【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況2023年3月期第3四半期連結累計期間(以下「当第3四半期累計期間」という。)は、世界的なインフレ高進による民生機器の需要減速、ウクライナ情勢や中国のコロナウイルス対策に起因するサプライチェーンの混乱、半導体等の部材不足の継続、部材・エネルギー・輸送費の高騰等により、厳しい経営環境となりました。 この事業環境に対応すべく、当社は、事業ポートフォリオの変革、アセットライト化による固定費の削減・変動費化に取り組んでおります。2022年5月には、当社が有する「世界初、世界一」の独自技術を経営基盤として、更なる事業ポートフォリオの変革に取り組むべく、成長戦略「METAGROWTH 2026」を策定いたしました。また、2022年5月には東浦工場(愛知県知多郡)における生産を2023年3月を以て停止することを決議した他、2022年10月には中国の製造子会社Suzhou JDI Electronics Inc.(以下「SE」という。)の全株式譲渡を決議し、同年12月に当該株式譲渡の手続きを完了いたしました。 このような状況の下、当第3四半期累計期間の売上高は208,032百万円(前年同期比0.7%減)となりました。漸減が続くスマートフォン用ディスプレイを中心とするモバイル分野と世界的インフレ高進等の影響を受けた民生機器用ディスプレイを中心とするノンモバイル分野の出荷減を、車載分野の出荷増及び円安効果が補った形となりました。損益面では、費用圧縮に取り組み、円安効果も享受いたしましたが、売上高減少及び部材・エネルギー・輸送費高騰の影響を補いきれず、EBITDAは△16,002百万円(前年同期は△3,688百万円)、営業利益は△22,380百万円(前年同期は△10,117百万円)、経常利益は△20,988百万円(前年同期は△10,073百万円)となりました。また、上記のSE株式譲渡に伴う関係会社株式売却益13,471百万円及び過去の別の中国子会社株式譲渡に係る債権回収に伴う事業構造改善費用戻入益1,041百万円を特別利益として計上した他、SE株式譲渡及び東浦工場の生産停止に係る事業構造改善費用5,273百万円及び減損損失1,969百万円を特別損失として計上したこと等により、親会社株主に帰属する四半期純利益は△17,384百万円(前年同期は△6,330百万円)となりました。
アプリケーション分野別の売上高の状況は次のとおりです。
(モバイル分野)スマートフォン、タブレット用のディスプレイを含むモバイル分野の売上高は、60,301百万円(前年同期比31.5%減)となりました。全売上高に占める割合は、前年同期の42.0%から29.0%に低下しました。当分野では、米国主要顧客向けスマートフォン用液晶ディスプレイ出荷の減少トレンドが継続していることに加え、中国・その他地域向けも消費者の購買意欲減退からスマートフォン出荷が減少したことにより、前年同期比大幅な減収となりました。
(車載分野)計器クラスターやヘッドアップディスプレイ等の自動車用ディスプレイからなる車載分野の売上高は、99,612百万円(前年同期比39.9%増)となりました。全売上高に占める割合は、前年同期の34.0%から47.9%に上昇しました。中国の新型コロナ政策により生じたサプライチェーンの混乱や、半導体等の部材不足継続に伴う自動車メーカーにおける生産制約の影響を受けましたが、旺盛な需要に支えられ、前年同期大幅増収となりました。
(ノンモバイル分野)ウェアラブル機器やVR機器等の民生機器用ディスプレイ、医療用モニター等の産業用ディスプレイのほか、特許収入等を含むノンモバイル分野の売上高は、48,117百万円(前年同期比4.3%減)となりました。全売上高に占める割合は前年同期の24.0%から23.1%に微減しました。インフレ影響等による消費者の購買意欲減退からVR機器用ディスプレイの売上高が大幅減収となったことを主要因として、前年同期比減収となりました。
②財政状態の状況当第3四半期連結会計期間末における流動資産は187,986百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,457百万円増加いたしました。これは主に、未収入金が15,931百万円、商品及び製品が11,454百万円並びに原材料及び貯蔵品が10,428百万円増加した一方、現金及び預金が19,608百万円及び売掛金が17,895百万円減少したことによるものであります。固定資産は73,137百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,391百万円増加いたしました。これは、投資その他の資産が4,950百万円増加した一方、有形固定資産が3,087百万円減少したことによるものであります。この結果、総資産は、261,123百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,848百万円増加いたしました。
当第3四半期連結会計期間末における流動負債は150,236百万円となり、前連結会計年度末に比べ35,424百万円増加いたしました。これは主に、短期借入金が28,000百万円、買掛金が4,009百万円及び1年以内返済予定の長期借入金が3,680百万円増加したことによるものであります。固定負債は65,393百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,301百万円減少いたしました。これは主に、1年以内に返済期限を迎える借入金3,680百万円を流動区分へ振替えたことによるものであります。この結果、負債合計は、215,630百万円となり、前連結会計年度末に比べ30,122百万円増加いたしました。
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は45,493百万円となり、前連結会計年度末に比べ27,274百万円減少いたしました。これは主に、四半期純損失17,384百万円を計上したほか、SE株式の譲渡により同社を当社連結対象から除外したことに伴い為替換算調整勘定が10,058百万円減少したことによるものです。以上の結果、自己資本比率は17.4%(前連結会計年度末は28.2%)となりました。
③キャッシュ・フローの状況当第3四半期累計期間末における現金及び現金同等物は32,213百万円となり、前連結会計年度末に比べ18,725百万円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、37,568百万円の支出(前年同四半期累計期間は6,209百万円の支出)となりました。これは、主に棚卸資産の増加により28,935百万円支出が増加したことによるものです。前年同期との比較では、棚卸資産の増加及び仕入債務が減少したこと等により、支出の増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、11,573百万円の支出(前年同四半期累計期間は3,427百万円の収入)となりました。これは、主に固定資産の取得による支出7,474百万円及びSE株式の譲渡による支出3,677百万円があったことによるものです。前年同期との比較では、Kaohsiung Opto-Electronics Inc.株式の譲渡による収入7,630百万円の剥落及び固定資産の取得による支出が2,616百万円増加したこと等により、支出の増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、27,650百万円の収入(前年同四半期累計期間は3,870百万円の収入)となりました。これは、Ichigo Trust(以下「いちごトラスト」という。)からの借入28,000百万円があったことによるものです。以上により、前年同期との比較では収入の増加となりました。
(2) 経営方針・経営戦略等当第3四半期累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第3四半期累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題に重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動当第3四半期累計期間の研究開発費の総額は6,996百万円であります。なお、当第3四半期累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 従業員数当第3四半期累計期間において、当社グループの従業員数は前連結会計年度末から1,710名減少し4,890名となっております。これは主に、当第3四半期連結会計期間において当社の連結子会社であるSEの全株式を2022年12月30日付で譲渡したことに伴い、連結の範囲から除外したことによるものであります。なお、従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む。)は含んでおりません。
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