価格の高止まり、為替や金利の振れ幅増大など、世界規模で不確実な要素が幾つも存在し、景気の先行きは不透明な状況にあります。
当社グループが属する業界においては、脱プラスチックの流れはますます加速しています。また、インターネット通販市場の拡大や、催事・イベント関連資材の需要が回復するなど、消費行動は、引続き大きく変化しています。
このような状況のもとで、当社グループは、「“パッケージ×サービス”でお客様に元気を届けるトータルパートナーを目指す」と定めた長期ビジョンの実現に向けて、中期経営計画に沿った活動を継続しております。
(販売部門別活動の状況)
当社は、営業販売部門、店舗販売部門、通信販売部門の3つのルートを有しています。
営業販売部門及び店舗販売部門では、環境配慮型商品や既製品の主力商品の拡販と特注品の受注活動に注力いたしました。さらに、店舗外商活動においては、新規深耕開拓を中心に販路を拡大させました。また、全国的に催事・イベントが復活したことやインバウンド顧客が増加したことにより、関連資材の需要が拡大したことで、売上は増加いたしました。
通信販売部門では、「シモジマオンラインショップ」において、会員数は順調に伸び、注文単価も上昇しました。飲食店や小売店向けの資材が回復し、さらにメーカー直送に特化した「シモジマモール」の出品社数や掲載商品点数が増えたこともあり、売上は増加いたしました。
これら各ルートの販売活動効果により、グループ全体の売上は、前年同期比で引続き増加いたしました。
利益面では、売上の堅調さに加え、物流費をはじめとする販売費及び一般管理費を抑制する成果が表れたことで、各利益も前年同期比で増加いたしました。
この結果、連結売上高は141億77百万円(前年同期比9.0%増)、連結営業利益は8億10百万円(前年同期は連結営業損失35百万円)、連結経常利益は9億円(前年同期は連結経常利益10百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は5億93百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失22百万円)となりました。
(商品セグメント別活動の状況)
当社事業は主に紙製品事業、化成品・包装資材事業、店舗用品事業の3つの商品セグメントで構成されています。
当期は、各セグメントにおいて催事やイベントが復活したことにより関連資材の需要が拡大いたしました。
〔紙製品事業〕
紙製品事業は、当社創業以来の主力事業としてオリジナルブランドの紙袋、包装紙、紙器を中心に販売しております。テイクアウト・フードデリバリー資材、通販資材は引続き好調で売上は増加いたしました。その結果、紙製品事業全体の連結売上高は24億53百万円(前年同期比5.2%増)となりました。
〔化成品・包装資材事業〕
中核の化成品・包装資材事業においては、市場と顧客ニーズが適合した環境配慮型商品の開発と拡販に積極的に取組みました。小売業、飲食業の需要が回復し、主力商品を中心に売上は増加いたしました。その結果、化成品・包装資材事業の連結売上高は83億24百万円(前年同期比12.4%増)となりました。
〔店舗用品事業〕
店舗用品事業においては、「店舗及びオフィスで使用するあらゆるものが揃う」をコンセプトに取組んでおります。当期は、飲食業向け資材が堅調に推移しました。さらに、グループ会社の株式会社グローバルブランドの売上が大きく増加したことにより、連結売上高は33億99百万円(前年同期比3.9%増)となりました。
(当四半期における重要なトピックス)
1.阪神甲子園球場で「シモジマデー」を開催
当社がスポンサー契約をしている阪神タイガースの5月3日の公式主催試合をシモジマの冠協賛試合「シモジマデー」として昨年に引続き開催いたしました。
当社は、同球場における環境保全プロジェクト「KOSHIEN“eco”Challenge」のオフィシャルエコパートナーとして、阪神電気鉄道株式会社及び同プロジェクトの協賛企業と共に、環境保全への取組みを推進しています。当社では、阪神甲子園球場で回収したプラスチックカップの再生原料を一部使用した「リサイクルごみ袋」を製造し、2022年シーズンから同球場で使用する「循環型リサイクル」の取組みを行っております。
今回の「シモジマデー」は、球場内でのビジョン放映やポスターの掲示を通して、当社の環境保全への取組みを紹介する良い機会となりました。
2.シモジマレトロデザインがユニクロ浅草店の「UTme!」に登場
ユニクロ浅草店のTシャツプリントサービス「UTme!」に、当社のレトロデザインを提供いたしました。
ユニクロ浅草店では、当社のオリジナルレトロデザイン65種類を取り扱っており、多くのお客様からご好評を頂いております。
3.小学校副教材「未来クリエーター」を全国767校に配布
当社は、株式会社ソーシャルサービスが出版する小学校向け副教材である冊子『未来クリエーター 未来をつくる 環境にやさしいくらしにどきどき』に特別協力しました。
この冊子は、プラスチック製品の特徴や廃棄後のゆくえ、プラスチックごみが環境に与える影響やプラスチックごみを減らすために私たちに出来ることについて小学生に考えてもらうための教材となっています。
当社は、プラスチック製の包装資材を扱う企業として、将来を担う子供達に、環境に対して考える機会を提供することが重要であると捉えております。
この冊子は、事前アンケートで希望された全国16都道府県の小学校767校に6月下旬から順次配布され、約8.1万部が小学5・6年生の社会科や家庭科の授業で副教材として活用されるほか、7月5日から1年間、シモジマホームページのバナーからご覧になれます。
URL:https://mirakuri.sakura.ne.jp/mirakuri/book/#target/page_no=1