【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況①経営成績の状況当第1四半期連結累計期間(以下「当第1四半期」といいます。)の当社グループを取り巻く事業環境は、半導体等の部材不足が概ね解消された一方、世界的なインフレを背景とする民生機器需要の低迷、部材・エネルギー費上昇の継続等により、5月時点の予想のとおり、厳しい状況となりました。欧米を中心とする金融引き締め、地政学的リスクの継続により景気の先行きは不透明感が増しており、事業環境は予断を許さない状況が継続するものと思われます。このような状況のもと、当社グループは、成長戦略「METAGROWTH 2026」に基づき、更なる事業モデル改革と収益向上に向けた取組みに注力いたしました。この一環として、4月には、世界第3位の生産出荷規模を誇る中国のディスプレイメーカー惠科股份有限公司(以下「HKC」といいます。)との間でグローバル戦略パートナーとしての協業に関する提携覚書(MOU)を締結いたしました。当社とHKCは、2023年6月中の最終合意書の締結を目指して協議を進めましたが、大型の戦略提携であることから、幅広くかつ詳細な取り決めが必要なため、両社合意のもと協議期間を延長し、最終合意書締結日を2023年9月末までの間に変更を行い、引き続き協議を進めております。このほか、5月には、「METAGROWTH 2026」の拡大及び加速化への寄与を目的として、株式会社JOLED(以下「JOLED」といいます。)からOLEDディスプレイに関する従業員及び知的財産権を含む技術開発ビジネスを当社連結子会社が承継する旨の事業譲渡契約を、当社を含む3社間で締結し、7月に当該事業譲受を完了しております。当第1四半期の売上高は、部材不足の解消及び円安効果により、車載、ノンモバイル分野で増加した一方、撤退に向けて戦略的に縮小を進めるモバイル分野において大幅に減少したことから、全体では前年同期比7.2%減の52,996百万円となりました。利益面では、東浦工場での生産停止及び茂原工場でのスマートフォン用LCD生産能力の縮小による固定費削減効果があったものの、売上高の減少、部材・エネルギー費の高騰等により、EBITDAはマイナス12,165百万円(前年同期はマイナス4,711百万円)、営業損失は13,883百万円(前年同期は6,872百万円の損失)、経常損失は12,080百万円(前年同期は4,324百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失は12,248百万円(前年同期は5,074百万円の損失)となりました。当第1四半期の対米ドルの平均為替レートは137.5円でした。
アプリケーション分野別の売上高の状況は次のとおりです。
(車載分野)計器クラスターやヘッドアップディスプレイ等の自動車用ディスプレイからなる車載分野の当第1四半期売上高は、29,122百万円(前年同期比8.3%増)となりました。全売上高に占める割合は前年同期の47.1%から55.0%に上昇しました。 不採算製品からの撤退に伴う販売減少があった一方、半導体等の部材不足が概ね解消されたことによる販売増加があり、前年同期比で増収となりました。
(ノンモバイル分野)ウェアラブル機器やVR機器等の民生機器用ディスプレイ、医療用モニター等の産業用ディスプレイのほか、特許収入等を含むノンモバイル分野の当第1四半期売上高は15,810百万円(前年同期比9.1%増)となりました。全売上高に占める割合は前年同期の25.4%から29.8%に上昇しました。インフレを背景とする民生機器の需要低迷が続く中、ウェアラブル用OLEDディスプレイの販売増により微減収となりました。
(モバイル分野)スマートフォン、タブレット用のディスプレイを含むモバイル分野の当第1四半期売上高は、8,062百万円(前年同期比48.7%減)となりました。全売上高に占める割合は、前年同期の27.5%から15.2%に低下しました。エンジニアリングリソース等の経営資源を次世代製品へ集中させるため、スマートフォン用ディスプレイ事業を戦略的に縮小していることから減収となりました。
②資産、負債及び純資産の状況当第1四半期連結会計期間末における流動資産は145,739百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,113百万円減少いたしました。これは主に、部材等の調達価格の上昇、及び第2四半期以降の生産増に向けた部材等の購入に伴い棚卸資産が4,014百万円増加した一方、売掛金が4,057百万円、現金及び預金が3,809百万円減少したこと等によるものであります。固定資産は77,826百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,983百万円増加いたしました。これは主に、茂原工場での2025年度からのeLEAP量産に向けた設備投資により有形固定資産が5,662百万円増加したことによるものであります。この結果、総資産は、223,566百万円となり、前連結会計年度末に比べ869百万円増加いたしました。
当第1四半期連結会計期間末における流動負債は95,549百万円となり、前連結会計年度末に比べ12,386百万円増加いたしました。これは主に、短期借入金が12,000百万円増加したことによるものであります。固定負債は14,549百万円となり、前連結会計年度末に比べ552百万円減少いたしました。この結果、負債合計は、110,099百万円となり、前連結会計年度末に比べ11,834百万円増加いたしました。
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は113,466百万円となり、前連結会計年度末に比べ10,964百万円減少いたしました。これは主に、円安進行に伴い為替換算調整勘定が1,725百万円増加した一方で、四半期純損失12,248百万円を計上したことによるものであります。この結果、自己資本比率は50.6%(前連結会計年度末は55.8%)となりました。
③キャッシュ・フローの状況当第1四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は21,887百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,866百万円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、9,707百万円の支出(前年同四半期累計期間は11,355百万円の支出)となりました。これは、主に税金等調整前四半期純損失12,085百万円、及び未収入金の減少に伴う収入2,237百万円(前年同四半期累計期間は7,202百万円の収入)等によるものです。前年同期との比較では、税金等調整前四半期純損失の増加、仕入債務の減少額の縮小、及び未収入金の減少額の縮小等により、支出の減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、7,215百万円の支出(前年同四半期累計期間は3,249百万円の支出)となりました。これは、主に上記eLEAP量産に向けた設備投資を含む固定資産の取得による支出7,000百万円、敷金及び保証金の差入による支出46百万円、及び定期預金の預入による支出57百万円があったことによるものです。前年同期との比較では、固定資産の取得による支出の増加により、支出の増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、11,804百万円の収入(前年同四半期累計期間は106百万円の支出)となりました。これは、短期借入による収入12,000百万円、及びリース債務の返済による支出195百万円によるものです。前年同期との比較では、短期借入による収入等により、収入の増加となりました。
(2) 経営方針・経営戦略等当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題に重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は2,364百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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