【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況①経営成績の状況当第2四半期連結累計期間(以下「当第2四半期累計期間」といいます。)の当社グループを取り巻く事業環境は、半導体等の部材不足が概ね解消された一方、世界的なインフレによる民生機器の買い控え、部材・エネルギー費の高止まり等により、期初予想のとおり厳しい状況となりました。足元では、欧米を中心とする金融引き締めの継続や地政学的リスクの高まりにより、世界景気の不透明感が増しており、事業環境は予断を許さない状況が継続するものと思われます。このような状況のもと、当社グループは、当第2四半期累計期間において、成長戦略「METAGROWTH 2026」に基づき事業モデル改革と収益向上への取り組みを継続いたしました。この一環として、当社連結子会社が、株式会社JOLEDからOLEDディスプレイに関する従業員及び知的財産権を含む技術開発ビジネスを承継する旨の事業譲渡契約を、当社を含む3社間で本年5月に締結し、7月に当該事業譲受を完了いたしました。また、当社は本年9月、中国安徽省蕪湖経済開発区との間で、当社が開発した次世代OLED「eLEAP」の事業立ち上げに関する覚書を締結いたしました。本年12月末までに最終契約を締結し、当該契約締結後速やかに同経済開発区において事業会社の設立、eLEAP量産工場の建設を行い、eLEAPへの大きな顧客需要に対応してまいります。なお、当社は、次世代OLEDディスプレイ技術の推進と工場建設を含む戦略提携覚書を中国のディスプレイメーカー惠科股份有限公司(以下「HKC」といいます。)との間で本年4月に締結し、その後、当初本年6月に予定していた最終契約締結を本年9月末までの間に延長して協議を進めましたが、当社の経営戦略に鑑み、本年9月にHKCとの提携覚書を両社合意のもと解除いたしました。なお、HKCとは、引き続き車載ディスプレイ事業における協業について協議を継続することを合意しております。
当第2四半期累計期間の売上高は、コア事業全体(車載・スマートウォッチ・VR等)において前年同期比2.8%の増加となりましたが、撤退に向けて戦略的に縮小を進めるノンコア事業(液晶スマートフォン)において56.0%の大幅減となったことから、当社グループ全体では、前年同期比13.3%減の119,882百万円となりました。利益面では、東浦工場の生産停止及び茂原工場でのスマートフォン用液晶ディスプレイ生産能力の縮小等による固定費の削減が予想以上に進んだことにより、前回業績予想から上振れがありました。しかしながら、売上高の減少、部材・加工費・エネルギー費の高騰等により、EBITDAはマイナス18,096百万円(前年同期はマイナス7,485百万円)、営業損失は21,441百万円(前年同期は11,779百万円の損失)、経常損失は19,113百万円(前年同期は8,401百万円の損失)となりました。親会社株主に帰属する四半期純損失は、減損損失9,185百万円を特別損失として計上したこと等により、28,707百万円(前年同期は11,633百万円の損失)となりました。当第2四半期累計期間の対米ドル平均為替レートは141.1円でした。
アプリケーション分野別の売上高の状況は次のとおりです。
(車載)計器クラスターやヘッドアップディスプレイ等の自動車用ディスプレイからなる車載分野の当第2四半期累計期間の売上高は、63,078百万円(前年同期比5.2%減)となりました。全売上高に占める割合は前年同期の48.1%から52.6%に上昇しました。 不採算製品からの戦略的撤退に伴う販売の減少等により、前年同期比で減収となりました。
(スマートウォッチ・VR等)スマートウォッチやVR機器等の民生機器用ディスプレイ、医療用モニター等の産業用ディスプレイのほか、特許収入等を含むスマートウォッチ・VR等分野の当第2四半期累計期間の売上高は、40,100百万円(前年同期比18.6%増)となりました。全売上高に占める割合は前年同期の24.4%から33.5%に上昇しました。インフレを背景とする民生機器需要の軟調が続く中、新モデル向けのスマートウォッチ用OLEDディスプレイ及びVR機器用高精細液晶ディスプレイの販売が増加し、前年同期比増収となりました。
(液晶スマートフォン)スマートフォン、タブレット用の液晶ディスプレイを含む液晶スマートフォン分野の当第2四半期累計期間の売上高は、16,703百万円(前年同期比56.0%減)となりました。全売上高に占める割合は、前年同期の27.5%から13.9%に低下しました。エンジニアリングリソース等の経営資源をコア事業の次世代製品へ集中させるため、当分野を戦略的に縮小していることから前年同期比減収となりました。
②資産、負債及び純資産の状況当第2四半期末における資産合計は、前期末(2023年3月31日)比9,555百万円増加の232,252百万円となりました。これは主に、販売の減少により売掛金が8,217百万円減少した一方、茂原工場での2025年3月期からのeLEAP量産に向けた設備投資により建設仮勘定が13,927百万円増加したこと等によるものです。負債合計は、前期末比36,530百万円増加の134,795百万円となりました。これは主に、Ichigo Trust(以下「いちご」といいます。)から20,000百万円の短期借入を実施したこと、上記eLEAP量産に向けた設備投資関連の未払金が増加したことによるものです。純資産合計は、前期末比26,974百万円減少の97,456百万円となりました。これは、主に、四半期純損失の計上により利益剰余金が28,707百万円減少したことによるものです。上記の結果、自己資本比率は41.9%となり、前期末に比べて13.9ポイント悪化しました。
③キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は29,120百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,366百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、8,296百万円の支出(前年同四半期累計期間は14,209百万円の支出)となりました。これは、主に税金等調整前四半期純損失28,209百万円、及び売掛金の減少に伴う収入11,647百万円(前年同四半期累計期間は12,360百万円の収入)等によるものです。前年同期との比較では、税金等調整前四半期純損失の増加、棚卸資産の増加額の縮小等により、支出の減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、9,684百万円の支出(前年同四半期累計期間は6,327百万円の支出)となりました。これは、主に上記eLEAP量産に向けた設備投資を含む固定資産の取得による支出8,615百万円及び事業譲受による支出1,000百万円等によるものです。前年同期との比較では、固定資産の取得による支出の増加により、支出の増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、19,600百万円の収入(前年同四半期累計期間は12,770百万円の収入)となりました。これは、短期借入による収入20,000百万円、及びリース債務の返済による支出373百万円によるものです。前年同期との比較では、主に短期借入による収入の増加により、収入の増加となりました。
(2) 経営方針・経営戦略等当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題に重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は5,049百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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