【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の第5類への引き下げによる入国規制の解除、感染症対策の緩和などもあり平時の社会経済活動に戻りつつあります。一方でウクライナ情勢の長期化やインフレの継続、及び米欧の主要中央銀行の利上げの影響により景気の緩やかな減速も見られ、先行きは不透明な状況となっております。
このような環境の中、当社グループでは「包むこころを大切に 新たな第一歩を」を合言葉に中期経営計画AX2024の5つの戦略(市場深耕拡大・付加価値最大化・ワークエンゲージメント・海外事業推進・経営資源活用)を推し進め、それぞれの事業でさらなる競争力強化を図り計画の達成に向けた取り組みを行っております。
AX2024の最終年度の目標である、グループ売上高420億円、営業利益率7%、自己資本利益率(ROE)6%、連結配当性向40%以上を達成すべく各種施策の取り組みを進めてまいります。
(経営成績)
当社グループの当第2四半期連結累計期間の売上高は、前第2四半期連結累計期間に比べ10億64百万円増(前年同期比5.4%増)の208億84百万円となりました。
利益面につきましては、原材料の価格高騰に加え、電力料をはじめとするエネルギーコストの上昇や固定費の増加もありましたが、当第2四半期連結累計期間における海外子会社の受注が好調に推移した結果、当第2四半期連結累計期間における営業利益は13億15百万円(前年同期比12.4%増)、経常利益は14億22百万円(前年同期比9.7%増)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は10億69百万円(前年同期比13.3%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
印刷包材事業
当社グループの主たる事業である印刷包材事業におきましては、国内では、AX2024での市場別成長戦略に沿った差別化提案の推進や社会経済活動の回復により、一般用医薬品向け製品や化粧品向け製品の受注が増加したものの、医療用添付文書の電子化の影響による受注減及び原材料等の費用の増加により増収減益となりました。一方で国外では、海外子会社(Harleigh (Malaysia) Sdn.Bhd.及びShin-Nippon Industries Sdn.Bhd.)において、朝日印刷グループとしての高い品質管理と営業活動強化により、大幅に受注が増加し増収増益となりました。結果、当社グループにおける当セグメントにおいては、増収増益となりました。
当第2四半期連結累計期間における印刷包材事業の売上高は、前第2四半期連結累計期間に比べ17億12百万円増(前年同期比9.5%増)の197億82百万円となりました。
セグメント利益は、前第2四半期連結累計期間に比べ3億23百万円増(前年同期比7.4%増)の47億10百万円となりました。
包装システム販売事業
当セグメントでは、印刷包材とそれを包装する機械の提案を行っております。さらに包装機械だけにとどまらず、その前工程である充填機械を含めたトータル提案販売活動も行っており、大型ライン案件の受注も増加しております。
当第2四半期連結累計期間における包装システム販売事業の売上高は、概ね計画通りに進捗しているものの、前第2四半期連結累計期間においては大型案件の売上があったため、前第2四半期連結累計期間に比べ7億1百万円減(前年同期比45.2%減)の8億51百万円となりました。
セグメント利益は、前第2四半期連結累計期間に比べ55百万円減(前年同期比27.1%減)の1億49百万円となりました。
その他
人材派遣事業
当セグメントでは、当社グループのみならず地域企業の求人を受けて人材派遣を行っております。富山県内各地でのお仕事相談イベントや、新規のお客様との取引を強化したことで求人・派遣数も着実に増えております。
当第2四半期連結累計期間における人材派遣事業の売上高は、前第2四半期連結累計期間に比べ52百万円増(前年同期比26.7%増)の2億50百万円となりました。
セグメント利益は、前第2四半期連結累計期間に比べ11百万円増(前年同期比24.9%増)の58百万円となりました。
(財政状態)
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、655億81百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億43百万円増加いたしました。
その内、流動資産は、293億95百万円と、前連結会計年度末に比べ4億61百万円増加いたしました。その主な要因は、電子記録債権及び売掛金の増加によるものであります。また固定資産は、361億86百万円と、前連結会計年度末に比べ18百万円減少いたしました。
当第2四半期連結会計期間末の負債合計は、321億9百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億円減少いたしました。
その内、流動負債は、192億72百万円と、前連結会計年度末に比べ25億27百万円増加いたしました。その主な要因は、1年内返済予定の長期借入金の増加によるものであります。また固定負債は、128億36百万円と、前連結会計年度末に比べ27億28百万円減少いたしました。その主な要因は、長期借入金の減少によるものであります。
当第2四半期連結会計期間末の純資産は334億72百万円と、前連結会計年度末に比べ6億44百万円増加いたしました。
この結果、当四半期連結会計期間末の自己資本比率は、50.5%となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は102億91百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億62百万円減少いたしました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
<営業活動によるキャッシュ・フローの状況>
当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の増加は12億35百万円(前年同四半期は17億20百万円の資金の増加)であります。
これは主に、税金等調整前四半期純利益15億57百万円、減価償却費12億72百万円によるものであります。
<投資活動によるキャッシュ・フローの状況>
当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少は5億54百万円(前年同四半期は9億46百万円の資金の減少)であります。
これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出5億90百万円によるものであります。
<財務活動によるキャッシュ・フローの状況>
当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の減少は12億40百万円(前年同四半期は67億2百万円の資金の減少)であります。
これは主に、配当金の支払額4億37百万円及び長期借入金の返済3億66百万円によるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は11百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。